雹(ひょう)

お天気

皆さんこんにちは!

昨日、埼玉県や群馬県など、関東の北部で激しい雷雨とともに、雹が降りました。

中でも埼玉県上里町では小学校のガラスが割れる被害がありました。

その時の雹の大きさはなんと、ゴルフボールほどの大きさだったそうです。

昨日の、雹の被害のニュース(ウエザーニュース社)

群馬県内で激しい雹(ひょう) 高さ10000mまで積乱雲が発達
今日2日(木)の夕方になり、北関東では雨雲が発生しています。特に群馬県内で雲が発達し、周辺では激しい雹(ひょう)が降りました。

 

それでは今日は、『雹(ひょう)』について学んでいきましょう。

 

雹とは

ひょうとは積乱雲から降ってくる直径5mm(ミリメートル)以上の氷粒を言います。

 

雹(ひょう)と霰(あられ)の違い

ひょうが直径5mm以上に対して、あられは直径5mm以下のものを言います。

 

ひょうができるメカニズム

春から秋にかけて(特に5月から6月)に、上空に強い寒気が流れ込むと大気の状態が不安定とな

り激しい雨や雷とともにあられやひょうが降ることがあります。

あられやひょうは、発達した積乱雲の中で作られます。最初は小さな氷の結晶ですが、積乱雲の中

で入り乱れている強い上昇気流と下降気流によって上下の運動を繰り返し、雲の中にある細かい水

や氷の粒が付着することによって、氷の結晶は大きく成長していきます。

これが繰り返されてある程度の大きさになると、上昇気流よりも落ちる速度の方が大きくなり、氷

の粒のまま地表に落ちてくるのです。

2022年6月2日 19時ごろの雨雲の状況

 

落下速度

小さな氷の結晶から氷の塊と化したあられやひょうは、大きれば大きいほどその落下速度も速くな

ります。

水滴や氷の粒が落下するとき、水滴(氷)の大きさと落下速度に依存する空気抵抗が働きます。

落下速度は空気抵抗力(摩擦力)が雨粒に働く重力と等しくなるまで増加し、両者の釣り合いが

とれた状態で一定の落下速度になります。

その落下速度は水滴の半径の2乗に比例します。なお、空気抵抗力と同じ無機に浮力が働きますが

一般に小さいので無視できます。

落下速度の数式   V = ( 2× p × g / 9×n )× r²

V:落下速度、p:密度、g:重力加速度、n:空気の粘性係数、r:雨粒の半径

下の図は、大きさ毎に変わる、あられやひょうの落下速度を表したものです。

(ウエザーニュース社参照資料)

直径50mm(5cm)ともなると、落下速度はなんと時速100kmを超えてしまいます。

ひょうの大きさによっては、車や家の屋根など被害が出てしまう恐れがあってたいへん危険です。

 

世界最大のひょうの大きさ

ひょうの大きさは1cm以下のものが多いですが、時には数cmにも成長し、ゴルフボール大になる

こともあります。

記録が残っている中では、世界最大のひょうは1917年(大正6年)6月29日に埼玉県大里郡

熊谷町(現在の熊谷市)に降ったカボチャ大のひょうで、直径7寸8分(29.6cm)、

重さ3.4kgとされています。

しかしながらこれは実際の写真や映像が無いためにあまり信憑性がありませんが。

2010年7月23日、アメリカ、サウスダコタ州ビビアンという町で、直径8インチ(20.23cm)

重さが1.9375ポンド(0.89kg)のひょうが世界最大と言われています。

 

ひょうの被害

日本最大のひょうの被害は、1933年(昭和8年)6月14日、午後4時半から午後6時にかけて

兵庫県中部で大雷雨が発生し、激しいひょうとともに暴風が吹きました。

このときの被害は、死者10人、重傷者45人、継承者119人、住宅の全半壊は98戸を超えました。

世界各地でもひょうの被害は絶えません。中には、大量のひょうが降ったために水害も起こってい

ます。

 

ひょうの対処法

日頃から天気に気をつけているみなさんでも、ひょうが降ることあまり予測ができません。

急にひょうが降ってきたらどうすればいいのでしょか?

家の中に居る場合

とりあえず家の中に居る場合は安全だと思いがちですが、急に大きな音ともにひょうが降ってきた

場合は、なるべく窓から遠ざかります。雨戸を閉めることは時間が無いので無理だとは思います

が、できればカーテンを閉めてください。

車の中に居る場合

車が走行中であれば、速やかに安全な路肩などに車を停めます。

雨雲(ひょう)が通り過ぎるまで、待ちましょう。

車の屋根やガラスが壊れることは滅多にありません。車の中は比較的安全です。

大きな音にびっくりして外に出る方が危険です。ひょうが降るときは雷も落ちる危険があります。

雷も車の中では安全です。

外を歩いている場合

ひょうは雷や突風、激しい降水を伴います。できる限り速やかに建物の中に入ってください。

それができないときは、鞄や衣服などで頭部を守り、木の下や、岩陰などに隠れて身を守ってくだ

さい。

 

この時期は、急に暑くなったりして、熱中症対策にも十分注意しなければなりませんが

急に暑くなったときは大気も不安定です。雷やひょうなどが降る積乱雲(雷雲)ができやすい状況

です。十分気をつけてくださいね。

それでは今日はこの辺で。

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

 

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