遠隔操縦の技術

飛行機

皆さんこんにちは!

先日、遠隔操縦について新しいニュースが飛び込んできました。

それは、アメリカ空軍が貨物輸送機を遠隔操作により操縦しようとしているのです。

そのテクノロジーを提供するのが、Reliable Roboticsリライアブル ロボッテッ

クス)信頼できるロボット技術です。

米空軍は、貨物飛行のための遠隔操縦操作を検討

米空軍は、リライアブル ロボティクス に委託して、飛行自動化技術を使用して、大型

の軍用輸送機を遠隔操縦して貨物輸送を行う方法を調査しました。2月8日に発表された

契約に基づき、同社は複数の航空機に完全および限定的な自動化機能を適用するための

実現可能性調査を行います。

米空軍は、世界中で任務のペースと頻度を高める方法を検討しており、現在民間航空機

向けに開発されている技術を活用することに関心を持っています。カリフォルニアに本

拠を置くリライアブル ロボティクスは、Textron の Cessna Caravan などの既存の多

目的航空機を、タクシー、離陸、巡航、着陸を含む飛行のすべての段階でオートパイロ

ットが作動するように改造するための FAA の承認を得るために取り組んでいます。

Reliable Robotics is using a Cessna Caravan aircraft to develop its autopilot.

リライアブル ロボティクスは、自動商用飛行運用を実現する計画の一環として、過去 2

年間、Cessna 208 Caravan で高度なナビゲーションおよび自動飛行システムの飛行テス

トを行ってきました。

リライアブル ロボティクスによると、その技術は、現在の有人飛行甲板で利用できるより

も正確なナビゲーションを提供するだけでなく、高度な飛行計画機能と操作を管理するた

めの堅牢な制御を提供します。遠隔操縦飛行は、制御された地形への飛行や制御不能など

の死亡事故の一般的な原因を減らすと主張しています。

「リライアブル ロボティクスに興味を持っているのは、競合するロジスティクスで戦闘員

をサポートする効果だけでなく、レガシー航空機に最先端の自動化キットを装備するとい

う斬新なアプローチにもあります」と、USAF 大佐のショーン マクルーンはコメントして

います。「これは、新しい航空機を製造する必要なく、短距離から中距離のポイントツー

ポイントロジスティクスの需要を解決するのに役立つため、米国政府にとって非常に価値

があります。これにより、国のすべての地域で重要なロジスティクスが迅速かつ大規模に

利用できるようになります。」

このプロジェクトは、米空軍本部の空軍モビリティ機能統合チームと協力して実施されま

す。統合戦闘コンセプトにおける空軍の役割のために、新しい能力が兵站作戦のギャップ

をどのように埋めるかを検討します。このサービスは、C-17 グローブマスターや C-5

スーパー ギャラクシーなどの大容量輸送機を運用しています。

リライアブル ロボティクスの政府ソリューション担当シニア バイス プレジデントであり、

退役した 米空軍の少将である デビッド・オブライエン 氏によると、軍の​​他の部門が自軍の

自動化を強化する可能性があります。「これが空軍司令官にもたらす価値は、より大きな

ミッションの有用性と、より低い運用の加速領域でのより高いテンポです。」

ASL Aviation Holdings と 新しい自律型航空機プログラムで協力

リライアブル ロボティクスは、昨年12月にASL Aviation Holdings と共同して

ヨーロッパでの遠隔操作航空機の需要を調査すると発表しました。

また、両社は遠隔操縦の航空貨物サービスに加えて、両社は遠隔操縦の人道支援活動

に適した航空機を評価します。

ASL Aviation Holdings は、ヨーロッパ、南アフリカ、アジアに拠点を置く航空会社

を持つ世界的な航空サービス会社であり、主要な貨物および旅客航空会社にサービス

を提供する ACMI 航空事業の世界的リーダーです。

アイルランドのダブリンに本社を置く ASL の 7 つの航空会社には、ヨーロッパの

ASL エアラインズ アイルランド、ASL エアラインズ ベルギー、ASL エアラインズ

フランス、ASL エアラインズ イギリスが含まれます。ASL はまた、南アフリカの

FlySafair、タイの K-Mile Asia、インドの Quikjet Airlines とのジョイント ベンチ

ャーおよび関連航空会社を持っています。このグループには、複数のリース事業体

も含まれています。

ASL Aviation Holdings は、世界有数のエクスプレス小包インテグレーターとオンラ

イン小売業者向けに貨物サービスを運営しています。グループ航空会社はまた、ヨー

ロッパ、アジア、中東、北米、アフリカの国内線、国際線、および大陸間路線で、

独自の航空会社ブランドで定期便およびチャーター便の旅客サービスを運営しています。

ASL には、51 の国籍を持つ 3,000 人のグローバル チームがあります。グループには、

ターボ プロップ ATR 72 からボーイング 747 までの 7 種類の航空機を含む 130 機の

航空機があります。

ASL Aviation Holdings(写真:ビジネスワイヤ)

ASL社のATR42型航空機

リライアブル ロボティクス

航空の未来へのビジョン

世界は、航空が人や物をある場所から別の場所に移動するための最も安全で効率的な

方法であることを期待するようになりました。人々が要求する安全性、セキュリティ、

効率性を航空が確実に達成するためには、人間が不可欠であり、今後もそうあり続け

るでしょう。しかし、特にコンピューティングとコネクティビティなどのテクノロジ

ーのいくつかのトレンドは、高度な自動化が航空の新時代を可能にするという結論に

至ります。

安全性

統計的に、定期商用航空は、米国および世界で最も安全な輸送手段です。しかしなが

ら事故は必ず起こります。人間は間違いを犯しやすく、あらゆる活動においてある程

度のリスクは一般的に許容されますが、安全は私たちの最優先事項でなければなりま

せん。航空の安全文化は最大の資産であり、リライアブル ロボティクス のビジョン

は、自動化によってさらに安全な航空エコシステムを実現することです。航空事故の

主な死亡原因は、制御不能 (LOC)、地上への激突 (CFIT)、および空中衝突 (MAC)

です。これらの事故はすべて、既存の技術を使用することで削減および排除できます。

これらの例では、今日の航空機に搭載されたシステムは、危険が近づいていることを

パイロットに警告し、パイロットの迅速かつ正確な行動に依存しています。パイロット

に直接ガイダンスを提供し、パイロットが応答しない場合にアラートへの応答を自動化

することで、命を救うことができます。

米国の競争力

米国は当初から航空分野で主導的な地位を維持してきましたが、現在ではさまざまな

理由で脅威にさらされています。主な理由は、主に航空に適した方法、つまり安全性

動機とした革新を行っていないためです。航空宇宙製品は依然として米国の主要な

輸出品の1つです。航空における競争力は、国家安全保障にとって極めて重要です。

他の国は新しい技術を導入することで構造的な利点を持っているかもしれませんが、

米国で行われるオープンで透明な方法は、航空業界では引き続き有利です。FAA は

何年にもわたって、革新を効果的に処理するために再編成と再装備に取り組んできま

したが、技術の採用のペースは依然として遅いままです。耐空証明は重要ですが、

新技術の運用承認を取得することは、より不透明で予測不可能で時間のかかるプロ

セスであることがよくあります。

公平性とアクセス

航空は、距離を縮め、商品の直接配送の市場をより多く開き、人々を結びつけるため、

より公平でアクセスしやすい社会を実現するための基本的な要素です。商用航空は、

何十億もの人々のフライト コストを引き下げることで、世界をつなぐという大きな進

歩を遂げましたが、特にジェット機で接続された大都市圏以外では、ギャップが残っ

ています。自動化を航空に適用すると、航空機の運用コストが下がり、より多くの目

的地へより多くのルートを経済的に飛行できるようになります。米国の 5,000 を超え

る公共利用空港などの既存のインフラストラクチャを活用することで、地方や不利な

立場に置かれたコミュニティがこのビジョンから最も恩恵を受けることができます。

雇用創出

航空機の運用コストを下げ、十分なサービスを受けていない市場へのアクセスを拡大

することは、航空の増加経済活動の増加雇用の創出につながります。つまり、

「パイ」が大きくなります。航空機運用の増加は、熟練した専門家の増加を意味しま

す。航空力学のようなものが必要になります。高度な自動化は、従来のアナログより

も柔軟性とバランスの取れたキャリアパスである、リモート パイロットのようなまっ

たく新しい仕事も生み出します。航空製造は長い間、認証の制約から国内に集中して

きたため、米国で質の高い雇用が維持され、創出されています。

まとめ

飛行機は、飛ばないことが一番安全です。

2020年のNTSB(国家運輸安全委員会)発表の全米での航空機による事故の死者数は

大幅に減少しました。その理由は、コロナによる航空需要の激減によるものです。

そして2022年は航空需要も回復して、今後益々需要は高くなるでしょう。その時に

今までのような安全対策で良いのでしょうか?

航空事故の多くは、パイロットのミス(勘違いや錯覚)です。二重三重の安全装置が

開発されてきました。そうすると機器が複雑化してきて、理解不足によるミスも多発

するようになりました。人間は必ずミスよ犯してしまいます。それは未来永劫無くな

ることはりません。かといって、全て自動化してしまうことにも抵抗はあります。

技術の進歩と共にパイロットの仕事も操縦から監視(モニター)に変わってきました。

しかし、パイロットという職業が生き残って行くには、パイロット自身が自分で考え

操作するという元来からの意志と技術を持ち続けることだと思います。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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