皆さんこんにちは!ご機嫌いかがでしょうか?
今日は前回少しお話ししました、エアバスA300-600Rという飛行機についてお話しします。
私はこの飛行機に約10年ばかり乗っていました。
操縦は結構難しい飛行機でした。特に着陸は気を遣いましたね。
でも、慣れると自分の手足と同じくらい操縦ができて楽しい飛行機でした。
それではこのA300-600Rという飛行機について解説していきます。
双発のワイドボディ機で、A300型機の発展型です。
それまで、A300型機はパイロット2名とフライトエンジニア1名の飛行機でしたが
それをパイロット2名での運用にするためにコックピットを改修しました。
性能は、全長54m、全幅45m、最大離陸重量153トン~171トン、最大巡航速度マック0.82
1984年4月にサウジアラビア航空(現サウディア)により初就航。生産機数317機にのぼります。
日本では日本エアシステム(JASからJAL)が1991年4月から退役する2011年5月まで運航していま
した。主に羽田からの国内線を就航して、北は北海道女満別空港から南は沖縄那覇空港まで。
国際線は香港、中国昆明などいろんな空港に就航していました。
これはコックピットです。計器もアナログのものが・・・
私は2012年から中東アラブ首長国連邦(UEA)で、同じA300-600に乗っていました。
その会社は、JALから退役した飛行機2機も貨物便に変えて運航していました。
何を運んでいたかというと・・・
このような高級車もありましたね。これは、ドバイからアフリカの小さな国にわざわざ
運んでいったのですが、
結局、車を降ろすフォークリフトが無かったためにまたドバイに持って帰りました。
主に精密機器などをインドのムンバイに運んだりして、帰りは空か野菜や果物を運んでいました。
2回ほどアフガニスタンの空軍基地に防弾チョッキなどを空輸したことがありました。
その当時、アフガン紛争(注釈1)の真っ只中で、打ち落とされる危険もありました。
イランの上空は飛行できませんのでパキスタン側から迂回した経路を飛行しました。
エベレスト越えをしてアフガニスタンに入っていました。
イギリス軍とアメリカ軍の部隊が展開しているところです。
その時、初めてドローン攻撃機を見ました。
ドバイに帰るときに、下から識別不明の飛行機が近づいてきたときはびっくりしました。
そのときは機体に、ミサイルにロックオンされたときのレーダーや
赤外線ミサイル回避のためのフレアと呼ばれるものを搭載していました。
私が中東の会社を辞めた後にアラブ諸国では『アラブの春』(注釈2)が起こります。
おかげさまで、無事に生きて日本に帰ることができましたが
中東での経験は、本当に私の人生の中で『宝物』です。
注釈1:アフガン紛争とは
2001年から2021年までアメリカ合衆国を中心とする連合軍とタリバンとの19年10ヶ月に
及ぶ戦闘。
注釈2:アラブの春とは
アラブ世界において、大規模な反政府デモがおこる。エジプト、リビアなど中東、北アフリ
カを中心とした国々で起こった。
それでは、今回はこのへんで・・・
また、お会いできる日を楽しみにしています。
コメント