皆さんこんにちは!
前回に引き続きまして、ドローン、空飛ぶクルマの祭典に行ってきました。その2を
レポートします。
今回の3日間の展示にはいろんな企業が参加していました。ドローンの機体メーカーはもとより
部品メーカー、通信機器メーカー、初めて聞く名前のメーカーまで合計130社です。
その中でも、私が興味を持った企業を紹介します。
飛鳥・ASUKA
日本鯨類研究所が開発している鯨の調査に使用するドローンです。
日本鯨類研究所は1941年に民間の研究所として設立されました。鯨類および捕鯨に関する
研究を行っています。
1948年、国際捕鯨委員会(IWC)が設立されました。
1951年に日本もIWCに加盟しますが、1970年代には反捕鯨国との対立が激化します。
2019年6月30日に、日本は正式にIWCから脱退を発表します。
翌日から商業捕鯨を再開しました。現在も、鯨類の資源管理と持続的利用に寄与するため
継続的に鯨類調査を行っています。
日本鯨類研究所は2017年よりドローンに関する研究を開始しました。
調査船に搭載し、極地を含む世界中の海洋上で運用する条件を満たすよう開発されたのが
飛鳥・ASUKAです。
特に南極など厳しい自然環境の中での日置こうに関しては高度な性能が要求されます。
飛鳥の特化している性能とは?
航続距離100km超(洋上での実績104km)だけでなく、耐空性能として
風速25kt【ノット】(13m/s、時速46km)以下での船舶からの離着陸ができること。
風速40kt【ノット】(20m/s、時速74km)以下での水平飛行が可能となっています。
これは洋上(南極など)では、優れた性能を発揮できます。
また、撮影された画像をAIによる自動判別機能を持たせており、空中でのホバリング機能を
使って鮮明な画像と鯨かどうかの識別も行うことができます。今後は、発見した鯨の上空から
接近して、噴気(鯨の潮吹き)の採取などの研究を開始しています。
羽根の無いドローン
現在、通信大手のKDDI、ドコモなどいろんな形でドローンに参入しています。
その中で、エンターテインメントの分野で異彩を放っていたのがDocomo Sky(ドコモスカイ)
の羽根の無いドローンとドローン自体が画像を映し出す浮遊型球体ドローンです。
羽根の無いドローン
超音波震動モジュールによって、空中を移動すす屋内向け飛行船型ドローンです。
LEDライト点灯機能によって様々な色に光り、空間演出を行ったり、LEDの代わりに
高画質カメラを搭載することもできます。
浮遊型球体ドローン
空間を自由に飛行して、映像を全方向に表示することが可能で、世界初の空中浮遊する球体の
ディスプレイです。
直径150cmのものは最大飛行時間が7分、90cmのもので4分程度です。
映し出された画像は鮮明でとてもきれいでしたよ。素晴らしい技術ですね。
水中ドローン
最近、注目を集めていますのが水中ドローンです。今回は3社ほど参加していました。
水中ドローンの活躍は、水中撮影、水産業、点検、マリンレジャーなどです。
4月の北海道知床遊覧船沈没事故の船内調査にも使用されました。
![](https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO1898998007052022000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&w=1200&h=630&fp-x=0.5&fp-y=0.5&fp-z=1&crop=focalpoint&s=b4f8a11990a9fdc5b526e4af2b8dc4dc)
しかしながら、まだ一般的な普及には課題もあります。
ケーブルをつけなければならない
水の中は、GPSやLTEなどの電波が届きません。そのためにケーブルをつけて操作
しなければなりません。また行動範囲もケーブルの長さに制限されてしまいます。
モニター
操縦は空中ドローンと同じようにモニターを見ながら行います。視界が悪い場所などは特に
操縦が困難となります。最近は、レーザーなどを使って障害物を把握できるものもありますが
かなりの技術を要します。
バッテリー
水中で作業するため完全防水でなければいけません。
バッテリーは本体内蔵型で充電式になります。そのため、作動時間が制限されます。
しかしながら、近年は交換式バッテリーも出てきてはいますが、今後の改良に期待します。
高価格
水圧に耐えるだけの丈夫な構造にしなければいけませんので、どうしても高額になって
しまいます。
今後の水中ドローン
水中ドローンは、人が潜れない深さの海底調査や、魚の養殖など海上のいけすまで遠いなどの
課題を解決してくれました。これからもっと活躍の場が広がってくるとは思います。
ドローン自体の性能も上がってきています。広い洋上だけでなく、狭い配管の点検や
老朽化が問題となっている水道管の点検修理など、我々の身近な課題を克服するための
使い道はまだあると思います。
福島ロボテックテストフィールド
テララボ、スカイドライブ、テトラなど、日本の主立ったドローン企業のテスト場として
現在、使用されているのが福島ロボテックテストフィールドです。
東日本大震災の後、福島の復興を後しする目的で、福島イノベーションコースト構想が
2017年から始まりました。
![](https://harukanaru-oozora.conohawing.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/63efd9d1ef8bb125252bc4dfc19cee2a.png)
この構想に基づき整備されたのが、福島ロボテックテストフィールドです。
福島県南相馬市に、東西1000m、南北に500mの広大な敷地を持ち、
500mの滑走路、ヘリポート、風洞実験施設、屋内外の水槽試験施設があります。
特に面白いのが、水没市街地フィールドです。
わざわざ水没させた家があり、そこで災害訓練などができるようになっているのです。
![](https://harukanaru-oozora.conohawing.com/wp-content/uploads/2022/06/f94854392366e79b8dd5b46c76837134-300x156.jpg)
![](https://harukanaru-oozora.conohawing.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5007-300x225.jpg)
まとめ
今回、6月21日から23日の3日間の来場者数は15000人だったそうです。
ドローンや空飛ぶクルマの注目がいかに高いものかを物語っています。
今後も各地でドローンや空飛ぶクルマの展示会が開催予定です。
![](https://harukanaru-oozora.conohawing.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/0ec2eb7884b2da7960cfb274e5a37e55.jpg)
コメント