川崎重工業は次期エアモビリティに投資している

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

川崎重工業と聞いて皆さんは何をイメージされますか?

戦時中は、軍艦や潜水艦の製造や開発などを行っており、戦後はその技術を造船の方に力を

入れる一方で、日本の航空機や宇宙開発機器についても大きな役割を担っているのです。

そんな川崎重工は、次期エアモビリティ開発に投資を行っているのです。

エアバスと水素燃料航空機の運航支援で提携

川崎重工業とエアバスは5月末に、将来の水素動力民間航空機の展開を支援するため、

水素供給、インフラ、燃料輸送に関する問題を共同で検討する覚書(MoU)を締結

しました。

4月13日に東京で行われた式典には、エアバス社北アジア地域責任者でエアバス・ジャ

パン社長のステファン・ジヌー氏と、執行役員兼川崎重工業水素戦略本部長代理の西村

元彦氏が出席して署名されました。企業は、課題に対処するためのロードマップを作成し、

航空業界の水素ニーズに関する擁護計画を定義する必要があります。両当事者はまた、

特に空港での水素ハブの開発に焦点を当て、航空向け水素インフラの導入を先駆的に進め

るプロジェクトにも着手する予定。

「このパートナーシップは、2050年の航空機運航全体からカーボンニュートラル、脱炭

社会を達成するための日本政府の取り組みを明らかに加速、促進することになるでしょう」

とジヌー氏は述べています。「私たちは、合成燃料および民間航空機の主動力源としての

水素の使用には、航空が気候に及ぼす影響を大幅に軽減する可能性があると強く信じていま

す。」

この覚書に基づき、エアバスは航空機の特性、航空機のエネルギー使用量、地上運用用の

水素燃料航空機に関する洞察を提供する予定です。川崎重工は、コスト見通しを実行し、サ

プライチェーンのさまざまな要素に関するいわゆる技術推進要因に取り組み、対象空港への

供給のためのインフラ展開シナリオを構築します。  

エアバスはすでに、フランスの産業ガスソリューションおよび技術会社エア・リキードや空

港運営会社ヴィンチ・エアポートなど、水素推進の分野で他のいくつかの提携を結んでおり、

ヴィンチの欧州25空港ネットワークに水素の製造、貯蔵、供給を提供する可能性を分析して

います。地上および航空機内での使用に必要な設備。フランスのリヨン・サンテグジュペリ

空港はこのプロジェクトのパイロット拠点となり、2023年には空港の地上車両とパートナー

企業の地上車両の両方に水素ガスを供給するための水素ガス供給ステーションが設置される

予定です。

この第 1 段階では、水素ハブとしての空港の施設とダイナミクスをテストします。エア・

リキードとエアバスはすでにアリアン宇宙計画で協力しており、打ち上げロケットの液体

水素と酸素の貯蔵タンクの設計から統合まで責任を共有しています。

エアバスはまた、欧州格安航空会社イージージェット、SAS スカンジナビア航空、ニュー

ジーランド航空、デルタ航空の航空会社 4 社と将来の水素燃料航空機のインフラストラク

チャのニーズを調査する契約を締結しました。

ZeroE と呼ばれるプロジェクトの下、エアバスは 2020 年 9 月に水素燃料旅客機の可能性

について 3 つのコンセプトを明らかにしました。機体製造者は、技術の開発と成熟には約

5 年かかると考えており、2024 年までに最適な水素技術プラットフォームを決定する予定

です。

今年2月、同社は航空機エンジングループのCFMインターナショナルが、2035年からの商業

運航を目指している中距離航空機の推進システムの主要パートナーになると発表しています。

カワサキモータース、VOLTAEROのCASSIOハイブリッド電気航空機に投資

Cassio 電気ハイブリッド航空機に投資

川崎重工業株式会社は2021年10月1日、「モーターサイクル&エンジンカンパニー」を分社

化しカワサキモータース株式会社として発足させました。

2023 年 5 月 22 日、カワサキモータースは、VoltAero の戦略的投資家となり、VoltAero

Cassio 電気ハイブリッド航空機ファミリーの開発、生産、認証のためのシリーズ B 資金

調達に参加しました。両社はジュネーブで開催される欧州ビジネス航空コンベンション&エキ

シビション(EBACE)の直前に未公開の投資を明らかにしたが、金額は明らかにしませんでし

た。  

VoltAero Cassio 330 hybrid-electric aircraft.

VoltAero Cassio 330 ハイブリッド電気。(写真:ボルトエアロ)

5月23日、分割所有権グループのSky2Shareは、5人乗りのCassio 330モデルを15台予約

注文したと発表。この契約により、VoltAero が予約した暫定販売約束の数は、注文とオプ

ションの両方を含めて 218 件になります。

スイスに本拠を置き、二酸化炭素排出量を抑えた民間航空便の運航に取り組んでいるSky2

Shareには、より大型のカシオ 480 および 600 モデルを採用するよう注文を変更するオプ

ションがあります。「私たちは、従来のビジネス航空に代わる真に持続可能な代替手段とし

て、経済的に実行可能で社会的に責任のある当社のサービスに適切なソリューションを提供

する、Cassio 航空機ファミリーのクリーンシート設計の開発における VoltAero の進歩に

感銘を受けています。私たちは、Cassio ファミリーがこのプロジェクトに参加することを

嬉しく思っています。」これにより、当社の事業活動による環境への影響を根本的に削減

できるようになります。」

シリーズBラウンドはVoltAeroにとって3回目の資金調達段階となり、Cassioの電気ハイブ

リッド航空機ファミリーの最初のメンバーであるCassio 330の工業化に向けた位置付けと

なります。これは、2022年11月にイタリアのTESIグループによる以前の3,200万ユーロ

(46億円)の資金調達に基づいて構成されています。

「カシオ航空機ファミリー向けの電動ハイブリッドパワートレインの最終定義を完成させる

にあたり、カワサキのエンジン専門知識と革新能力は、ボルトエアロに新たな次元をもたら

します」とボルトエアロの最高技術責任者兼最高経営責任者ジャン・ボッティは述べました。

「川崎重工を戦略的投資家として迎えることは、カシオ計画に対するもう一つの大きな信任

投票となる。」

しかし、このフランスの新興企業は、新たな日本の後援者がカシオの推進システムにどのよう

貢献するのか、正確には明らかにしていません。

前方に固定されたカナードと、T テール水平尾翼をサポートするツイン ブームを備えた後方に

設置された翼を備えたカシオは、機体後部に搭載された推進システムにサフランのEngineUs

電気モーターを使用し、地上走行、離陸、着陸時の全電力を供給します。内燃エンジンを備え

ハイブリッド機能は航続距離を延長する機能として機能し、飛行中にバッテリーを充電しま

す。

ハイブリッド要素は、電気推進に問題が発生した場合のバックアップとしても機能します。

カシオは、高度なモジュール性と共通性を備えた 3 つのバージョンの航空機を提供する予定

です。同社のユースケースは、地域の商業事業者、航空タクシー/チャーター会社、個人所有者

および貨物、郵便配達、救急医療アプリケーションなどのユーティリティ カテゴリのサービス

を対象としています。

カシオファミリーの航続距離は最大800マイル

計画では、330キロワットの電気ハイブリッド推進システムを搭載した5人乗りのカシオ330が

最初に登場する予定。VoltAero の後続の 6 人乗り Cassio 480 は 480 キロワットの電気ハイ

ブリッド推進力を生成し、12 人乗り Cassio 600 は 600 kW の有効出力を備えます。

この航空機は、単発の一般航空航空機に対する EASA の CS23 認証仕様に基づいて認証される

予定です。各カシオ航空機の最大航続距離は約 800 マイル (1,300 キロメートル)、巡航速度

約 230 マイル/時 (370 km/h) です。全電気式の航続距離は 94 マイル (150 キロメートル)

未満になります。 

フランス南西部のロワイヤン・メディ飛行場に本社を置くカシオは、フランスのヌーベル・アキ

テーヌ地域圏にあるロシュフォール・シャラント・マリタイム空港の専用施設で最終組み立てを

開始する予定です。

2022年のEBACEショーで、ボルトアエロはカシオ航空機の端株を売却する計画を発表していま

す。

まとめ

川崎重工業は、航空機の開発はもちろん、エンジンのライセンス生産などを幅広く手がけて

います。バイクや自動車のエンジンだけではなく、実は航空機部門に長けている企業なのです。

多くの日本企業が、次世代のエアモビリティ事業に参入することで、海外のメーカーの重要な

部品を日本企業が手がけることができれば、産業の活性化にもつながってきます。

しっかりと応援していきたいですね。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました