皆さんこんにちは!
今日ご紹介する企業は、100%スペインで企業開発した第5世代の空飛ぶクルマ
を造っている会社、UMILES NEXT(ユミレス・ネクスト)です。
UMILES NEXT(ユミレス・ネクスト)
誕生
2005年、創設者であるラフォルス兄弟は、映画やテレビ、広告用の空中
ショットを撮影する目的でスSkycam (スカイカム)を作成しました。
彼らは最初の仕事をヘリコプターで記録し始めましたが、ドローンの利点を
発見し、独自のドローンを造りました。
スカイカムとは、コンピューター制御の安定化された、ケーブルで吊り下げら
れたカメラシステムです。このシステムは、コンピューター制御のケーブル
駆動システムによって、スタジアムまたはアリーナの競技エリア上のオープン
スペースで 3 次元で操作されます。ビデをゲームのようなカメラアングルを
テレビのスポーツ中継に取り入れる役割を担っています。
2016年、 ユミレス グループのカルロス・プロベタ は撮影中に ラフォルス 兄
弟に出会い、スカイカム を ユミレスグループに組み込みました。
2020年、現在のユミレス・ネクストが誕生。空飛ぶクルマの開発を加速してい
きます。
2022年9月にプロトタイプによる初の野外での飛行試験を行いました。
プロトタイプ(エアソルーション)
2019年に屋内で初飛行を行いました。そして2022年の屋外飛行を成功させて
います。
最大離陸重量650kg、ペイロード100kg、最大速度80km/h
運用範囲15分/15km
残念ながら人は乗ることはできません。
インテグリティ3
インテグリティ3は、有人eVTOL機です。パイロット1人、乗客2人が乗れます。
フライフリーテクノロジーを使い、飛行の安定(特に強風)を担保しています。
最大離陸重量1300kg、ペイロード300kg、最大速度220km/h
運用範囲125kmになります。
翼に4基の電動エンジンで構成されたティルトローター型の可変装置を搭載してお
り、尾翼には垂直離着陸時に安定した揚力を生み出すローターを搭載しています。
離着陸時はティルトローターを垂直にし、巡航時は写真の様に前方にして推力を
得ます。
フリーフライテクノロジー
フリーフライテクノロジーとは、悪条件でも安定した飛行を可能にする独自の特許
取得済み安定システムです。
フリーフライテクノロジーは、メイン キャビンを同じ姿勢で配置できるようにする
ことで、ドローン型の機体と比べて航続距離を改善し、効率を最大 80% 向上させ
安定した飛行を可能にします。特にドローン型のeVTOLの弱点でもある横風に対して
4基の電動エンジンを傾けることにより課題を解決しています。
コンセプト
ユミレス・ネクストは、高度で効率的かつ持続可能なモビリティ ソリューションの
世界的リーダーになることを目標に誕生しました。地球と消費者のニーズに応える
新しい空と地上のモビリティソリューションへの二重の取り組みにおけるパイオニ
ア企業です。
地上移動においても遠隔操作で行う自律運転のモビリティの開発を進めています。
この地上移動型のロボット車両は、コントロールセンターによってリモートで監視
されています。
システムは、ローカル低レベル自動運転技術とリモート運転技術の組み合わせに基づ
いていて、ドライバーは車内にいることも、リモートで操作することもできます。
隊列走行により、輸送のニーズに簡単に適応できるようになり、現在考えている都市
のモビリティを再形成できる持続可能な輸送エコシステムが作成されます。
スペインでの受賞
スペイン国内で開催されている持続可能なモビリティにおけるイノベーションのた
めのIMPULSEアワードベストイノベーションプロジェクトのモビリティアワ
ードを今年受賞しました。スペインが国を挙げて今後バックアップしていくことで
しょう。
まとめ
現在、世界では大小合わせて1000社以上の空飛ぶクルマ(eVTOL)の開発を行っ
ている企業があると言われています。その中心がアメリカだったりイギリス、フラン
ス、ドイツなどのヨーロッパ先進国や中国です。その中で、今回のスペインや日本の
様に技術が未熟な国においてもこうして優れた企業が現れることは画期的なことです。
アイディアというものは、今までのテクノロジーのいいとこ取りや組み合わせにすぎ
ません。そういう中で生き残っていくことはたいへんな努力が必要です。しっかりと
したコンセプトに基づいた信念と継続が大切ですね。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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