インドという大国

飛行機

皆さんこんにちは!

最近は、中国のあまり好ましくないニュースばかり聞こえてきますね。

ゼロコロナ政策の終焉、ビザの発給停止、人権問題など世界にとっても暗いニュース

ばかりです。最近の世論調査でも中国に対して「親しみを持てない・関係が悪い」が

韓国を抜いて85%以上(令和2年は78%、韓国は81%)になりました。

一方、インドとの関係は「親しみが持てる・関係が良好」は75%にも達しました。

(内閣府世論調査2022より)

そんな注目のインドですが、本当のところはどうなのでしょうか?

今日は、インドという国を航空ニュースを例に挙げて見てみます。

インド空軍

インド空軍来日、日印共同訓練

茨城県の航空自衛隊百里基地に2023年1月10日(火)、インド空軍の戦闘機Su-30

MKI(フランカー)が飛来しました。目的は16日から同基地で実施される「ヴィーア・

ガーディアン23」と呼ばれる航空自衛隊とインド空軍による戦闘機共同訓練に参加す

るためです。

飛行中のスホーイ Su-30SM 2014.jpg

Su-30(フランカー)(ウキペディアより)

インド空軍は今回の「ヴィーア・ガーディアン23」参加のため4機のSu-30MKI戦闘機

(所属は西部航空コマンド第220飛行隊)と150名の人員を百里基地へ派遣。これを支

援する2機のC-17「グローブマスターⅢ」輸送機(同西部航空コマンド第81飛行隊)と

1機のIL-78空中給油機(同中央航空コマンド第78飛行隊)も合わせて飛来しています。

C-17 test sortie.jpg

C-17「グローブマスターⅢ」輸送機(ウキペディアより)

インド空軍、来日の意味

Su-30MKIはロシア製戦闘機として有名なSu-27「フランカー」をベースにしたインド

空軍専用のモデルです。ちなみに型式に付く「MKI」の末尾「I」はインドの頭文字にな

ります。本機は前後に座席があるふたり乗り、いわゆるタンデム複座の機体で、対地攻

撃と対空戦闘の両方の任務が可能なマルチロール(多用途)機です。生産数はロシアから

の輸入と、自国でのライセンス生産を合わせて272機にもなり、インド空軍においては

主力級の戦闘機といえる存在です。ベースになったSu-27「フランカー」は、ロシア空軍

の現在の主力機でもあり、1980年代の東西冷戦期の頃から、日本が有事となった場合には

航空自衛隊が実戦で相まみえる可能性が一番高い戦闘機でした。今回、「フランカー」系

列の機体が日本に来ること自体が初めてのことですが、それがインド空軍の機体であるこ

と、そして冷戦以降の安全保障環境の変化によって、そのインドが安全保障上のパートナー

的な存在となり、航空自衛隊との共同訓練目的で来日したというのは、近年の国際情勢の変

化を如実に表すものであるといえるでしょう。

インド空軍とは?西と東が一体?

インド空軍は、1932年10月8日設立され、現役 127,200人と、予備役140,000人合わせて

267,200人の人員と1500機以上の航空機(うち作戦用航空機は984機)を有し、機数では

アメリカ空軍夜ロシア空軍、中国空軍に次ぐ世界4位の規模の空軍です。

経済成長や中国軍拡への対抗などから陸軍や海軍と同じく、近年は装備の近代化に力を入れ

ています。ロシアの開発したSu-30MKI約254機の調達を進めているほか、主力攻撃機の

ジャギュアは約半世紀前に初飛行を実施した旧型の機体ですが、強力な新型エンジンへの換

装や各種電子装備の導入など、積極的な近代化が行われています。将来は国産のテジャス

MK1/MK1A約120機、現在選定中のライセンス生産機約150機など多くの戦闘機の取得を計

画しています。また、インド独自開発のAMCAなど、高いステルス性を追求した第五世代ジ

ェット戦闘機の研究開発も進めています。

インドの歴史的経緯や政治的背景などにより、初期には旧宗主国イギリスをはじめとする欧州

機、近年ではロシア機やフランス単独開発機、さらにはアメリカ合衆国の技術をベースとした

準国産機を多く導入しており、多種多様な機体を擁しています

インドの航空会社

ナショナルフラッグ・エア インディア

エア インディア (現在はインドの産業大手タタ サンズが所有) は、今年、業界史上最大の

民間航空機の発注になる可能性があると伝えられています。

インド市場は、地政学的な緊張のために中国から締め出された現在、特にボーイングにとっ

て重要な市場です。特にエア・インディアは、合計500機にもなる大規模な注文の一環とし

て、もともと中国の航空会社向けに製造された最大50機の737をボーイングと交渉している

と言われています。 

2022年、ボーイングは中国の航空会社またはリース会社から約 140 機の 737 MAX を発

注しています。これは、昨年の第 4 四半期に向けてボーイングが保管していた、製造済み

でしたが納入されていない MAX の総数の約 50% に相当します。

エア インディアとボーイングにとって幸運なことに、ボーイングが多くの航空機を販売する

必要があった時期に、エア インディアが多くの新しい航空機を必要としていて、両者の思惑

が合致した形になったのです。

2023年のインド: 2社の航空会社が優勢

インドの航空会社にはもう一つ、インディゴという航空会社が存在します。日本にはあまり

馴染みがない会社ですが、2006年に運航を開始したインドの航空会社で設立数年で急成長し

現在、インドの航空市場の最大シェアを有する航空会社となっています。インディゴはLCC

に分類されています。

2006年初めに在米インド人とインド国内企業が出資して設立され、エアバス320シリーズと

ATR72など、合計で300機を有しています。

来年2024年には 100 機以上の商用ジェット機を納入する予定です。インディゴ は引き続き

市場のリーダーとなります。主にエアバス A320 と A321 のフリートを運航しており、国内

市場の半分以上を占めており、アジア全体への拡大を目指しています。 

この航空会社は、ターキッシュ エアラインズからウェットリースされたボーイング 777-300

ER のペアを使用して、ムンバイとニューデリーからイスタンブールへのフライトを開始する

ための規制当局の承認を受けました。B777 により、インディゴ はこれらの路線で提供できる

座席数を拡大することができます。 

インディゴ は最大 69 機の A321XLR を発注しており、2024 年に納入される予定であり、ム

ンバイからロンドンへの飛行に使用することについて話し合っています。 

一方、タタ・グループは、インドの航空会社の所有権を統合することを計画しています。タタは

2022 年 1 月に以前は政府所有のフラッグ キャリアであったエア インディアを買収しました。

タタ グループは、シンガポール航空との合弁事業であるビスタラをエア インディアに統合する

ことを発表しました。これによりインドの航空市場で 30% ものシェアを占めることができまし

た。(これには、格安航空会社である AirAsia India のブランド名を変更した AIX Connect が含

まれます。)

この様に、インド国内ではエアインディア、インディゴの2大航空会社が、覇権を争っています。

世界の中のインド

インドという国

インドといえば何をを思い浮かべますか?

カレー、ガンジス川、ヒンズー教、ド派手なインド映画などでしょうか?

そしてインドといえば世界の人口の第2位を占める国です。その人口は約14億人です(20

22年)。第1位は中国の14億2千万人ですが、インドは今年、その中国を抜いて世界一の

人口になると予想されています。国土面積は中国の1/3しかありません。

政治、外交面では、伝統的に非同盟、全方位外交を志向しています。近年、日本、米国と

の関係を積極的に強化。またロシアとの伝統的な友好関係を維持。経済関係が急速に発展

した中国との間では、2020年に国境で軍事衝突が発生しています。

モディ首相は「アクト・イースト」政策を掲げ、アジア太平洋地域における具体的協力を

推進する積極的外交を展開し、グローバルパワーとしてますます国際場裏での影響力を増

しています。

GDPの成長率は8.7%(2021年度:世銀資料)で世界29番目です。中国は8%で34位。

日本は1.6%で157位でした。

主な産業は、農業、工業、そしてIT産業です。日本にも数多くのインドからのIT技術者が

働いています。世界92カ国のIT技術者数は2136万5000人、IT技術者数の増加率は年間約

3.35%と推計しています。IT技術者数では、米国、中国、インドといったIT大国の順に

なっています。各国のIT技術者数を国・地域別で見ると、米国がトップの477.6万人、つい

で中国の227.2万人、インドの212万人と続きます。この3か国で世界のIT技術者の約43%

を占めています。なお、日本は109万人で世界第4位。しかし、トップの米国の2割強、3位

のインドと比較しても約半数に留まっています。

日本との関係

日本との関係では、2017年は計3回の首脳会談を行いました。特に9月の安倍総理大臣によ

る現政権下で3度目となるインド訪問の際には、モディ首相の地元グジャラート州に招待さ

れ、異例ともいえる手厚い歓待を受けた。空港到着時には、沿道8キロにわたり約5万人の

地元の人々に熱狂的な歓迎を受け、ムンバイ・あめーだバード高速鉄道に関わる起工式典

に出席したほか、モディ首相との間で通算10回目となる首脳会談を行いました。首脳会談

では、日本の「自由で開かれたインド太平洋戦略」とインドの「アクト・イースト」政策を

一層連携させていくことで一致し、連結性協力、防衛装備協力、日米印連携の促進、ODAを

通じた支援の継続、日本語教育の拡充及び観光・人的交流の抜本的拡大につき一致しました。

また、北朝鮮問題を含む地域情勢についても意見交換を行い、北朝鮮への圧力最大化で一致し

ています。

モディ・インド首相を始め地元の人々から歓待を受ける安倍総理大臣夫妻(9月13日、インド・アーメダバード 写真提供:内閣広報室(首相官邸Facebook))
故安倍元総理大臣とモディ首相(2017年9月、内閣広報室)

まとめ

今日は、大国インドを見てきました。皆さんは、このインドの印象はいかがですか?

私が中東に住んでいた頃(2011年頃)、よくエミレーツの客室乗務員さんと話す

機会があったのですが、彼らの間では「厄介者」として有名でした。それは、トイレ

を使用した後流さないとか、大声でわめき散らすなどマナーの問題があるとのこと

でした。最近、エアインディアで、ファーストクラスに乗っていたインド人が、酔っ払

って、隣の人に放尿をして問題になった事件がありました。あろうことか、エアインディア

の乗務員はそのことを会社に報告せず、うやむやにしてしまいました。後日、被害者から

の通報でその男性は逮捕されました。このことを重く見たタタは、当機の客室乗務員とパイ

ロットを処分し、イメージ回復に躍起になっています。

一部の人の行為が、その国や国民のイメージを壊してしまいます。また、急激に発展した国は

人々のマナーが追いつていかない傾向にあります。かつて日本もそうだったように。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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