寒気

お天気

皆さんこんにちは!

今日は寒気(かんき)についてお話しします。

昨日まで、日本列島は暖かな日が続いていました。10月とは思えない陽気でしたね。

ところが、今夜から一転、大陸から寒気がやって来て寒くなるという予報です。

寒気

寒気とは?

気象用語で寒気とは、「周りの空気に比べて低温な空気」とされています。しかし、

「上空の寒気により大気の状態が不安定」と言うときと、「強い寒気が流れ込み、

冬型の気圧配置が強まる」と言う場合では、同じ「寒気」による影響でも状況が

異なります。

前者の場合は、大気の上層にある気圧の谷や寒冷渦(寒冷低気圧)が南下し、これ

らに伴う上層の寒気によって下層との温度差が大きくなるため、大気の対流活動が

強まる状況をいいます。この場合、季節を問わず、強雨や雷、ときには竜巻などの

激しい突風や降ひょうといった局地的な現象をもたらします。

後者は、主に冬季に北方の冷たい気団が南下し、大気の上層から下層にかけて全体

的に気温が低下する意味合いが強く、数日間、広範囲に低温や大雪をもたらす寒波

の到来のことを意味します。

なお、上記のうち、日本付近における上層とは上空5,500m 付近を指し、下層とは

上空1,500m 付近を指し示すことが多く、「上空5,500m 付近に-30℃以下の寒気

が流れ込み、上空1,500m 付近では-9℃以下となり、真冬並みの寒気」などとい

われます。

今日の天気図

今回は、後者の上空に寒気が流れ込むタイプの寒気による気温の低下です。

ではさっそく、今日の気圧配置(天気図)を見てみましょう。

実況天気図

これが本日の9時の天気図です。昨夜に日本列島を前線がきたから南へと通過して

行きました。徐々に、縦縞の等温線が多くなってきているのがおわかりだと思いま

す。それでは、上空の天気図を見てみましょう。

この図では少しわかりにくいかもしれませんが、中国大陸からマイナス60℃

という寒気(上空12000メートル)がやってきています。

明日9時の予報天気図です。

予想天気図(24時間)

明日も、大陸からの寒気を伴った高気圧に覆われて、気温が低下する予想です。

シベリア高気圧

シベリア高気圧はシベリア地方に中心をもつ冷たい空気でできた背の低い高気圧で、

冬場に冷たい空気が地表付近にたまることによってできています。冷たい空気は重

いため、上から下に押さえつける力が大きく、気圧が高くなるわけです。

box1

モンゴルのウランバートルでは、10月1日の最高気温が12℃でしたが、翌日の

2日には1℃と急降下しています。3日も1℃、4日は5℃となっています。

この寒気が、3日遅れでやって来ていますので明日、明後日と日本は寒くなること

がわかると思います。

航空燃料と寒気

航空燃料には、含まれる留分成分により「ケロシン系」と「ワイドカット系」の

2つに大別されます。原油からの常圧蒸留の過程で得られる留分の内、ケロシン系

はほぼ灯油留分から作られるのに対して、ワイドカット系は灯油留分に加えてさ

らに比重が軽くガソリンの元ともなる重質ナフサ留分と軽質ナフサ留分が含まれ

ます。

ケロシン系の燃料で一般的なものは JET A-1 (別名: AVTUR、aviation turbine fuel)

と軍用規格のJP-8です。市販されている灯油とほぼ同じような主成分を持ちますが

要求される環境条件や添加剤や不純物に関する規格が民間用の灯油に比べて厳しく、

市販のガソリンよりも高価格です。

ワイドカット系の燃料でよく用いられるものは JET B です。これは軍用規格のJP-4

と同一です。JET Bは比重が軽く、低温・高空での着火性が良いことが特徴で、極低

温地域において使用されています。

民間航空機の燃料は、JETA-1を使用しています。燃料には凝固点といって液体が

氷になる(凍ってしまう)温度があります。それを析出点(フリージングポイント)

と言います。ジェット燃料の析出点は-40から-58 ℃以下です。ケロシン系はワイド

カット系に比べて析出点が高いのが特徴です。

真冬にシベリアの上空を飛行する場合などは燃料が凍らないかを心配しながら飛行

します。場合によっては、温度が高い低い高度を選択する場合もあります。

まとめ

今週後半は、寒気の影響で気温が急に下がり、体調に影響してきます。

くれぐれも体調管理にはお気を付けください。

今週末には富士山の冠雪が観れるかもしれませんね。ちなみに今年の富士山の

初冠雪は先月の30日だったそうです。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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