宇宙カプセル

飛行機

皆さんこんにちは!

今日は、大きなカプセルで宇宙旅行に行けるかも?!という夢のようなお話です。

Halo Space

インドでの試験飛行

マドリッドを拠点とする企業 Halo Space は、膨らませた気球に取り付けられた

スタイリッシュな円形のカプセルに乗って、「ゼロ エミッション」の商用飛行を

提供することを計画しています。

カプセルは現在分解されており、タタ基礎研究所(TIFR)の本拠地であるインド

のハイデラバードに輸送中であり、そこで来月最初の試験飛行が行われます。

乗組員のいない最初の飛行は、カプセル、成層圏、ナビゲーション システムに関

するデータを収集するために使用されます。最初のリフトオフでは、成層圏への

最大高度 40 km に達し、約 6 時間の旅になります。

この試作品は 9 人乗り (乗客 8 人とパイロット) で、重量は 800kg、幅 5m、

高さ 3.5m です。オレンジのように設計された 8 つのセグメントで構成され、

ベースと屋根に取り付けられています。

Halo Space の創設者兼 CEO である Carlos Mira 氏は、次のように述べています。

カプセルの製造により、計画の非常に重要なマイルストーンを達成することに成功

しました。私たちはすでにプロジェクトを実現することに成功しています。来月、

私たちはもう 1 つの非常に重要なマイルストーンを迎えます。最初のテスト飛行です。

Halo のパートナーである TIFR の気球施設は、500 以上の科学気球の打ち上げに成功

しています。

試験が成功すれば、同社は 2025 年に商用飛行を開始し、その後 4 大陸に飛行基地

を設置する予定です。

2029 年から、年間 3,000 人の乗客で合計 400 回の商用旅行を行い、チケットあた

り 100,000 から 200,000 ユーロ (98,000 ドルから 196,000 ドル) の価格で販売

されます。日本円で1千400万~2千800万円くらいです。

顧客は地球の曲率を 4 ~ 6 時間見ることができます。これは「驚異的な」体験である

と同社は主張しています。 

Halo Space のプロトタイプは、インドのハイデラバードにある Tata Institute for

Fundamental Research (TIFR) 気球施設で 12 月の第 3 週に飛行します。

プロトタイプは成層圏 (地球の大気の第 2 層) に 20 マイル (35 キロメートル) 強

上昇し、約 6 時間かけて戻ってきます。

2023 年の第 1 四半期の終わりには、スペインで 2 回目の試験飛行がすでに計画

されています。 

バルーンの構造

このキャビン(乗客が乗るカプセル)を吊り上げているバルーンはどんな材料で

作られているのでしょうか?

このバルーンと同様な構造を持っているのが飛行船です。

飛行船の構造には次の3種類があります。

飛行船の分類は、浮揚ガスを収めるガス袋を直接船体とする加圧式と、船体の中に

別にガス袋を設ける非加圧式に分けられます。飛行船は、構造様式によって軟式

半硬式硬式に大別され、その他に全金属式や準硬式と呼ばれるものもあります。

軟式飛行船

軟式飛行船(以下、軟式船)は、船体がエンベロープと呼ばれるガス袋でできてい

ます。エンベロープはガスが漏れないよう加工された膜材で構成され、その内部に

浮揚ガスが充填されます。エンベロープの形状は内部のガス圧により保たれています。

初期の飛行船は気球から直接発展し、基本的に軟式でした。21世紀初頭における飛

行船は、ほとんどが軟式です。

重量やコストの面で有利であり、現代の飛行船はほとんどがこのタイプです。

しかし、ガスの放出によって圧力が弱まると船体を維持できなくなり、突風などに

よって船体が変形するとコントロールを失ってしまう欠点があります。また、一旦

気嚢に穴が開くとガスの漏出が全体に影響するなどの欠点もあります。船体の剛性

が確保できなくなるため大型化に適していません。

半硬式飛行船

半硬式飛行船(以下、半硬式船)は、エンベロープの下側に沿ってキール(竜骨)

を取り付けたものです。軟式船のエンベロープは、上側に張力、下側に圧縮力が作用

し、船体が「へ」の字型に折れる傾向があります。これを防ぐため、船舶と同様に

エンベロープの下部にキールを設けることで船体形状を維持し、大型化を可能

しました。

硬式飛行船

硬式飛行船は、アルミ合金や複合材料といった軽量な部材により籠のように船体骨格

を組み立てて、これにピアノ線などを張って補強を加え、船体に強度を持たせる構造

です。骨格は肋材(フレーム)と縦通材で構成され、それを外皮で覆うことで船体形

状を維持します。

ドイツのツェッペリンは有名な軟式飛行船です。

Halo Space の構造は、想像ですが半軟式構造ではないかと思われます。

バルーンのガスは?

バルーンの中に注入するのはへリウムガスです。ヘリウムガスは爆発しないので

しょうか?

答えは、ヘリウムガスは爆発しません

ヘリウムガスは「不活性ガス」に分類され、化学的に全く不活性で反応性のない

ガスのため、火が付いたり、燃焼爆発する事はありません。

同様に不活性ガスに分類されるガスには、窒素ガス、アルゴンガス、ネオンガス

等があります。これらの不活性ガスは、化学的には安全なガスですが、高圧状態

でボンベに充填されている場合、その圧力による物理的危険性には十分な注意が

必要です。

ちなみに、ドイツの飛行船ヒンデンブルク号は、1937年5月3日に落雷を受けて

爆発墜落しています。当時、ナチスドイツは経済制裁にあっており、ヘリウムガスが

手に入らなくなっていました。そこで代わりに水素を使用したためにこの様な事故が

起こってしまったのです。

Hindenburg burning.jpg

ヒンデンブルク号爆発の瞬間 ウキペディアより
Halo Space のバルーン

高度35キロと言えば、成層圏です。成層圏は地球の大気の鉛直構造において

対流圏と中間圏の間に位置する層です。対流圏と成層圏との境目は対流圏界面

(高度は極地で約8km、緯度が低くなるに従って高くなり赤道付近で約17km)

といいます。気温は対流圏では高度が高くなるにつれて低くなっていきますが

成層圏の下の部分ではマイナス56℃にもなります。

宇宙環境利用ガイドブック4P

そのため、温度変化がとても激しくなります。構造上、バルーンにも耐熱加工が

されています。住宅の耐熱材にも使われているフェノール樹脂が使用されています。

まとめ

Halo Space の宇宙飛行船は、NASAの宇宙技術が使われており、我々人類が

宇宙服無しで宇宙旅行を楽しめるものと期待できます。

もうそこまで、宇宙が来ています!

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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