中国の気球撃墜される!

飛行機

皆さんこんにちは!

今、アメリカのトップニュースは、中国のスパイ気球の話題です。

日本時間の今朝早く、中国から飛来した気球を戦闘機を使って破壊しました。

中国からの気球

中国からの気球、撃墜される!

アメリカのオースティン国防長官は、現地時間の4日午後、日本時間の5日午前5時すぎに

声明を発表し、南部サウスカロライナ州の沖合の領海の上空で、アメリカ軍の戦闘機が、

アメリカ本土の上空を飛行してきた中国の気球を撃墜したと明らかにしました。

アメリカ国防総省の高官によりますと、現地時間の午後2時39分、日本時間の午前4時39分

にF22ステルス戦闘機が気球に向けて空対空ミサイル1発を発射し、海に墜落させたという

ことです。

この気球が発見されたのは2022年2月1日のことです。気球は数日前に本土上空に入り、1日

西部モンタナ州の上空を飛行していたということです。またその数日前にもハワイ、アラスカ

カナダなどでも目撃されています。

(NHKニュースより)

2020年6月、宮城県でも

宮城県内では2020年6月17日朝、謎の白い物体が上空を浮遊しているのが目撃され

ました。丸い気球のような飛行体の下部には十字状の物がぶら下がり、米国で確認された

気球と同じような形にも見えます。

県警は当時、ヘリコプターを飛ばして仙台周辺の上空を警戒。通勤や通学の時間帯で多く

の人々が空を見上げたが、県などは「正体不明」と結論付けました。

(河北新報記事より)

気球の経路

そもそも、気球が中国からアメリカに飛んでいけるのでしょうか?

中国、北京からアメリカモンタナ州までの距離は約9300キロメートルです。これは

直線距離ですので、ジェット気流に乗ろうと思うと1万キロ程度にはなりそうです。

ジェット気流とは「上空10,000m前後で吹く強い西風」のことです。

広い意味でいうと偏西風のことですが、特に冬季には対流圏界面付近(日本付近では上空

10,000m前後)で毎秒100mに達し、ジェット気流とよばれるのです。

時速になおすと軽く300km/hを超え、新幹線並みの猛烈な風になります。

ジェット気流というのは、時期により、あるいは日々そのコースは変化しますが、正常な

状態では、おおまかに上のようなルートで地球を循環しています。

ジェット気流には、寒帯ジェット気流亜寒帯ジェット気流があります。亜寒帯ジェット

気流の位置はほぼ一年中変化しませんが、寒帯ジェット気流は、季節によってその位置や

強さ(風速)が変化します。特に冬の時期は北へ、夏の時期は南へと上下(北上、南下)

します。

今回のように、気球がジェット気流に乗ってアメリカまで飛んでいったとすれば、

1万キロ÷200km/h(ジェット気流平均値)=50時間(約2日)

くらいで到達してしまいます。ただしこれは、上手くジェット気流に乗れたらの話ですが。

気球の高度

それでは、気球はどれくらいの高さまで上昇できるのでしょうか?

中国が主張しているように、今回の気球が気象観測用だったとすれば通常どのくらいの

高度まで上がるのでしょう。日本の気象庁が上げている気象用気球はラジオゾンデ

呼ばれています。ラジオゾンデは、上空の気温、湿度、風向、風速等の気象要素を観測

する気象観測器です。 気象庁では、ラジオゾンデをゴム気球に吊るして飛揚し、地上

から高度約30km(30000m)までの大気の状態を観測しています。

ラジオゾンデの飛揚風景

ラジオゾンデ放球の様子(気象庁HPより)

ラジオゾンデの大きさは直径2メートルくらいです。気球の材質は特殊なゴム製で、中は

ヘリウムガスが充填されています。高度30000メートルといえば気温は-60℃以下。

気圧も変化しますので、素材が悪ければ破裂してしまいます。また、気球が大きければ

大きいほど構造がしっかりしていないと持ちません。

中国の気球は『バス3台分の大きさ』との報道もありましたが、バス3台分の大きさと

いえば、約36メートルです。小型旅客機エアバス320と同じくらいの大きさです。

Bomb threat forces Jetstar A320 jet to divert to Japan - AeroTime

エアバス320型機 ジェットスタージャパンより

かなりの大きさになります。この大きさの気球を作るとなると構造的に相当の強度と

技術が必要です。そして、気球に観測機材などを吊り下げた場合はその重さも考慮し

た構造が必要です。その点から考えますと、飛行高度は30000メートルも上がらず、

せいぜい10000メートルから20000メートルの間かと思われます。

風船爆弾

風船爆弾(ふうせんばくだん)とは、太平洋戦争において日本軍が開発・実戦投入した

気球に爆弾を搭載した爆撃兵器です。日本本土から偏西風を利用して北太平洋を横断さ

せ、時限装置による投下でアメリカ本土空襲を企図しました

1944年11月初旬から1945年3月まで9000個余りが放たれて、少なくとも300個程度が

北アメリカ大陸に到達したとみられ、アメリカ西海岸のオレゴン州では6人が死亡しまし

。実戦に用いられた兵器としても約7,700km(茨城県からオレゴン州への概略)は、

発射地点から最遠地点への攻撃でした。戦果こそ僅少でありましたが、ほぼ無誘導で、

第二次世界大戦で用いられた兵器の到達距離としては最長であり、史上初めて大陸間を

跨いで使用された兵器でした

 風船爆弾(ウィキペディアより)

気球の直径は約10m、総重量は200kg。兵装は15kg爆弾1発と5kg焼夷弾2発でした。

気球の材料は、和紙とこんにゃくという日本らしいものでした。

アメリカ軍の損害はありませんが、アメリカ本土に直接攻撃することで心理的動揺を誘え

ることを目的としていました。

まとめ

今回の一連の騒動は、偶然なのか?アメリカのブリンケン国務長官が訪中する直前の

出来事でした。この事件で、せっかくのアメリカと中国の対話の機会が消えてしまい

ました。バイデン政権にも大きな痛手でしょうが、どちらかといえば中国の習近平政権

の方が損失は大きかったでしょう。気球を撃墜したことで、アメリカ、中国双方も

後に引けなくなってしまいました。平和裏に解決して欲しいものです。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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