ホンダ、eVTOL開発を加速

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

前回、ホンダジェットの初の墜落事故をお知らせしましたが、ホンダはビジネスジェットだ

けではありません。ホンダは、フォーミュラ1やホンダジェットの技術を結集してハイブリ

ッドeVTOLを開発しているのです。

そしてFAAから飛行試験の許可を得ることができました。

プロトタイプが飛行試験のFAA承認を取得へ向けて

日本の自動車メーカーとして、ホンダはトヨタや韓国のヒュンダイの優位性から大きく遅れを

とっており、eVTOL開発について言及されると苦笑いを浮かべることになります。

トヨタは2023年に1000万台以上の自動車を販売し、世界の自動車メーカー市場をリードし

ています。ヒュンダイは700万台以上で3位ですが、ホンダは500万台未満の販売台数で7位

です。その理由は、トヨタとヒュンダイはホンダよりも投資できる資金がはるかに多いからで

す。これは、トヨタがジョビー・アビエーションへの10億ドルの投資に近づいているときに明

らかになります。

一方、ヒュンダイは独自のスーパーナルeVTOLを開発しているが、ホンダもこれに追随してい

ます。その点では、ヒュンダイと同様に、ホンダはトヨタよりも勇気を示していますが、より

リスクの高いアプローチを取っていると言う人もいるかもしれません。一方、自動車メーカー

ランキングで4位に位置するステランティスは、トヨタと同様の道を選び、アーチャーに投

資しています。

ホンダのティルト・ローター式eVTOL開発のニュースはこれまであまり注目されていませんで

したが、先週LinkedInでそのプロトタイプが飛行試験のFAA承認を最近取得したというニュー

スが流れたとき、さらなる空飛ぶタクシーが商業化の最終段階を迎えるという見通しが再びク

ローズアップされました。

投稿には、「ホンダはeVTOL機の開発を進めており、最近FAAから飛行試験の認可を受けまし

た。ホンダ研究所が製作したこの試作機は、ホンダのハイブリッド電気航空旅行の研究の一環

で、最大216海里(400km)の航続距離を目指している」と書かれていました。

記事は次のように続けています。「FAAの免除により、ホンダは2026年10月まで、重量55

ポンドを超える縮小版テストモデルでデモ飛行を実施できます。詳細はほとんど公表されて

いませんが、ホンダは、この設計を揚力用と推進用の両方のプロペラを備えたマルチローター

構成と説明しており、従来のヘリコプターよりも静かな操作を重視している」。さらに、

「このプロジェクトは、近い将来に高度な電気航空機を空に飛ばすという野心を持つホンダの

航空機認証の経験の恩恵を受けている」と付け加えています。

品質管理スペシャリストのトーマス・カイル・レナード氏は、LinkedIn で次のように返信

しました。「ホンダが手がけるものはすべて金に変わります。このデザインは、すでにホン

ダのエンジニアリング チームによって機能的であると判断されているはずです。今度は、

2/3 スケールのデモ モデルが空を飛ぶときです。」

ホンダの型式認証と商品化の道筋は、スーパーナルと直接競合しています。一方、トヨタは

ジョビーを通じてアジアのライバルより2年以上リードし、首位に立つことになります。

念のため、ホンダのウェブサイトでは、「ホンダの eVTOL が他のどの機種にも見られない重

要な特徴の 1 つは、航続距離を大幅に延長するガスタービン ハイブリッド パワー ユニットで

す。バッテリーに蓄えられたエネルギーのみで飛行する全電動 eVTOL の航続距離は約 62

マイル(100km)で、タクシーの代替として市内輸送を目的としています。一方、ハイブリッ

ドパワー ユニットを搭載したホンダ eVTOL の航続距離は約 250 マイル(400km)で、

都市間 (都市間) 輸送もカバーします。」と説明されています。

これにより、ホンダは日本と韓国の競合企業よりも優位に立つことになります。ジョビーと

スーパーナルはどちらも全電気推進システムを搭載しているからです。しかし、ジョビーが

6月に画期的な飛行を行ったことを指摘する人もいるかもしれません。ジョビーの水素/電気

プロトタイプは、カリフォルニア州マリーナにある同社の製造および飛行試験施設の上空

523マイル(840km)を飛行しました。

ホンダのウェブサイトにはさらに、「超高回転発電機に応用されたF1パワーユニット技術や

空力開発のためのシミュレーション分析技術や設備など、有形無形のF1技術もeVTOLの開発

に取り入れられています。eVTOLが管理する必要がある速度域や気流の乱れは旅客機よりもF1

マシンに近いため、空力現象には多くの類似点があり、レーシングシャーシ技術もホンダの

eVTOLに適用されています」と書かれています。

「さらに、ホンダは長年にわたり実績のあるハイブリッド技術や、ホンダセンシングなどの安

全技術も持っています。ホンダジェット、F1、ハイブリッド車、安全・運転支援技術など、さ

まざまな分野で経験を積んだホンダのエンジニアがプロジェクトチームに参加することで、

ホンダならではのeVTOLの開発を進めることができます。」

ヨーロッパは独自の eVTOL 開発の資金調達に苦労していますが、アメリカと中国以外の少な

くとも 2 つの国は、この将来の市場で競争する能力と意欲を示しています。ホンダはアジアの

競合他社にとってはエビとみなされているかもしれないが、エビはタイガー エビに変身する可

能性があります。

空の移動をもっと身近に:ホンダのeVTOL

ホンダはこれまで、数々のモビリティを通じて世の中に多くの価値を提供してきました。

そして今、飛行機よりもずっと地面に近い新しい空の層を飛ぶ電動垂直離着陸機「eVTOL」の

実現に取り組んでいます。

ホンダは、クルマやバイクなどの地上の製品から、ホンダジェットで初めて実現した空のモビ

リティ、さらには海上のモビリティまで、さまざまなモビリティ製品をお客様に提供しています。

これらをつなげることで、より大きな移動価値を提供できると考えています。さらに、2次元

の移動サービスではなく、地上層と空中層のモビリティを組み合わせた3次元のサービスを提

供することで、移動時間を大幅に短縮し、快適な移動体験を楽しめるようになります。働く場

所に縛られず、住みたい場所に住み、より自由に人生を楽しめる未来を描いています。

ホンダジェットは地上と空のモビリティをつなぐ手段のひとつですが、ホンダは空のモビリテ

ィをもっと身近なものにしたい。そのためにホンダジェットが飛ぶレイヤーよりも地上に近い

レイヤーで考え、ビジネス用途だけでなく通勤や通学などにも使える、もっと気軽に空のモビ

リティとしてeVTOLに着目することにしました。

eVTOLとは電動垂直離着陸機の略称。ヘリコプターのように垂直に離着陸するため、滑走路な

どの大がかりな設備が不要です。また電動化により、静かでクリーンな移動が可能になります。

さらに、ホンダが自動車の室内空間設計で培った技術を活かし、快適で心地よい移動の「空

間」の提供を目指しています。

eVTOLの設計では、安全性を第一に考えました。ティルトローター機は、ローターの角度を

変えることで揚力と推力を生み出す機体で、燃費効率に優れています。しかし、揚力と推力の

機能が一体化しているため、故障時には複数の重要な機能が失われ、飛行の安全性の確保が難

しくなります。そこで、ホンダ eVTOLは垂直離着陸用に8つのローター、推進用に2つのロー

ターを搭載し、機能を分散させることで高い冗長性を確保。航空会社が運航する航空機と同等

の安全性を実現しています。

マルチローター構成により安全性の確保だけでなく、ローター径を小さくできるため、ヘリコ

プターに比べて圧倒的な静粛性を実現。乗客の快適性を確保するとともに、eVTOLの静粛性に

より離着陸時や飛行中の周囲環境への影響を最小限に抑えます。

ホンダ eVTOLが他のeVTOLにはない大きな特徴の一つが、航続距離を大幅に伸ばすガスター

ビンハイブリッド動力ユニットです。バッテリーに蓄えた電力のみで飛行する全電動eVTOLの

航続距離は100km程度で、タクシーに代わる市内移動が想定されています。一方、ハイブリッ

ド動力ユニットを搭載したホンダ eVTOLは、都市間移動もカバーする400kmの航続距離を実現。

ホンダが描く未来のモビリティ・エコシステムの中核を担う、高い利便性を発揮します。

ホンダは、機体とエンジンの両方で米国連邦航空局(FAA)の認証を取得し、ホンダジェット

事業を展開している世界で唯一の企業です。FAA認証取得のノウハウを活用することで、

eVTOLの開発効率を高め、お客様へのホンダ eVTOLの早期提供が可能になります。

さらに、航空機ならではの軽量構造や生産技術などのノウハウも活かしていきます。

ホンダ eVTOLの開発には、超高回転発電機に応用されたF1 パワーユニット技術や、空力開

発のためのシミュレーション解析技術や設備など、有形・無形両方のF1 技術も取り入れられ

ています。また、eVTOLが対処する必要のある速度域や気流の乱れは旅客機よりもF1 機に

近いため、空力現象に多くの類似点があり、レーシングシャシー技術もホンダ eVTOLに適用

されています。

さらに、ホンダは長年にわたり実績のあるハイブリッド技術や、Honda SENSINGなどの安全

技術も保有しています。ホンダジェット、F1 ハイブリッド車、安全・運転支援技術など、

さまざまな分野で経験を積んだHONDAのエンジニアがプロジェクトチームに参加し、ホンダ

ならではのeVTOL開発を進めています。

FAA、ホンダのeVTOL飛行試験を承認

ホンダはeVTOLプログラムを厳重に秘密にしていますが、FAAによりますと、米国航空安全規

制当局は最近、ホンダ・リサーチ・インスティテュート(HRI)に、研究開発目的で小型プロ

トタイプを試験的に飛行させる許可を与えたということです。(11月12日)

10月30日付けのFAAの免除通知書では、この試作機を「R&D サブスケールモデル試験機

N241RX 電動垂直離着陸 (VTOL) 無人航空機システム」と呼び、重量は少なくとも55ポンド

(25キログラム) としています。

以前公開された機体の仕様では、ホンダのeVTOLエアタクシーは垂直上昇用のプロペラ

8個と前進推進用のプロペラ2個を後部に搭載すると説明されています。また、この機体はガス

タービン発電機を採用したハイブリッド推進システムを搭載するとも示唆されています。

ホンダによりますと、このハイブリッド電気航空機の航続距離は250マイル(400キロメート

ル)になるということです。

HRIはホンダの北米研究開発部門で、同社のウェブサイトによると、科学者やエンジニアが

「ホンダの現在および将来の技術ロードマップに直接応用できる複雑な問題に対する革新的な

ソリューション」を考案しています。HRIは米国全土に研究施設を持ち、航空宇宙工学部門は

カリフォルニア州サンルイスオビスポ郡に拠点を置いています。

FAAは、HRIのサンルイスオビスポ事務所の飛行試験エンジニア、ジャスティン・ネヴィット

氏に免除通知書を送付しました。ネヴィット氏は、2023年にHRIに入社する前、ガルフストリ

ームで飛行試験エンジニアおよび航空機性能エンジニアとして7年間勤務していました。

FAAの免除規定では、試作機の運航は「事前に決められた、無人の、隔離された、私有地また

は立ち入りが制限された土地」上空の昼間の飛行に限定されており、機体は操縦するパイロッ

トの視界内に留まらなければなりません。

FAAは今回の決定で、2021年にキウイ・テクノロジーズとガーディアン・アグリカルチャー

に電気農薬散布ドローンの飛行試験の免除を認めた際に出した「実質的に同様の決定」を引用

しました。

HRIは最初の飛行試験の時期をまだ発表していません。FAAの免除は2026年10月31日まで有

効となります。

一方、少なくとも他の2つの自動車大手も、都市型空中移動市場への参入を狙っています。

韓国の自動車メーカー、ヒュンダイが所有するスパーナルは、2025年にeVTOLエアタクシー

のフルスケールのデモ機を飛ばす準備を進めています。トヨタは、カリフォルニアに拠点を

置くeVTOL開発企業ジョビー・アビエーションと提携して航空機の開発と製造を行っており、

米国で最初に就航する航空機の1つになると見込まれています。

ホンダはeVTOLエアタクシーを製造する最初の自動車グループではないかもしれませんが、

ホンダジェット事業を通じて航空機の認証を取得した経験があります。同社はウェブサイトで

「FAA認証プロセスに関する当社のノウハウにより、eVTOL開発の効率を高め、ホンダ

eVTOLをお客様に迅速に提供できるようになります。さらに、ホンダは航空機に特有の軽量構

造と製造技術に関する専門知識を最大限に活用します」と述べています。

まとめ

ホンダは、ホンダジェットの成功でFAAの信頼を獲得しました。それは、ホンダがアメリカに

拠点を置き雇用を生み出したからです。その道のりは決して楽なものではなかったでしょうが

創設者本田宗一郎の意志を貫いた結果です。一方、FAAに振り回されたのは三菱MRJでした。

この差は何だったのでしょうか?小型機(N類)、中型機(T類)の差はあるもののはたし

てそれだけなのでしょうか?その要因の一つとしてホンダは自動車生産部門でアメリカでの実

績が有ることも大きいと思います。また、フォーミュラー1での活躍もエンジンの信頼性を上

げたと思います。

ホンダは夢の力を信じています。しかし、信じるだけでは十分ではありません。本田宗一郎は

こう言っています。「哲学のない行動は凶器であり、行動のない哲学は無価値です。

The Power of Dreams」は人々をまだ見ぬ空へ連れて行くのかもしれません。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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