半夏生と台風

お天気

皆さんこんにちは!

今日、7月2日は半夏生(はんげしょう)です。

台風4号も発生して今夜にも沖縄地方に接近するとの予報も。

本日は、半夏生台風について見ていきましょう。

半夏生(はんげしょう)

雑節の一つで、半夏(烏柄杓)という薬草が生える頃の季節を言います。

カラスビシャク

半夏(烏柄杓:からすびしゃく)
一説には、はんげしょう(かたしろ草)という草の葉が半分白くなって、化粧をしている
用になる頃というのもあります。
以前は、夏至から数えて11日目としていましたが、現在は天球上の黄経100度の点を
太陽が通過する日となっています。それが、今日7月2日です。
黄経:こうけい。天球上の天体の位置を表すため、天空座標系の一種で黄道(太陽の見かけ
上の通り道)を基準とする座標系です。
Celestial sphere(in Japanese).png
黄経、黄道、太陽の通り道
風習

農家にとっては大事な節目の日で、この日までに畑仕事を終わらせる、または、水稲の

田植えを終わらせる目安となる日です。ちょうど梅雨の末期で、この後天候が不順な日

が続くためでもあります。

関西では、豊作を祈ってタコを食べる風習があります。これは、作物がタコの足のように

大地にしっかりと根を張ることを祈願したものだと言われています。

吸盤で床にへばりつく蛸

タコには、アミノ酸の一種のタウリンが豊富に含まれており、蒸し暑い時期に溜まった疲れ

を取るのを目的としています。

梅雨末期のこの時期は、天候は安定しません。今年は、東北を除いて早々と梅雨明けして

しまいましたが、昨日フィリピン沖に台風4号が発生しました。その名はアイレーです。

次は、台風について見ていきましょう。

台風

台風に名前?由来は?

台風にはそれぞれ、名前が付いています。それは、国際機関台風委員会の加盟国などが

提案した名称があらかじめ140個用意されています。

今年の台風4号のアイレー(Aere)は、アメリカが提案した名前で、を意味する

マーシャル諸島の言葉から取られています。

ちなみに、日本が提案している名前は、コイヌです。こいぬ座から由来しています。

ヤギ:やぎ座、ウサギ:うさぎ座、カジキ:かじき座、コト:こと座・・・

全て星座から取っていますね。

台風の定義

北西太平洋の熱帯、亜熱帯地域で発生する熱帯低気圧のうち、中心付近の最大風速

34ノット(17.2m/s)以上のものを言います。

北大西洋および北東太平洋ではハリケーン、インド洋ではサイクロンと言います。

最大風速:10分間に吹いた風の平均の最大値
瞬間風速:風速計の測定値の3秒平均の風速
台風の発生条件

それでは、台風はどんな条件があれば発生、発達するのでしょうか?

発生条件

① 海面水温が約26℃~27℃以上の海域

② 北緯5度以北の海域

③ 熱帯収束帯の気流の乱れや、偏東風波動が渦の形成の引き金になります

熱帯収束帯:南北両半球の貿易風が合流する帯状の境界。上昇気流が生じて積乱雲が発達し、降水量が多い。

台風の構造

発達した台風の中心は下降気流域で雲が発生しにくくなっています。そのため台風の目

できます。目の周りは発達した背の高い積乱雲からなる目の壁雲(アイウォール)

取り巻いています。

地表付近では反時計回りに回転しながら中心付近に気流が集まり(収束)、上空では

時計回りに回転しながら周囲に気流が散らばって(発散)います。

台風の進行方向の右側では、台風の移動速度が加わるために風が強く吹きます。

危険半円と呼ばれ、最も危険な区域です。

台風の風の特徴

台風の進行方向

台風は、上空の風に流されて太平洋高気圧の縁辺に沿うように移動します。

日本への接近、上陸は8月が最も多くなっています。その時期は、太平洋高気圧の勢力が

弱くなって来る時期です。

台風の大きさ、強さ

台風の大きさは、強風域(風速15m/s以上)の半径で決まっています。

半径500km~800kmは大型、800km以上は超大型と言います。

台風の強さ最大風速

強いは64ノット(33m/s)以上85ノット(44m/s)未満
非常に強いは85ノット(44m/s)以上105ノット(54m/s)未満
猛烈なは105ノット(54m/s)以上
と分類されます。

台風による災害

台風によって引き起こされる災害は

① 大雨による浸水、洪水、土砂災害

② 暴風、強風による風害

③ 波浪

④ 高潮

です。それでは、過去の台風による災害を見ていきましょう。

室戸台風

1934年9月21日に高知県室戸岬付近に台風が上陸しました。死者2702人、

不明者334人、負傷者14994人を出しました。

枕崎台風

1945年9月17日に鹿児島県枕崎に上陸しました。風台風として、宮崎で最大瞬間風速

75.5m/sを観測しました。特に広島で最大の被害となりました。死者2473人

不明者1283人、負傷者89839人でした。

伊勢湾台風

1959年9月26日に和歌山県潮岬付近に上陸。高潮の発生により伊勢湾を中心に被害が

拡大しました。その時の高波は3.55mもあったとのことです。

この後、災害対策基本法が設定されました。

死者4697人、不明者401人、負傷者38921人でした。

台風4号の進路予報

4号拡大(2022年07月02日 15時現在)

7月2日15時(午後3時)の情報です。

台風4号は那覇市の東約200kmの海上にあって、北北西に時速25kmの早さで

発達しながら進んできています。

中心気圧は996hps(ヘクトパスカル)、最大風速は23m/s、最大瞬間風速は

35m/sです。今夜にも沖縄本島に接近する予報です。

その後進路を東向きに変え、来週前半には九州にかなり接近する予想です。

台風に向かって温かく湿った空気が流れ込むために、九州は大雨に警戒が必要です。

今後の天気予報に注意して、早めの避難を心掛けてください。

まとめ

最近の台風は、温暖化の影響もあって、巨大化し(スーパー台風)勢力も強くなって

きています。また、日本付近の海水温も年々上昇して、台風の発達に影響を与えています。

気象庁では、航空機やドローンを使った台風の研究が行われていますが、その勢力を

コントロールすることはできません。我々にできることは、より正確な気象情報を

予測、発表することで、早めの避難をすることです。

命より大切なことはありません!

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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