第8回国際ドローン展示会 その3

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

今回もドローン展の続きをレポートします。

株式会社IHIエアロスペース

IHI(石川播磨重工)がドローンを活用する目的で設立したIHIエアロスペース。

今回展示したドローンは、物流に特化したハイブリッド型ドローンのi-Gryphonです。

エンジン

ハイブリッドのエンジンとは、ガソリン燃料を使用しているツインロータリーエンジン

です。エンジンの両側についているダクテッドファンにより、浮上推力を発生させ、

四方に取り付けてある電動プロペラにより機体の姿勢を制御する構造です。

性能

サイズは縦横318cm、プロペラアームを折り畳んだときには150cm×240cm

となります。その時の高さが180cmになります。

日本一荷台が広いトヨタのハイエースでも、ギリギリ積めないかもしれません。

重量も102kgと重いため、運ぶのも少し苦労するかもしれません。

ペイロードは最大47kgですが、実際には40kgの荷物を想定しているそうです。

吊り下げタイプではなく、お腹に専用のポッドを取り付けるタイプです。

航続距離は50kmとハイブリッドならではの性能です。

巡航速度も60km/hと高速です。

使用

もちろん自動運転、目視外飛行を想定した使用になっており、4G LTEの活用で

飛行距離50kmを達成することができます。

用途としては、作業荷物の運搬はもとより、災害時の孤立した集落への物資の運搬に

活用していくそうです。

先端ロボティクス財団

プロペラのドローンが並ぶ中、ひときは目を引いたのはハンググライダー型の

ドローンでした。

一般社団法人 先端ロボティクス財団が作成したカイト型ドローンです。

このカイト型ドローンは、固定翼型のラジコンに比べて軽く、翼の部分が大きいため

揚力も大きくなり、飛行距離も大幅に伸びます。

カイトの素材は、実際のハンググライダーと同じポリエステルで作られています。

隣に展示されているのが、カーボンファイバー製のカイトです。

カーボンファイバー製にすることによって、航続距離が3割増しの100kmにも伸び

ました。ドローン本体の重量は20kgです。航空法上25kgで制限されていますので

ペイロードは5kgになります。

実証実験で、実際に運んだのはインプラントの歯でした。インプラントの歯の値段は

10万円から高価なものですと30万円します。70km先の病院まで運搬しました。

通常は自動車で2時間以上かかるところを、30分程度で運び、コスト減にも繋がった

とのことです。

このドローンカイトの特徴は、故障時にはカイトがパラシュート代わりになるという

ことです。安全性の面で行くと固定翼型より安全性が高いと言えます。

ACSL 閉鎖環境点検ドローン

ACLSが展示したのは、閉鎖環境点検ドローンです。つまり下水道管の点検をする

ドローンです。

最近は、下水道管の経年劣化による点検数が増えています。今まで、特殊なカメラを

使って暗くて細い下水道管の中を点検していましたが、このドローンのおかげで

点検作業の効率化が図れます。

全国の下水道管の普及率は令和2年で80.1%です。東京都においては99.6%と

全ての世帯が下水道管で繋がっているのです。

このドローンの性能自体は、最大水平飛行速度は3m/sで飛行時間が4分です。

軽くて丈夫なカーボン素材を使用しており、耐久性に優れています。

点検方法は、行きは点検場所までドローンを飛行させ、帰りはリールにより巻き戻し

その間に高性能のカメラで撮影を行います。障害物があってもそこを飛び越えれば

いいのです。

SOTEN

純国産のドローン蒼天・SOTENも展示されていました。

先日、故障が頻発したために一時期販売を中断していましたが、先頃無事に再販売を

行うまでになりました。詳しい原因はわかりませんが、純国産ドローンとして海外勢に

負けないように期待します。

作業型ドローン SABOT

東洋製罐株式会社という会社が、ドローンに遠隔操作できるスプレー缶噴射器を付けて

高いところの塗装や修理を行う装置を展示していました。

この会社は、金属、プラスチックとそれらの複合材料を素材とした包装容器の設計・開発

・製造・販売、食品関連機械、包装システムの販売および技術サービスを行っています。

今回は、薬剤や塗料など特殊な液体を噴射できるよう開発したボトルが売りです。

通常のドローンにこの装置を搭載して、専用のモニターを見ながら噴射を行います。

1つのスプレー缶の容量は150mlと少ないのですが、最大5個まで装填できるものも

あります。噴射距離は最大で5mです。

アイデア次第ではいろんなものにも応用できそうですね。

まとめ

今回の第8回国際ドローン展示会は、各産業の一部としてドローンの企業が展示を

行っていました。出店数は少なかったですが、3日間の来場者も昨年同様に

1万3000人を超えました。

コロナやウクライナ戦争で世界経済が落ち込む中、日本から経済を明るくしていって

ほしいと願います。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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