農家の跡取り?ドローン

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

九州地方に台風(4号)が接近して、先日来の猛暑から一転、梅雨に戻ったような

雨や蒸し暑い日が続いていますね。

私の田舎でも、田植えも終わりほっと一息しているところですが、

日本の農業人口は年々減っています。跡取りがいないのです。

こんな日本の農業を変えてくれるのが、産業用ドローンです!

今日は、日本の農家の跡取りとなれるのか?産業ドローンについて見てみましょう。

産業用ドローン

皆さん、産業用ドローンと聞いて何を思い浮かべますか?

きっと、農薬散布しているドローンですよね。

農薬散布イメージ
その他にもセンシングドローンと言って、作物の状況を把握するドローンもあります。
それでは詳しく見ていきましょう。
産業ドローンの定義

産業ドローンとは、農林水産省のホームページにはこう定義づけされています。

⑴ 農薬、肥料用のタンクやノズルを搭載したドローンが、作物上空を飛行し、

農薬、肥料を散布することです。

⑵ ドローンや人工衛星にカメラなどを搭載し、作物の育成状況を把握します。

まぁ、一般的にはこの2種に分類されるかと思います。

このほかに、

収穫された農作物の運搬、農薬や肥料などを現地への運搬用ドローンなどの運搬、

農作物鳥獣被害対策調査用ドローン、変ったところでは

牛追い、牧柵点検、雑草(餌)検知などの放牧管理用のドローンもあります。

価格は、小型のもので80万円から大型のものは300万円します。

なかなか、個人で所有するのは厳しいですね。

しかしながら、メリットも大きいです。

ドローンのメリット

ドローンを使った農業は多くのメリットがあります。

重量と寸法、小型軽量化

ドローンは従来の産業ヘリと比べて、軽量でコンパクトです。軽トラックの荷台に

詰め込めて、ひとりで積み降ろしができます。

小回りがきくので、山間部などでヘリが入れなかった10a(アール)の田んぼや畑など

でも、農薬などの散布が可能になりました。また、騒音も小さく、市街地に隣接する

田畑などでも早朝から使用できるようになりました。

ちなみに、1a(アール)とは、10メートル×10メートル=100平方メートルです。

10a(アール)は10倍の1000平方メートルです。これは、田んぼ1反(いったん)

【1枚とも言います】の大きさとほぼ同じです。

効率性

時速15kmほどで幅4mを散布できる機能が付いていますので、10aを1分程度で散布

ができます。作業時間は、人の作業の5分の1程です

散布時期の制限がなくなる

農薬散布を委託すると、日にちを前もって決められてしまいます。雨などで中止になるケース

も考えられますが、条件が良いときに散布可能になります。

また、夏の炎天下での作業を行わなくて済みますし、急な変更にも対処できます。

高齢化への対応

若い生産者の協力によって、高齢化にも対応が可能です。

技術の発展

最近の農薬散布技術は、薬剤を作物の深くまで均一に効果的に散布できるようになりました。

コストの早期回収

1台あたりの価格はかなり高価になります。ただし委託業者に頼むと300万円くらいに

なります。

10リットル搭載可能のドローンですと、1台のコストが

本体価格 84万

バッテリーなど装備品 18万

メンテナンス費  12万

合計150万円ほどです。これは、4年間の費用ですので、1年あたり38万円程度になります。

現在は、政府からの補助金などを活用して、初期価格を抑えることができます。

スマート農業プロジェクト

スマート農業とは?

スマート農業とは、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、省力化・精密化や高品質

生産を実現する等を推進している新たな農業のことです。

具体的には

水田のスマート農業

ロボットトラクタ、直進キープ田植機、農薬散布ドローン、児童水質管理システム

リモコン式草刈り機、農英管理システム、食味収量コンバインを使用するものです。

これら最新技術を一体化したシステムとして稲作の経営管理を行います。

実証結果として、10aあたり19%の労働時間の短縮。特にドローンによる農薬散布の

作業時間は89%短縮されたとのデーターもあります。その短縮された作業時間を活用して

他の作物の生産拡大に取り組むこともできます。

田畑のスマート農業

ドローンは主に作物の生育のセンシング(調査)に効果を発揮しています。

キャベツなどの葉物野菜は、地形による湿害の管理や、効率的な農薬の散布、収穫時期の

最適化などに活用されています。

果実類は、ドローンによる農薬散布により労働時間が86%削減されました。

スマート農業プロジェクト

農林水産省は令和元年から、全国202地区を対象にスマート農業の実証を行っています。

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令和3年度 スマート農業実証プロジェクト全国一覧  農林水産省HPより
この実証により、それぞれの農家が持つ課題を浮き彫りにして、その地域に合った農業を
推し進めていくものです。
そのなかで、農業ドローンの普及拡大に向けた官民協議会が発足しました。
官民が連携し、関係者のニーズをくみ取りながら、農業用ドローンの普及拡大に
向けた取組を推進するために設立されました。
農業ドローンの普及拡大に向けた官民協議会  農林水産省HPより

産業用ドローンの歴史

今でこそ多くの企業が、産業用ドローンの分野に参画しています。

機体メーカーだけでなく、NTTやソフトバンクなどの通信機器メーカーなど

あらゆるジャンルの企業が、得意分野での強みを生かしています。

その中で、農薬散布用無人ヘリコプターとして世界初の飛行を行ったヤマハ発動機

その変遷を見てみましょう。

ヤマハ発動機 RCASS

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1980年代に産業用ドローンが誕生しました。そして、2000年代に入り農薬散布を

行うことができるドローンが登場することとなります。

ヤマハ発動機は、世界に先駆けて農薬散布用の無人ヘリコプターの開発に乗り出しました。

1983年に開発されたのが、RCASS(Remote Control Splay System)という機体です。

この機体は、総重量が100kgを超え、構造が複雑で安定性も良くありませんでした。

コストも高く、残念ながら実用化には至りませんでした。

エアロロボット ヤマハ Rー50

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1987年に開発されたRー50は、薬剤搭載可能重量(ペイロード)20kgの薬剤散布

無人ヘリコプターとして世界初の実用化を成し遂げました。

その後、数々の改良を加え、最新モデルのYMRー08が登場し、性能は飛躍的に向上しました。

日本の農業が求める理想形

まとめ

日本の農業は、高齢化、農業人口の減少などの多くの問題を抱えています。

その一つの解決策として、ドローンや自動化機械を使ったスマート農業が、官民一体と

なって実現化しています。まだまだ多くの課題はあるものの、農業が生産者だけではなく

われわれ消費者にとってもメリットがある未来の農業になってくれることを切望します。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

 

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