皆さんこんにちは!
明日、10月14日から始まる世界最大のビジネスジェット機の祭典、2025 NBAA ビジネス航空コンベンション&エキシビション (NBAA-BACE)。
今年の注目点と最新ニュースをまとめてみました。
2025 NBAA-BACE 完全ガイドとビジネス航空の進化を紐解く歴史
2024 年にヘンダーソン エグゼクティブ空港で行われた NBAA-BACE で静態展示されたパイパー フューリー M700。 クレジット: ブレット・シャウフ
NBAA-BACEとは? 空のビジネスを牽引する祭典!
NBAA-BACE(National Business Aviation Association – Business Aviation
Convention & Exhibition)は、全米ビジネス航空協会(NBAA)が主催する、世界最大級の
ビジネス航空イベントです。世界中からビジネス航空機のメーカー、オペレーター、
サプライヤー、技術者が集結し、最新の航空機、技術、サービス、そして未来の空のモビリティについて議論・展示が行われます。
単なる展示会ではなく、ビジネスチャンスの創出、ネットワーキング、業界のトレンド発信、そして政策提言の場としても機能しています。
2025 NBAA-BACE 開催概要
具体的な日程と場所は、例年の傾向と正式発表を基に記載します。(現時点では未発表の
ため、過去のパターンから予想される情報と、一般的な解説を記載します。正式発表され次第、更新してください。)
- 開催日程: 通常は毎年10月の第3または第4週の火曜日から木曜日の3日間。 (2025年10月14日~16日。)
- 開催地: 過去の開催地から、フロリダ州オーランドまたはネバダ州ラスベガスのコンベンションセンターで交互に開催される傾向にあります。 (例:ラスベガス・コンベンション・センター (Las Vegas Convention Center) とヘンダーソン・エグゼクティブ空港 (Henderson Executive Airport) または オーランド・カウンティ・コンベンション・センター (Orange County Convention Center) とオーランド・エグゼクティブ空港 (Orlando Executive Airport) と予想されます。)
- イベント内容:
- 広大な屋内展示: 最新のビジネスジェット、ターボプロップ、ヘリコプター、航空電子機器、フライトプランニングソフトウェア、整備サービスなど、ビジネス航空に関するあらゆるものが展示されます。
- 静態展示 (Static Display): コンベンションセンターに隣接する空港では、実際に飛行可能な最新鋭の航空機が多数展示され、間近で見学できます。
- 教育セッションとパネルディスカッション: 航空安全、法規制、持続可能性、AIAM (Advanced Air Mobility) など、多岐にわたるテーマで業界の専門家が登壇し、最新情報や課題が共有されます。
- ネットワーキングイベント: 業界関係者との交流の場が多数設けられ、新たなビジネスパートナーシップが生まれます。
NBAA-BACEの歴史沿線:ビジネス航空の進化とともに
NBAA-BACEの歴史は、そのままビジネス航空の進化の歴史と言っても過言ではありません。
- 黎明期 (1940年代~1950年代):
- 第二次世界大戦後、軍用機技術が民間転用され始め、企業が自社の移動手段として航空機を利用するケースが増加。NBAA自体も、企業が航空機を効率的かつ安全に運用するための情報交換の場として設立されました。
- 当初のイベントは、比較的小規模な「ミーティング」や「ワークショップ」の形式でした。
- ジェット時代へ (1960年代~1970年代):
- 「ビジネスジェット」という概念が確立し、セスナ・サイテーション、リアジェット、ファルコンなど、現在の主要メーカーがビジネスジェット市場に参入。イベントもこれに合わせて規模を拡大し、新機種発表の場としての重要性が高まりました。
- 技術革新とグローバル化 (1980年代~1990年代):
- 航空電子機器の進化、燃費効率の向上、安全性向上のための技術開発が加速。イベントは国際色を強め、世界中のメーカーが最新技術を披露する場となりました。
- 新千年紀と多様化 (2000年代~現在):
- 航空機の性能向上だけでなく、フライトプランニングソフトウェア、キャビンアメニティ、メンテナンスサービスなど、周辺技術やサービスも多様化。
- 近年では、**持続可能な航空燃料(SAF)や、Advanced Air Mobility (AAM)、特にeVTOL(電動垂直離着陸機)**が大きな注目を集めています。イベントでは、これらの未来技術がビジネス航空にどう統合されていくかが常に議論されています。
NBAA-BACEは、単なる展示会に留まらず、ビジネス航空業界の課題を共有し、解決策を
探り、未来を描くための中心的なプラットフォームとして、半世紀以上にわたり進化し続けています。
2025年のイベント、ニュース、注目点!
2025年のNBAA-BACEでは、以下の点が特に注目されると予想されます。
- AAM(Advanced Air Mobility)のさらなる具体化:
- これまでの数年、eVTOLは「未来のコンセプト」として大きな話題でしたが、2025年にはさらに具体的な試験飛行の進捗、認証に向けた動き、インフラ構築のパートナーシップなどが発表されるでしょう。
- いくつかの企業は、実際に運用可能なプロトタイプの展示や、シミュレーターでの飛行体験を提供し、その実現可能性をアピールすると考えられます。
- 特に、ジョビーアビエーション、アーチャー、ベータ・テクノロジーズなどの主要プレイヤーの動向には要注目です。
ブーム・スーパーソニックがNBAA-BACEにデビュー
ブーム社は、2026年にオーバーチュア超音速旅客機の初号機を公開し、2027年に飛行を開始し、2020年代末までにFAAの型式証明を取得することを目指しています。© ブーム・スーパーソニック
ビジネス航空の見本市としては少々異例の出展企業であるブーム・スーパーソニック社が
今年のNBAA-BACEに初出展します。コロラド州に拠点を置くこのスタートアップ企業は
ブームレス超音速旅客機を開発しており、少なくとも現時点では超音速ビジネスジェット機の製造計画はないと主張しています。
「ブーム社は現在、ビジネスジェット機の製造計画はありませんが、この分野での競争の
活性化を支持しています」と、同社の広報担当者は語りました。「2025年の超音速旅行の
復活に向けて、多くの開発とマイルストーンが達成されている今こそ、この顧客層と関わる絶好の機会です。」
今年初めの飛行試験において、ボーム社のXB-1超音速実証機は、地上で聞こえるソニック
ブームを発生させることなく、音速の壁を6回突破し、同社が「ブームレス巡航」と呼ぶ
飛行を成功させた。ムーブ社によると、60人から80人乗りのオーバチュア超音速旅客機
は、陸上では最大50%、水上では2倍の速度で飛行できるようになるといいます。
「ソニックブームの実用的な解決策を実証したXB-1は、業界全体の革新につながると確信
しており、すでに超音速旅行の規制環境に影響を与えている」とブームの広報担当者は述べました。
トランプ大統領は6月、 FAA(連邦航空局)に対し、米国における陸上での超音速飛行を
52年間禁止してきた規制を撤廃し、新たな航空機騒音認証規制を制定するよう指示する
大統領令に署名しました。「この禁止措置の撤廃は、民間航空だけでなく、主に陸上路線を
中心とするビジネスジェット機にも、超音速旅行のイノベーションを促進するでしょう」と
広報担当者は述べた。「ブームは民間航空機に集中していますが、陸上での超音速飛行禁止
の撤廃は、民間航空とビジネス航空の両分野におけるイノベーションと競争を解き放つと確信しています。」
「米国上空での超音速飛行が許可された今、超音速ビジネスジェット機は絶対に存在する
べきです」と彼らは付け加えました。「ブーム社は、この製品の製造に関心のある企業に
対し、シンフォニーエンジンを含む当社の『ブームレス・クルーズ』技術のライセンスを
喜んで提供します。誰かがこれを実現してくれることを願っていますが、もし実現できなく
ても、オーバーチュアが就航した暁には市場参入を検討します。」
ブーム社はオーバーチュア向けに独自のシンフォニー・ターボエンジンを開発しており、
コロラド航空宇宙港に建設中の新施設でまもなく地上試験を開始する予定です。「2026年
初頭までに、エンジンコアの完全運用試験で推力を得られる予定です」と広報担当者は述
べ、試験では圧縮機、燃焼器、タービンセクションの性能を分析すると付け加えました。
「現在、最初のフルスケールエンジンを製造しており、その部品の半分以上がすでに製造段階にあります。」
「オーバーチュアの建造は…引き続き当社の最重要目標です」と広報担当者は語ります。
「オーバーチュア1号機は、超音速旅行への世界的な需要に応えるためにブームが建造を
計画している航空機ファミリーの最初の超音速旅客機です。需要の増加に伴い運賃が徐々に
下がると予想しているように、オーバーチュアの将来モデルも市場とお客様のニーズに合わせて進化していきます。」
未来の人財投資
主催者によると、同社のFlight Deckは、業界幹部、政府関係者、軍の指導者、イノベータ
ーなど、業界が直面するさまざまな問題について議論する場となる予定です。
新しいクリエイタースタジオでは、ソーシャルメディアのインフルエンサーがフォロワーに
業界の魅力を発信します。ワークステーションやレコーディングポッドなどのコンテンツ
制作ステーション、ライブセッションやインタラクティブな体験、業界のVIPとの交流会、リフレッシュできるスペースなどが含まれます。
イベント最終日に大学生と教職員向けに無料で提供される「Collegiate Connect」は、学生
がビジネス航空業界でのキャリアを探求し、業界リーダーと交流し、業界でのキャリア形成
に関する洞察を得ることを目的としています。また、9つのキャリアカテゴリーと分科会でのネットワーキングツアーも含まれています。
キャリアゾーンでは、キャリアコーチング、奨学金ガイド、業界リーダーや元空軍サンダー
バードパイロットのミシェル・「メイス」・カレン氏をはじめとする方々との交流の機会、
そして履歴書用写真やネットワーキングのための「ヘッドショットラウンジ」をご用意しています。
また、今年も開催されるキャリアフェアでは、リクルーターとの面談も可能です。
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