皆さんこんにちは!
アイルランドの企業が開発したドローンでアメリカの家庭にコーヒーやコーラ、
スナックを自宅まで配達します。
アイルランドの新興企業 Manna
3分で個人宅までドローンが食品配送
Mannaはアイルランド、ダブリンを拠点とするスタートアップ企業です。
同社は現在、アイルランド西海岸にある港湾都市ゴールウェイでドローンに
よる食品宅配の試験運用を実施しています。
Mannaは地元レストランチェーンなどと提携して、食品とドリンクのドローン
宅配を実施しています。
1日に実施するデリバリーは50~100件。ゴールウェイの住民8万人のうち1万
人が同社のドローン宅配サービスを利用しています。
ドローンがお店を出発し、ユーザー宅に到着するまでにかかる時間はわずか3分。
ユーザーが提携レストランの料理を注文する場合、そのレストランのアプリを使
い、配送方法に「ドローン宅配」を選ぶ。すると、Googleマップの画像が方眼付
きで表示されるので、ユーザーはドローンの到着地点を指定するのです。
ドローンは指定の地点まで到着すると、高さ15メートルの空中で停止し、ケーブル
を通じて商品をおろします。
(出典:Manna)
Mannaによると1台のドローンは1時間に6~7件のデリバリーが可能。ドローン操縦
者1人が操作する配送数は1時間に20件となります。
Mannaは2022年7月までに10万人にサービスを提供できるだろうと考えています。
2022年第2四半期にはアメリカでサービスを開始し、2023年までに世界で展開を
拡大する計画です。
現在のゴールウェイでの試験運用に加え、JustEat、サムスン、Ben & Jerrys、
テスコとパートナーシップを結んでいます。
アメリカの顧客にコーヒーとスナックを空輸
Manna は、アメリカのダラスとフォートワース地域で試験飛行を開始する計画
があります。
同社は最初にFAA(米国連邦航空局)からの承認が必要なため、運用がいつ開
始されるかは未定です。 それが実現すれば、同社は大都市圏の近くに住む
10,000 人に食事、飲み物、小さな荷物を配達できるようになるといいます。
この計画には、不動産開発業者のハリウッドとのパートナーシップが含まれて
おり 、27,000 エーカー(日本の国土の30%、本州の半分)の配達エリアを
カバーしています。
ドローンによる配達サービスは依然として珍しいものですが、企業が薬、スナ
ック、食料品、電動工具を私たちの頭の上に運ぶための最良の方法をめぐって
争っています。 ドローンによる配達は、トラックによる配達よりも速く、二
酸化炭素の排出量が少ないことが証明されています。また、渋滞を悪化させな
いこともわかっています。しかし、この技術が広く成功するためには、企業は
エンジニアリング、コスト、規制当局の承認、安全性、プライバシー、騒音
公害などの問題を解決する必要があります。
Manna やその他のドローン配送会社は、ドローン配送の低炭素排出量を宣伝
しています。アイルランドのバルブリガンにある Manna の最初の拠点での
500回のドローン配達についてのビデオでは、車で小包を配達すると 321kg
の二酸化炭素が排出されたと見積もられています。ドローンを充電するために
必要な電力網は通常、完全にクリーンな電力ではありませんが、バッテリ駆動
のドローンはそれ自体で何も放出しません。
ドローン配達テストを実施している他の州には、カリフォルニア、バージニア、
オハイオ、ジョージア、ユタ、ノースカロライナ、アーカンソーが含まれます。
ドローン配送サービスの米国での拡大に向けて、コカコーラ からの投資を発表
アメリカのコカコーラは自動販売、コーヒー技術、持続可能性の分野で Mannaと
協力しています。車に比べて CO2 を最大 8 分の 1 削減できる Mannaとのパート
ナーシップは、2040 年までにバリュー チェーン全体で正味ゼロ エミッションを
達成するための新たな一歩です。
海外のドローン配達
Mannaのようなドローンによるフードデリバリーは海外では現実のものとなりつ
つあります。
イスラエルのFlytrexは、ドローン配送の試験運用で2022年9月にウォルマート
と提携したほか、アメリカのゴルフコースでドローンによる配送サービスを提供
しており、3月に約8億7000万円を調達しました。
イスラエルのピザハットはDragontail Systemsと提携し、ドローンによるピザの
試験配達を今年開始します。
日本では楽天が三重県志摩市でドローンによる食料品デリバリーを今年1月に期間
限定で実施しています。これはドローンを活用した食料品配送サービスの実用化に
向けたものとなります。
楽天の三重県志摩市でドローンによる配達実験(出典:楽天)
楽天、Mannaのように、離島や郊外など自動車でのアクセスが難しかったり時間が
かかったりするエリアでは、食料品デリバリーへのドローンの導入が期待されます。
直近の例では、アメリカのスーパーマーケットチェーンのクローガーもドローンに
よる試験配送を発表しました。クローガーは今年の春、夏に2回の試験運用を実施す
るとしており、レストランだけでなく小売の配送にドローンを導入する事例が増え
ている現状があります。
まとめ
昨年12月からドローンのレベル4(人口集中地区でのドローン自動運転)が許可さ
れました。実際には、まだ離島や人口密集地以外の上空を飛行する実証実験段階
です。本格的に、都会や人の住んでいるところへの宅配をドローンで実施しようと
しますとまだまだ問題も多い。
しかしながら、一歩ずつではありますが実現に向けて進んでいます。その一つは
レベル4(自動操縦のできる)ドローンが国内で初めて認めれました。そして、
それを操縦できるパイロットも数名認定されています。
これからの課題は、いかに安全に目的地(自宅)まで届けることができるかです。
都会では電波障害や、ビル風などの過酷な気象状態をすべてクリアしなければな
りません。そして何よりも大切なのが、ドローンが安全であるという啓蒙活動、
住民への認識を教授できるかです。政府や企業関係者は今が一番大切なときです。
広く安全性をアピールすることが求められています。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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