ボンバルディア、第3回客室乗務員安全サミットを開催

飛行機

皆さんこんにちは!

華やかなイメージの客室乗務員。しかしながら、近年はLCCの台頭でその仕事は過酷で休み時間も取れないような職場になっています。

客室乗務員の本来の仕事は、いざという時に乗客の命を守る大切な使命があります。客室乗務員が積極的に安全に関するサミットが開催されました。

ボンバルディアのチーフ客室乗務員が行動を呼びかける

ボンバルディアの客室乗務員の写真

ボンバルディアは8月7日、モントリオールのローラン・ボードワン完成センターで開催される

第3回年次客室乗務員安全サミットに、150名以上の客室乗務員の参加を見込んでいます。

終日開催されるこのイベントでは、ファイアサイド・パートナーズの社長兼CEOであるドン

・チャップ氏による緊急対応計画に関する講演や、アビエーション・セキュアの創設者兼社長

であるクリストファー・キャノン氏による「セキュリティギャップの解消」に関する講演など、講演者が多数予定されています。

ブレイクアウトセッションでは、航空機内での消火活動に伴う予期せぬ安全手順や対応、

疲労、飛行乗務員と客室乗務員の連携に備えたメンタルヘルスの回復力の構築について取り上げます。

ウィチタで運航会社向けに毎年恒例の安全スタンドダウンを開催しているボンバルディアは

最近、こうした取り組みを客室乗務員にも拡大することの重要性を強調しました。同社の客室

乗務員チーフ兼主任客室乗務員であるベサン・ウィリアムズ=ヴェレノシ氏は、安全に関する行動を促す記事を最近執筆しました。

彼女はまず、乗客が客室乗務員に平静さを保ち、重要な情報を伝え、緊急事態に備えることを期待していると指摘します。

「私にとって、安全は常に揺るぎない優先事項です」と、客室乗務員として25年のベテラン

であるウィリアムズ=ヴェレノシ氏は5月の記事に記している。「特に企業航空という見過ご

されがちな分野において、安全と標準化された訓練の重要性を再検証し、強化することが不可欠です。」

彼女は、今年発生した、東京での日本航空A350滑走路衝突事故や、トロント着陸時にひ

っくり返ったデルタ航空CRJ900など、航空業界の予測不可能な性質を「改めて思い知ら

される出来事」を挙げました。「これらの出来事は、根本的な真実を浮き彫りにしています。

安全は当然のものではないということです。安全は、航空チームのすべてのメンバーによる

絶え間ない警戒、綿密な準備、そして完璧な業務遂行を必要とします」と彼女は述べ、NTSB

が過去に客室乗務員の訓練が事故時の任務に十分な備えになっていなかったことを明らかにしたことを指摘しました。

「今こそ率直に反省すべき時です。企業航空は、標準化された厳格な安全対策、特に客室乗

務員の訓練において、商業航空に比べて遅れをとっていることが多いのです」と彼女は述べま

した。「商業航空の同僚なら、資格のない人物に客室内の乗客の安全を任せるなど考えもし

ません。なぜ企業航空でそれ以下のことを容認すべきなのでしょうか?」

ボンバルディア・セーフティ・スタンドダウン諮問委員会のウィリアムズ=ヴェレノシ氏は、

その役割を通じて、客室乗務員コミュニティに特化したイベントの必要性について議論が交わ

されたと述べた。「セーフティ・スタンドダウンと緊密に協力し、第3回ボンバルディア客室

乗務員安全サミットを現在積極的に企画していることをお知らせできることを大変誇りに思

います」とウィリアムズ=ヴェレノシ氏は記しています。

サミットの目的と主な議題

このサミットは、客室乗務員をはじめとする航空専門家が、業界のリーダーから最新の知識や

ベストプラクティスを学ぶことを目的としています。参加は無料で、オンラインでの事前登録が必要です。

今年のサミットでは、150人以上の参加者を見込んでおり、以下のような多岐にわたる議題が取り上げられる予定です。

  • 緊急時対応計画(ERP): Fireside Partners社のドン・チャップ社長兼CEOによるプレゼンテーション。
  • セキュリティのギャップを埋める: Aviation Secure社のクリストファー・キャノン創設者兼社長による講演。
  • 精神的な健康のレジリエンス構築: 予期せぬ事態に備えるための心の強さを養います。
  • 機内での消火活動: 安全手順と対応について学びます。
  • 疲労管理: 乗務員の疲労が安全性に与える影響と対策について議論します。
  • パイロットと客室乗務員の連携: 円滑なコミュニケーションと協力体制の構築を目指します。

安全への継続的な取り組み

このサミットは、ボンバルディアが「Safety Standdown」プログラムと協力して実施する

ものです。ボンバルディアのチーフ客室エクスペリエンス兼リード客室乗務員であるベサン

・ウィリアムズ=ヴェレノシ氏は、安全への行動喚起を促す記事を発表し、特にビジネス航空

における客室乗務員の訓練基準の標準化と厳格化の必要性を訴えています。

まとめと解説

この「客室乗務員安全サミット」は、ボンバルディアのチーフ客室エクスペリエンス兼リード

客室乗務員であるベサン・ウィリアムズ=ヴェレノシ氏の行動喚起が大きなきっかけの一つとなっています。

このサミットは、ボンバルディアが1996年から続けている、より広範な安全推進プロ

グラム「Safety Standdown」から発展したものです。元々はパイロットを対象としていた

Safety Standdownですが、参加者が多様化するにつれて、客室乗務員に特化した安全対策の必要性が認識されるようになりました。

ウィリアムズ=ヴェレノシ氏は、Safety Standdownの諮問委員会での議論を主導し、

「客室乗務員コミュニティに特化したイベントが必要である」と強く訴えました。彼女の

25年以上にわたる客室乗務員としての経験から、特にコーポレートアビエーション(ビジネ

スジェット)における訓練の標準化と安全意識の向上を呼びかける記事も発表しており、その

情熱がこのサミットの実現に繋がりました。

最近のビジネスジェットやLCCでは、十分な安全教育や訓練が不足している企業や航空会社も見られます。

それは、サービスを重視するために安全が置き去りにされていることや、新規航空会社のコスト削減などが影響されます。

昨年の羽田空港のJALの事故での客室乗務員の迅速な対応で死者が出なかったことは奇跡に近く、日ごろの訓練の成果だと言えます。

我々の命を守ってくれる客室乗務員の職場環境や報酬など改善すべきことを願います。

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