空の産業革命児、テラドローン

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

今日は、ドローンや空飛ぶクルマ(AAM:アーバンエアモビリティ)のインフラストラク

チャーの整備、要するに管制を行う日本の新興企業のテラドローンを紹介します。

テラドローン

会社概要

テラドローンは空撮、測量、点検、データ分析、運行管理などの産業向けドローンサービス

を国内外で提供している会社です。本社は、東京渋谷にあります。

事業内容は、ドローンを活用した土木測量、鉱山測量、橋梁をはじめとした施設点検、オイ

ル&ガスの点検作業サービスを提供しています。

Terra UTM

Terra UTM(Unmanned Traffic Management)と言う無人機運行管理システムを開発。

飛行前~後における機体管理、フライトプラン、モニタリング、ログ管理を通して、安心・

安全なドローンの航行を支援するサービスです。Terra UTMとは3次元空間を飛び交うドロ

ーンに対して「空の道」を授けるシステムであり、今後の目視外飛行において必須のプラッ

トフォームとなります。

物流・災害救援・点検・土木測量・農業等様々な産業において、より安全にドローンの飛行

を実現し、業務利用を促進するシステムです。

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管理画面からドローンの操作をより安全・簡単に操作出来ます。特に災害時・物流・点検

などの目視外が重要となる所で活躍します。

⑴ドローンの飛行計画の管理

  • ・飛行計画、飛行ログの管理
  • ・飛行情報(位置、高度、速度、ジンバル角度・バッテリー残量等)のリアルタイム管理

⑵飛行エリアの管理

  • ・飛行禁止エリア:人口密集地域、飛行禁止区域等での飛行禁止制御
  • ・飛行可能エリア:ジオフェンスで指定したエリア内のみでの運行

⑶衝突検知

  • ・他の飛行計画との事前オーバーラップ検知
  • ・他のドローンとのリアルタイム衝突検知
7,000万ドルの資金調達

テラドローンは今週、自律航空機の航空交通管理技術を導入し、ドローン運用サービスを

拡大する計画を支援するシリーズB資金調達ラウンドを通じて7,000万ドルを調達しまし

た。現在総額8,300万ドルを調達しているこの新興企業は、今年米国市場への活動拡大も

計画しています。

シリーズB資金調達ラウンドは、三井物産、SBIインベストメント株式会社、東京土地株

式会社、九州電力T&D、西華建設株式会社から支援を受けました。テラドローンの新しい

無人航空機システム交通管理事業への資金は、海外交通・都市開発インフラ投資法人とし

て知られる官民パートナーシップによっても提供されました。

「私たちの空域はこれまで以上に混雑するでしょうが、今日のほとんどの企業はハードウ

ェア開発だけに集中しています」とテラドローン CEOの徳重徹氏は述べています。「安全

かつ効率的なドローンと都市部のエアモビリティ運用を可能にする世界的な航空交通管理

ソリューションが緊急に必要とされており、テラドローンは空のデジタルインフラストラ

クチャを構築するリーダーになることを目指しています。」

これらの取り組みの一環として、テラドローンは宇宙航空研究開発機構 (JASX) と協力し

て、有人航空機と無人航空機の飛行管理を調整しています。また、上空監視業務や災害救

援任務におけるドローンの性能を向上させるため、ハードウェアとソフトウェアの進歩に

も投資しています。テラドローンと JASX との連携は、2025 年に大阪市で開催される万

博で eVTOL エア タクシー サービスを開始するために、他の複数の eVTOL メーカーおよ

びサポート プロバイダーがすでに参加しているプロジェクトにも焦点を当てています。

最高執行責任者の関鉄平氏によると、テラドローンはハネウェルやタレスなどの大手アビ

オニクスグループと連絡を取り、フライトレーダー、ADS-B、その他のセンサーなどのハ

ードウェアと開発中のソフトウェアを組み合わせるためのさまざまなオプションを組み合

わせる計画を立てています。密集した都市部の低高度空域で運用される無人ドローンと操

縦可能な eVTOL 航空機の両方の航空交通管理を担当します。同社はベルギーに本拠を置

く無人交通管理専門会社ユニフライの筆頭株主であり、エアマップやアルティチュードエ

ンジェルなどこの分野の他の企業と競合しています。

関氏は、テラドローンは新型航空機からの交通データを共有、管理するための指揮統制ソ

リューションの提供を検討していると述べ、現在の一般航空交通よりもはるかに分散型の

方法で運用する必要があると述べています。「我々は低空空域での非常に高密度な作戦を

サポートできるようになるだろう」と彼は主張しました。

2021年2月、テラドローンはフィンランド湾U-Spaceプロジェクトの一環としてヘルシン

キ国際空港での飛行試験中にeVTOL開発者のVolocopterと協力し、無人操縦の新型航空機

の公共空域への統合をサポートしました。このプロジェクトは欧州連合の Single European

Sky ATM Research (Sesar) 機関によって企画され、合計 13 のパートナー企業および組

織が参加しました。

中国では、テラドローンが自律型 eVTOL 車両の開発会社 EHang と、2023 年に開始され

る予定のポイントツーポイントの商業旅客運航のための無人航空交通管理ソリューションの

提供について協議しました。関氏は、米国のeVTOL開発者Joby Aviationとの提携の可能性

についても話し合っていると付け加えました。

関氏によると、無人運航管理サービスが完全に収益化され始める時期が到来しており、その

ためには、既にドローンを使用している航空会社をはじめ、航空会社がテラドローンが探し

ている航空ナビゲーションサービスプロバイダーとの契約に基づく顧客になることを約束す

る必要があります。「これはフライト数に基づくものかもしれないし、自動車保険のように、

よりリスクに基づいたものになるかもしれない。つまり、より危険な地域を飛行したり、自

分の行動がより多くのリスクを伴う場合には、より多く支払うことになるだろう」と彼は説

明しました。

サウジの石油大手、テラドローンを支援

サウジアラビアは先進エアモビリティ分野への出資を強化しており、石油・ガス大手アラム

コのベンチャーキャピタル部門ワエド・ベンチャーズは今週、ドローン運用と無人運行管理

(UTM)グループ、テラドローンに1400万ドルを投資しています。以前に8,300万ドルを

調達したテラドローンは、ドローン測量などのサービスの開発やeVTOL航空機の運用をサ

ポートできるインフラストラクチャの開発を行うため、サウジアラビアに子会社を設立す

る予定です。

新しいテラドローン・アラビア・ビジネスユニットは、欧州部門Uniflyを含む他の9か国に

わたるグループのネットワークを拡張したものです。同グループは、Indra や Frequentis

などのパートナーと協力して、カナダ、ベルギー、オランダ、デンマーク、ドイツ、ブル

ガリア、オーストリア、スペイン、マラウイで運航および UTM 管理契約を締結していま

す。同社は現在、東南アジアと北米の両方への拡大も目指しています。

サウジ政府はビジョン2030プログラムを通じて、エネルギー部門への依存を脱して同国経

済を動かそうとしています。この戦略には、eVTOLエアタクシーやドローン配送サービス

を含む地上輸送ネットワークが期待される広大な「産業都市」の建設を目指すNeom地域

開発プロジェクトが含まれています。

NEOM: アーバン エア モビリティのユートピア
皆さんこんにちは! 中東のホットな国、サウジアラビア。サウジアラビアのムハンマド皇太子は2017年NEOM (ネオム)と呼ばれる究極の未来都市の計画を発表しました。計画では今年2030年には、 施設が完成しているのですが、今はどうなっている...

2022年10月、政府主導のサウジアラビア航空は、eVTOL航空機開発企業リリウム(独)と、

同社のリリウムジェット100機を取得する可能性がある契約を締結しました。同社は、6人

乗りの機体を使用して、ポイントツーポイント接続と主要ハブ空港へのフィーダー便を提供

する予定です。

ライバル企業

Air Map Altitude Angel などの UTM プロバイダーがあります。

2017年、楽天株式会社と、AirMap(本社:米国カリフォルニア州サンタモニカ、共同創

業者兼CEO:ベン・マーカス、以下「AirMap社」)は、日本国内における商用ドローン

の運用者および空域管理者に対し、無人航空機管制(UTM)ソリューションを提供する

合弁会社「楽天AirMap株式会社」を設立しています。

Altitude Angel (英)は2023 年 8 月 1 日より、英国のドローン操縦者は、Altitude

Angel のアプリまたは Dronesafetymap を通じて飛行計画を提出することで、管理空域

へのアクセスをリクエストできるようになりました。

無人交通管理プロバイダー UNIFLY の株式を取得

テラドローンは、無人航空交通管理 (UTM) の専門会社ユニフライの株式の過半数を取得

しました。テラドローンは、欧州に本拠を置く同社の株式保有比率を51%にするという

取引により、ドローン事業と都市エアモビリティ部門の両方での成長計画が促進されると

述べました。

ユニフライのUTMプラットフォームはすでに無人航空機を規制する欧州のUスペース規制

に完全準拠しており、将来のeVTOL車両の運用にも適用できる可能性があります。テラド

ローンによりますと、この技術はカナダの RPAS 規制を含む他の管轄区域の航空安全要件

を満たすように適応できるとのことです。

テラドローン社は、利息を51%にするために現在いくら支払ったのかは明らかにしていませ

んが、ユニフライ社の2016年のシリーズA資金調達ラウンドとその後の2018年のシリーズ

Bラウンドの筆頭投資家でした。2022年、政府支援のジャパン・オーバーシーズが交通・都

市開発インフラ投資法人がテラドローンとユニフライに出資しています。

ユニフライは現在、カナダ、スペイン、ドイツ、ベルギーを含む 8 か国以上の航空ナビゲー

ション サービス プロバイダーに UTM システムを提供しています。Air Map や Altitude

Angel などの他の UTM プロバイダーと競合します。

このプラットフォームは、ドローンと有人航空機の統合をサポートします。NavCanada の

UTM 導入では、すでに 100,000 件を超えるフライト承認がシステムを通じて処理されてい

ます。ユニフライの テクノロジーは、ベルギーのアントワープ港など、複数の地域展開でも

使用されており、目視外の自律ドローン飛行が毎日行われています。

まとめ

こんな素晴らしい企業が、日本にあったことが驚きです。

まずは、2025年の大阪万博での成功を機に、世界へとそのネットワークを拡げて行って

世界のUTを牽引、そしてスタンダードになってほしいです。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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