気球に乗って宇宙へ!

宇宙

皆さんこんにちは!

最近世間を騒がせている気球ですが、今日は気球は気球でも宇宙に行ける気球の紹介です。

日本のスタートアップ企業とすでに旅行の販売を始めている企業を見ていきます。

宇宙の民主化プロジェクト、岩谷技研

スタートアップ企業 岩谷技研

株式会社岩谷技研は、高高度ガス気球、並びに旅行用気密キャビンを設計/開発/製造し、

気球による宇宙遊覧フライトの実現を目指す、旅客技術開発会社です。岩谷技研が目指す

宇宙遊覧フライトとは、単に地球の大気圏外に広がる空間(Space)を見に行くこと

(Travel)ではなく、調和と秩序のとれた宇宙(Cosmos)に身を置くことによって人々

の意識や視野が広がる旅(Journey)を提供することを意図しています。(会社HPより)

同社の代表取締役 岩谷圭介氏は、北海道大学工学部機械知能工学科卒業の科学者・発明

家・作家です。2011年、気球の研究開発を開始しました。宇宙事業の実現可能性は気球

にこそあると見出したのです。当初は気球を打ち上げて宇宙から写真を撮ってみたいとい

う好奇心からでした。2014年頃、気球による宇宙実験や宇宙映像制作で事業化、2016年

株式会社岩谷技研を設立、2020年第三者割当増資を実施し、大型気球開発に舵を切りま

した。

札幌市に本社を置き、北海道江別市、福島県南相馬市にそれぞれ研究所を設けています。

気球の性能

打ち上げに使われる気球は、プラスチック製の気球になります。気球の中にはヘリウム

ガスを充填させます。ヘリウムは水素より重いのですが、安全性に優れています。

ヘリウムは太陽の光輝のスペクトル中に初めて発見されたことから、ギリシャ神話の太

陽神「ヘリオス」にちなんで「ヘリウム」と名付けられました。

地球の大気中には5ppmほど含まれ、無色・無臭の不燃性の気体です。

また水素に次いで軽く、沸点は摂氏マイナス269度であらゆる物質の中で最低であり、

気球用ガスや医療用MRIの磁石の冷却用などに用いられています。

これまでに無人キャビンの成層圏への打ち上げや、高度100メートル超の有人飛行

に成功しています。

気球は地上からの無線とパイロットの操縦で制御します。プラスチック製のキャビン

は直径1・5メートルの球体で、パイロットと乗客が並んで座ります。真空状態に耐

えられる設計により地上に近い環境を維持できるため、宇宙服のような装備や特別な

訓練は不要です。

計画では、約2時間かけて高度25キロまで上昇。1時間ほど滞在した後、約1時間

かけて海上に降りる計画です。

OPEN UNIVERSE PROJECT 始動!

2023年2月21日から8月31日まで、第1回搭乗者を募集しています。

応募者の中から、5名が実際に宇宙へと飛行できます。

フライト前には、身体検査も行われ、必要な訓練、講習も行われます。

計画では2023年の12月頃を予定しています。

応募資格は、年齢が申込時点で満15歳〜65歳の方(未成年の方は保護者の同意が

必要)。 身長は150cm〜190cm。 性別は問いません。

フライト体験と言うことで飛行高度は25キロメートルくらいになります。

天候によってはフライトが限られてしまう可能性もあるそうです。

費用は、1人あたり2400万円(税込み)。興味がある方はぜひ応募してみては?

気球型宇宙船Spaceship Neptune

気球型宇宙船Spaceship Neptune(スペースシップ ネプチューン)

以前にもお伝えしましたが、Spaceship Neptuneは、宇宙ベンチャー企業である

Space Perspectiveが提供する気球型宇宙船です。再生可能な水素を推進剤に

して、時速12マイル(時速20キロ)で2時間かけて宇宙の入り口まで上昇。高度30

キロメートルを2時間飛行し、その後、再び2時間かけて降下し海に着水します。

着水地点には船が待機していて、回収する計画です。

宇宙船ネプチューンは「スペースバルーン」「リザーブ ディセント システム」「ネプチュ

ーン カプセル」で構成されています。有人コンパートメントが飛行システムから分離し、

別の飛行システムに移動する他の宇宙船と異なり、宇宙船ネプチューンのカプセルは離陸

から着水までの飛行全体で「スペースバルーン」に固定されたままになり、シームレスに

安全で穏やかな飛行を実現します。

与圧され広々としたカプセルのラウンジは、8名のエクスプローラーと 1名のパイロットが

快適に座れるように設計されています。機内には豪華な座席やバーカウンターのほか、照

明・音響システム、フライトに関する詳細な科学データを提供するセンサーとスクリーンが

あります。エクスプローラーが自由に立ったり移動したりできる十分なスペースがあり、

安定したWi-Fi信号により、遠く離れた場所にいる友人や家族といつでも繋がることができ

ます。

船内イメージ(出典:HIS)

船内イメージ(出典:HIS)

予約販売開始

既に世界中の1000人超に販売しているといいます。日本では旅行大手エイチ・アイ・エス

(HIS)が、子会社のクオリタ(東京都新宿区)を通じて、気球型宇宙船での宇宙旅行を

2023年1月18日から受け付けています。

2024年の1回目の募集は完売しました。1年間で25回のフライトを予定。

2回目のフライトは2025年10~12月、2026年1~12月で80回。3回目は2027年に150回

のフライトを予定しています。

費用は、125000ドル(約1700万円)になります。

成層圏

 

大気圏を突破させるプロジェクトである。: 何もしないナンパ(何無派)

地上から約11000メートル(11キロ)までの高度を対流圏と言います。言葉のとおり

ここ対流圏では空気が対流(混ざり合って)いるところです。

対流圏では、気温は高さとともに減少し、その割合は、標準大気では1キロメートル当

り6.5℃とされています。この中で空気の移動が行われて雲ができます。夏によく見ら

れる入道雲は対流圏の一番上までしかできることはありません。また、季節や地球の

緯度によっても高さが変わってきます。(10キロ~17キロくらい)

空気の濃度が濃いので飛行機が飛びやすい高度になります。

成層圏は、対流圏から約50キロの高さまでを言います。対流圏は地球の酸素の約75%が

存在し、水蒸気(雲ができる)もあります。そして、成層圏は酸素が薄くなり、気圧も

低くなります。皆さんは、高い山に登ったり飛行機の中で気圧が低くなってお菓子の袋

がパンパンに膨れ上がった経験はありませんか?

それは、高度が上がると気圧が減少しておこる現象なのです。地球の大気圧は、地上で

約1気圧、高度5キロ上空で約0.5 気圧、16 キロ上空で約 0.1 気圧程度となります。

実は、飛行機や宇宙船のように与圧をしていても気圧の変化はあるのです。お菓子の袋

と同様に人間の体も膨らんでいるのです。

トンネルや飛行機に乗っていて上昇や降下をする際に耳が痛くなりますよね。それは

急激な気圧の変化によって鼓膜の内側と外側で圧力の差が生じることによるものです。

そのため今回の気球によるフライトは、与圧がしっかりとした構造が求められるのです。

また、外気温度も成層圏ではマイナス60℃くらいになります。そして高度20キロくらい

から今度は温度が上昇してくるのです。これはこの付近に存在するオゾンが太陽からの

紫外線を吸収しているためです。このオゾンが生物にとっては有害で危険な紫外線、とく

にDNAを破壊する波長250nm~270nmの紫外線を効率的に吸収するという重要な役割を

果たしています。ただし、オゾンが多いといっても、地表付近の密度で換算するとその厚

さはわずか3mm程度でしかありません。このオゾン層によって我々は有害な紫外線から

守られているのです。

そのため、これらの気球が20キロから30キロの高度を飛行することは過酷な環境にある

ということです。この過酷な環境下でも飛行できる気球の技術は並大抵なことではあり

ません。

気球がこれまでに上がった世界最高の高さは、53,000メートル(53キロ)です。気球を

もっと高い所まで上げるためには、気球自身の重さを軽くし、大きい体積の気球を作るこ

とが必要です。

まとめ

今日ご紹介した2つの気球による宇宙の旅はいかがでしたでしょうか?

ちなみに、地上から100キロの高さにカーマンラインという仮想の線があります。

この上が宇宙空間とされています。成層圏はここでいう宇宙ではありませんが

誰でもが、今体験できる一番近い宇宙には変わりありません。

世界で初めて地球を回ったソ連の宇宙飛行士ガガーリンの有名な言葉にある

地球は青かった」(直訳は『空はとても暗かった。一方、地球は青みがかっていた』)

(1961年4月12日)から、今年で60年あまり。その経験ができるのです。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

 

 

 

 

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