eVTOLと航空交通管制

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

今日は、航空交通管制についてお話しします。航空交通管制、Air Traffic Control:

ATCと呼ばれていますが、今回は現在の航空機やヘリコプターに加えて、eVTOL

空飛ぶタクシー(クルマ)が実際に稼動したときにどのような問題があるのかを

見ていきます。

航空交通管制

ニューヨークの例

今年8月に水上飛行機のオペレーターである Tailwind Air は、ワシントン DC

への水上飛行機での人員輸送を発表しました。ニューヨーク スカイポート

(NYS) からワシントン DC のカレッジ パーク空港まで直行便で 80 ~ 90 分

かかります。

それではこれを、eVTOLが仮に行ったとしましょう。

JFK、ニューアーク、マンハッタンの空域。

eVTOL ビジネス モデルを実現するために、OEM は eVTOL および 1 日あたり

20 ~ 30 分の 20 分間のフライトを規定しています (各フライトは平均 2.3 人の

乗客を輸送します)。これは、都市や空港周辺の現在のヘリコプターの動きを 1 日

あたり 5 倍から 10 倍に増加させることを意味します。航空機の観点からは可能か

もしれませんが、航空管制の観点からは可能なのでしょうか?

図 は、JFK 空港とニューアーク空港、マンハッタン周辺の空域と 2 つのヘリポート

(中央の赤い円) を示しています。空港の内側の円の空域は、地上から 7,000 フィート

までです。ニューアークと JFK サークルの南側に 1 歩出ると、500 フィートから

7,000 フィート、次に 1,500 フィートから 7,000 フィートの外側の円/スペースが

あります。

これは、マンハッタンのヘリポートからのヘリコプター/eVTOL が、空港に行く

場合、ほぼ常に管理空域 (クラス B) を飛行することを意味します。それはまた、

航空交通管制 (ATC) が分離と安全な飛行に責任があることを意味します。

現在の交通量は、1 日あたり 30 ~ 50 便程度で、赤い丸で囲まれた 2 つのマン

ハッタン ヘリポートからニューヨーク エリアに向かいます。eVTOL 航空輸送が

マンハッタンを JFK とニューアークに飛ばす場合、これは 5 倍から 10 倍以上

増加します。

現在、航空交通管制は、承認されたヘリコプター ルートに沿って音声通信でこの

トラフィックを処理します。5 倍から 10 倍以上になると、これは機能しなくな

ります。

メディアは、管制空域内のこのような交通量の増加をサポートするために何が

必要かについての記事でいっぱいです。しかし、実行可能な解決策はなく、その

ような解決策の一部すらありません。

交通渋滞による遅延

これは高速道路や一般の自動車道路、都市部のお話ではありません。

大きな空港での渋滞による航空機の遅れが問題なのです。

フライトの遅延は航空業界に大きな損害を与えます。毎年数十億ドル。それらは

旅行者に計り知れない苦痛と不便を毎日与えています。そして、主な原因である

航空交通渋滞は、ボーイングとエアバスが今後数十年にわたって数万機のジェット

旅客機を納入するにつれて悪化する一方です。

米国の規制当局、議員、航空業界は、空を安全に保ち、フライトの遅延を減らす

ための複雑な技術的ソリューションを実装するために、すでに数十億ドルを費や

した後、NextGen に数十億ドルの納税者ドルを費やすことに決めました。

これは、2019年に書かれた記事ですが、現在はコロナが一段落してまた同じような

状況に戻りつつあります。

航空交通管制は動きが遅い

航空交通管制は、何十年もの間、航空輸送の中で最も動きの遅い部分でした。

これには多くの理由があります。安全性を危険にさらさないように、各変更は多数

のフライトで追跡および検証する必要があります。また、人的要因が、自動化の

制御を強化し、人間の関与を減らす変更に対応しない場合もあります。これには

仕事上の理由もありますが、物事が梨状になった場合の責任者の問題もあります。

航空管制は、私が 40 年前に民間航空パイロットの資格を取得して以来、ほとんど

変わっていません (軍用パイロットは、少なくとも当時は民間の規則に従って飛行

することを学んでいません)。

現在、eVTOL プレーヤーは、 2 ~ 5年以内に航空管制に革命が起こると想定し

ています。最初にドローン(物流ドローンなど)の航空管制を修正し、次に

eVTOL ソリューションの一部に移行するという手順にしても何らかの画期的な

方法を開発しなければなりません。

解決方法

解決策はあるのでしょうか?

まずは、ドローンやeVTOLが飛行できる空域を限定(制限)してしまう方法です。

現在日本も航空法が改正されて、ドローンが飛行できる空域が決まってます。

例えば、高さ150m以下の空域、人口密集地以外、空港周辺以外、国の重要な建物

の上空以外など細かく決められています。但し、一部については許可が下りれば

飛行することも可能になっています。12月5日からは、人口密集地上空でも自動

運転ができるレベル4が施行されます。

現在大手通信会社を中心にシステムの構築が進んでいますが、今だ完成系には

至っていません。

そこで私が提案するのは、コリドー(回廊)という考えです。

これは、現在も自衛隊の航空機が訓練空域に向かうときに利用されている方法です。

黄色の部分はコリドーと呼ばれていて、高度と空域がブロックされています。

この中を自衛隊や米軍の飛行機が飛行して訓練空域まで行きます。

要するに、この様にドローンやeVTOLのルートを制限してしまうのです。

それには、緊急事態が起こったときに避難できる空域や場所の確保も必要です。

また問題となるのは、このコリドーを空港周辺や都市部でどう管理していくかです。

まだまだ課題は多いですが、実際の運用に沿った準備、計画を早急にしていかなけ

ればなりません。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできるを楽しみにしています。

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