皆さんこんにちは!
先日、日本政府がSKYDRIVEのEVTOL航空機開発の支援を発表しました。
はたしてその背景にあるものとは?
SkyDrive、日本政府のイノベーション補助金124億円を獲得
SkyDrive のバッテリー駆動の eVTOL 航空機は、乗客 2 名とパイロット 1 名を乗せて最大 15 キロメートルの短距離飛行を行えるように設計されています。(写真:スカイドライブ)
SkyDriveは、経済産業省の中小企業イノベーション促進事業SBIRフェーズ3の「次世代
エアモビリティ分野」に採択されました。
SkyDriveは、交通渋滞の緩和や排出ガスの削減など、将来の社会実装を強化することを
目的とした革新的な技術の開発を支援するために、124億円(約8,200万ドル)の助成
を受けました。
SBIRプログラムは、社会課題に取り組む先進技術に取り組むスタートアップ企業に助成
金を与える日本政府の取り組みです。成長の可能性が高く、社会にプラスの影響を与え
る研究開発プロジェクトを支援するプログラムです。
SkyDrive の eVTOL 航空機は完全に電気バッテリーで駆動され、地上の渋滞を緩和しなが
ら日本の全体的な排出量を削減するのに役立つ可能性があります。東京に本拠を置く新興
企業UAMは、この車両は「家族、友人、通勤者にとって適切でアクセスしやすく、一人当
たりの運航コストが手頃な航空機」になるだろうと述べています。短距離の移動を想定し
ており、予想航続距離はわずか 15 キロメートル (9 マイル) です。
SkyDriveはこれまで自社機が2026年に就航すると述べていましたが、同社は現在「今後5年
以内」に商用運航の型式証明を取得できる見込みだと述べており、就航が2028年になる可
能性があることを示唆しています。SkyDriveによるとSBIRは述べています。この助成金に
より、同社は「事業者が要求する仕様で市場の需要を完全に満たし、量産できる航空機の
開発」が可能になります。
日本航空局 (JCAB) は、 2022 年 5 月に SkyDrive の 2 人乗り個人用 eVTOL 車両の認証
基準を承認しました。それ以来、同社は追加の座席を備えて航空機を再設計し、商用エアタ
クシーの運行により適したものにしました。SkyDriveは、2025年の大阪万博での飛行に間
に合うように3人乗りモデルの耐空証明を取得することを目指しています。
SkyDriveは、最初の民間利用の注文に加えて、韓国、ベトナム、アメリカ・サウスカロライ
ナ州を含む世界中の将来の事業者と仮販売契約を締結しました。同社は日本の顧客からもい
くつかの注文を獲得しています。
SkyDriveは2018年の設立以来、少なくとも274億ドル(1億8,300万ドル)を調達しました。
2022年9月に完了した最新のシリーズC資金調達ラウンドで、同社は100億円(6,700万ド
ル)以上を調達したと報告しています。この資金調達ラウンドには、スズキ自動車、関西電
力、近鉄グループホールディングス、三井住友信託銀行を含む13社が支援しています。
まとめ
同じくテトラ・アビエーションも日本政府の支援を受けました。その額は10億円です。
出典:テトラ・アビエーション社プレスリリース
政府が、個別の企業に支援金を出資する事は異例です。
大阪万博の会場の建設費がこれまでより500億円多い最大2350億円になる見通しだと
正式に発表されました。物価高や人件費の高騰などが、値上げの原因です。
しかも、参加パビリオンの誘致も上手くいっていません。
SkyDriveとテトラになぜ、日本政府が大型の出資を行った理由は、イギリスのバーティカ
ル・エアロスペース社のVX4の墜落やアメリカのジョビー・アビエーションの商業化の遅
れ(2026年以降)などの影響で、大阪万博の目玉がなくなってしまったからです。
SkyDriveも当初の2人乗りから、エアタクシー商業用(パイロット1人+乗客2人)に急遽
変更しました。たかが、1人増えただけと思いがちですが、その1人の重量が設計を大きく
変えてしまうのです。例えば、電動エンジンの出力を大きくしなければなりません。その
ためにバッテリーの数を大きくするのでまた重量が増えてしまうのです。キャビン(コック
ピットを含む)の構造も大きく、頑丈にしなければいけません。
これらを後2年足らず(正式には1年半)で完成しなければなりません。これだけでも、プレ
ッシャーです。
日の丸eVTOLが、無事大阪の空を飛ぶ日を楽しみにしています。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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