皆さんこんにちは!
今日のニュースで、県営名古屋飛行場(小牧空港、旧名古屋国際空港)が
自衛隊(防衛省)から着陸料を取っているという、航空業界からすると
驚くべき記事が載っていました。
今日は、着陸料(金)について考えてみましょう。
県営名古屋空港
歴史
1934年10月に、現在の愛知県小牧市に名古屋国際空港としてオープン
しました。戦後、一時期アメリカの統治下になりますが、1952年に民間
(日本)に返還され、1957年4月に現在の名古屋空港ビルディング株式
会社が設立。1958年に航空自衛隊第3航空団(輸送機)が移駐してきま
した。
2005年に中部国際空港が開港したと同時に現在の県営名古屋空港に変り
ました。現在も管制業務は航空自衛隊が行っています。民間機は、フジドリ
ームエアラインが運航しています。かつては三菱航空機が開発したスペース
ジェット(MRJ)の開発拠点基地として、ここからテストフライトに飛び
立つ勇姿が見られました。
私も小牧基地に半年あまり在籍していました。また、F4EJファントムの
整備基地(三菱重工業)があったので何回か整備のために飛んできていました。
JAL時代にも何度となく離着陸を行っています。とてもなじみのある空港
です。
驚くべきニュース
県営名古屋空港は、航空自衛隊(防衛省)に対して、平成17年から昨年度
までで約140億円に上る着陸料を徴収してきました。専用滑走路ではなく
民間航空機と滑走路を共同使用する空自基地は、空自によると全国に7カ所
ありますが、離着陸料を徴収されているのは名古屋空港だけで、軍用機に離
着陸料を科すのは「世界でも例がないのでは」と指摘されています。
県名古屋飛行場条例に基づき、空自が昨年度に徴収された離着陸料は8億5千
万円。午前7時から午後10時までの空港の運用時間外に離陸すれば時間外離
陸料も徴収されています。
県は「有事」で空自機が離着陸しても「離着陸料を徴収する」とし、「滑走路
の修繕費などを捻出するため」と説明しています。
小牧基地には空自の第1輸送航空隊があります。C130輸送機とKC767
空中給油・輸送機を運用し、空輸任務の重要拠点だ。中国による南西諸島侵攻
や台湾有事では離島の住民や台湾在住の邦人を輸送することや、空中給油を行
う任務が想定されています。
名古屋空港は17年の中部国際空港(常滑市)の開港に伴い、設置管理が国から
県に移行しました。空港を存続させたいという地元の要望からでした。
県営以前は昭和27年から運輸省(現国土交通省)が管理していました。管理は
航空管制や消防機能、滑走路の修繕で、県営になる前は国交省が主に担い、空自
から離着陸料を徴収していませんでした。
国管理から県営に移行する際の経緯を知る防衛省OBによると、政府は自衛隊に
管理を移そうとしたが、自衛隊の権限強化につながると反対の声が地元であがっ
たそうです。それを受け、県が管理する案が浮上しました。
防衛省・自衛隊は「航空管制も消防機能も空自に任せながら、離着陸料を徴収
するのはおかしい」と強く抵抗しましたが、県に押し切られた形になりました。
政府高官は「国防を担う組織に航空管制などを担わせた上、離着陸料を徴収す
るというのは世界中で聞いたことがない」と疑問視しています。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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