室屋義秀氏UPRTに最適な機体はEXTRA 300Lだ、ウイスキーパパ、パスファインダーへ
日本の空の安全を、一緒に変えませんか
なぜUPRTにはEXTRA 300Lが必要なのか
UPRT(異常姿勢防止・回復訓練)の本質は、パイロットが「意図しない姿勢」に陥ったとき、反射的かつ正確に回復できる能力を鍛えることだ。この訓練には、通常の訓練機では絶対に実現できない要件がある。
セスナ172・ダイヤモンドDA40などの一般訓練機は、意図的なスピン(きりもみ)への移行が機体強度・設計上の理由から制限されている。背面飛行・倒立姿勢・急激な姿勢変化に対応した燃料・潤滑油系統を持たない機体がほとんどだ。そして何より、±10G近い荷重に耐える構造を持っていない。XcabuのようなLSA機も同様で、優れた体験機であっても本格的なUPRT訓練機としては使えない。
| 性能・特性 | EXTRA 300L | 一般訓練機(例:C172) | LSA(例:Xcabu) |
|---|---|---|---|
| 荷重制限 | ±10G | +3.8G / -1.52G | +4G以下 |
| 意図的スピン | 完全対応 | 機種により禁止 | 不可 |
| 背面飛行 | 連続背面飛行可 | 短時間のみ | 不可 |
| 対称翼 | 採用(正背面で同等揚力) | 非対称翼 | 非対称翼 |
| ロールレート | 400度/秒 | 約60度/秒 | 約120度/秒 |
| 座席 | 2座席(教官同乗可) | 2〜4座席 | 2座席 |
| UPRT訓練用途 | 世界標準 | 初歩的な姿勢訓練のみ | 体験・入門のみ |
EXTRA 300Lの「L」は2人乗りバージョンを表し、曲技飛行を始める際に教官が同乗する練習機として使用されており、最も多く生産されている機種だ。ロールレート400度/秒、荷重制限±10Gという性能は、航空自衛隊のブルーインパルスで使われるT-4の7G、F-2・F-35Aといった最新鋭戦闘機の9Gをも凌駕する。これがUPRT世界標準機と呼ばれる理由だ。
日本のEXTRA 300L所有者 ― 3者の紹介
調査の結果、日本でEXTRA 300L(または同系機)を所有・運用している機関は現時点で3者確認できた。いずれも日本の曲技飛行界を代表する存在であり、UPRT JAPANが最も連携したい相手だ。
EXTRA 300L / 330SC所有
2007年にRedBullとスポンサー契約を結びEXTRA 300Sを導入。その後EXTRA 300L(複座型)も取得し、訓練と競技の両方に活用してきた。2017年レッドブル・エアレース年間総合優勝という世界最高の実績を持つ。現在はAIR RACE Xにも参戦し、2023年初代王者に輝いた。
福島県を拠点に22年間・260か所以上でのエアショーを無事故で実施。NPOふくしま飛行協会を通じた青少年育成・教育活動も積極的に展開している。ユースパイロットプログラムや「空ラボ」といった人材育成プロジェクトをすでにスタートしており、航空安全教育への関心は非常に高い。
▶ UPRT JAPANとの接点:世界最高水準の曲技技術×教育活動への熱意。「操縦技術世界一」を目指す氏のビジョンとUPRT安全教育は同じ根を持つ。JAPAN DRONE展・エアショーでの接触が現実的なファーストコンタクト。
EXTRA EA-300L(JA14WP)所有
2009年8月にEXTRA式EA-300L型(JA14WP)を国内導入。曲技飛行競技世界選手権に日本代表として2度出場した実績を持ち、FAA(米連邦航空局)のエアショーライセンス最高位である「無制限クラス」を取得した日本人唯一のパイロットだ。
岡南飛行場を拠点に全国でエアショー・飛行競技活動・安全講習・選手育成を行っている。「自分みたいな飛行機バカを増やす!」ために活動しており、民間での曲技飛行を安全に行えることを広める啓蒙活動にも力を入れている。元F2戦闘機パイロットのチームメンバーも在籍する。
▶ UPRT JAPANとの接点:日本で唯一、EXTRA 300Lを使った安全講習・体験搭乗の実績がある。岡南飛行場という既存の拠点と機体を活用したUPRT訓練パッケージの共同開発が最も現実的なコラボレーション候補。ニセコへの遠征訓練コースも検討価値あり。
EXTRA EA-300 保有・運用
エアショーチーム運営・スカイスポーツイベント企画・各種航空プロモーション・特殊空撮を手掛けるパスファインダーがEXTRA EA-300を所有し、室屋義秀選手もエクストラ EA-300で競技に参加している。LEXUSとのパートナーシップにより「LEXUS PATHFINDER AIR RACING」としてブランド化されている。
室屋氏個人とパスファインダー社は実質的に一体の関係にある。エアショーのプロモーション・スポンサーシップの実績が豊富で、企業や自治体との協業ノウハウを持つ。UPRT JAPANのセミナーや体験搭乗プログラムのプロモーション協力という切り口でのアプローチも有効だ。
▶ UPRT JAPANとの接点:法人格を持つパスファインダーとのMOU締結は、資金計画・補助金申請において「実績ある協力機関」として提示できる強力なカードになる。JAPAN DRONE展での共同登壇や、航空安全セミナーの共催も視野に入る。
3者へのオープンレター
あなた方が日本の曲技飛行界を支え、空の文化を広げてきたことに、深い敬意を持っています。EXTRA 300Lという機体を守り、飛ばし続けてきたことの意味を、私はよく知っています。
UPRT JAPANは、日本に異常姿勢回復訓練の専門拠点を作ろうとしています。この訓練に必要な機体はEXTRA 300L以外にありません。そして日本でこの機体を持つのは、あなた方だけです。
私たちが求めているのは機体の「貸し出し」ではありません。一緒に日本の空の安全を変えるパートナーシップです。ニセコで、あるいは岡山で、あるいは福島で、最初の一歩を踏み出しませんか。
具体的な協業の形
抽象的な「連携」ではなく、具体的に何ができるかを提示したい。
① UPRT訓練コースの共同運営
ウイスキーパパ(岡山)またはふくしまスカイパーク(福島)を第一拠点として、EXTRA 300Lを使ったUPRT訓練コースを設計・運営する。受講料の一部を機体使用料として機体オーナーに支払う収益分配モデル。UPRT JAPANがカリキュラム・集客・安全管理を担い、機体と施設を提供していただく形だ。
② ニセコへの遠征訓練コース
毎年夏季、EXTRA 300Lをニセコに遠征させ「ニセコUPRT集中訓練コース」として開催する。羊蹄山・日本海の絶景空域と世界最高の訓練機の組み合わせは、唯一無二のプログラムになる。インバウンド富裕層向けの「エアロバティクス体験搭乗」という高付加価値コンテンツも同時に提供できる。
③ 航空安全セミナーの共催
室屋氏・内海氏のような世界レベルのパイロットがUPRTの重要性を語るセミナーは、日本のGA業界に大きな波及力を持つ。AOPA Japan・日本航空機操縦士協会との連携も視野に、年1〜2回の航空安全セミナーを共催する形も考えられる。
難しい話は後回しで構いません。まず一度、話を聞いてください。UPRT JAPANがどんな訓練を目指しているか、なぜEXTRA 300Lでなければならないか、そしてなぜ今なのかを、直接お伝えしたいのです。
6月のJAPAN DRONE 2026(幕張メッセ)には室屋氏のネットワークも集まる可能性があります。また岡南飛行場・ふくしまスカイパークへの訪問も、いつでもお声がけください。このブログを読んでいただいた方、ぜひコメントやSNSでお声がけを。
おわりに ― 機体は手段、目的は命を守ること
EXTRA 300Lは単なる曲技飛行機ではない。この機体は「パイロットが死なないための訓練」の道具だ。±10Gに耐え、スピンから回復し、背面で空間識を保つ——そういう経験を積んだパイロットは、本当の意味で「空を知っている」と言える。
日本の航空事故の大半は操縦ミスが原因だ。タイプレーティングはパイロットを法的に資格者にする。しかしUPRTだけが、異常姿勢から生きて帰る力を与える。
室屋義秀氏が22年間無事故でエアショーを続けてきた理由の一端は、きっとEXTRA 300Lで磨いてきた技術にある。その技術と経験を、日本のすべてのパイロットに届けたい。それがUPRT JAPANの使命だ。
あなたの機体が、日本の空の安全を変える。
参考:室屋義秀公式サイト(yoshi-muroya.jp)/ ウイスキーパパ競技曲技飛行チーム公式サイト(ja14wp.wixsite.com)/ FlyTeam「エクストラ EA-300」/ Wikipedia「エクストラ EA-300」/ 乗りものニュース「アクロバット飛行は巨漢力士との戦い」(2017年)/ UPRT JAPAN Initiative
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