大阪万博に名乗りを上げる、MASC

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

昨日、大阪万博に参加予定の空飛ぶクルマ4社を紹介しました。

今日は、参加を計画しているもう1社を見てみます。

その名は、一般社団法人MASC(マスク)です。

MASC(マスク)

会社概要、理念

一般社団法人MASCは、岡山県倉敷市水島地区での航空・宇宙分野の先端技術活用

による産業集積を実現して、地域に新たな仕事を創出し、地域社会に貢献すること

を目的とする未来価値創造団体です。

MASCとは、Okayama Kurashiki Mizushima Aero & Space Industry Cluster

Study Group の頭文字をとって、通称マスクと呼ばれています。

2017年11月に任意団体として設立された MASCは、4年5ヶ月の活動を経て、2021

年4月に一般社団法人として法人登記を行いました。その間、多くの実証実験や体験

イベント、あるいは受託事業を実施してきました。2025年に開催される「大阪・関

西万博」を1つのターゲットにして、更なる新事業・新産業の創出に向けて取り組ん

でいます。

倉敷市水島地区の航空産業の歴史、産業振興による地域活性の歴史を築いてきた先達

への深い理解と思いを共有する様々な人々、組織、世代が一体となって、自らの仕事

とくらしを豊かにし、夢を伝えたい、社会に貢献したいとの熱い思いで日々活動して

います。

倉敷市水島地区といえば、三菱重工業航空機製作所岡山工場で製造された一式陸攻

「一式陸上攻撃機(いっしきりくじょうこうげきき)が有名です。

太平洋戦争の拡大とともに、軍部特に海軍の要請と、岡山県当局の大企業誘致方針

により、水島に軍用機工場誘致が決まり、1941年以降あわただしく用地を造成

しました。

1943年9月、三菱重工業航空機製作所岡山工場が設立され、このとき現在の水

島臨海鉄道も敷設されます。そして軍用機生産が始まりました。建設計画では従業員

2万人余りとありますが、実際にはわかっていません。同時に東高梁川の廃川地に社

宅群や福利厚生施設なども次々に建設され、今の水島市街地の先駆けとなります。

年2月には一式陸攻、一号機が完成。一式陸攻504機、紫電改7機が生産された

といいます。

1945年6月22日、グアム島から110機のB29が水島に飛来、603トンの

爆弾の雨を降らせました。この爆撃で、水島航空機製作所は工場の建物10棟が全壊

18棟が半壊、製造中の航空機数十機が破壊され、主要工場は全壊という被害を受け

ました。ただこの日は公休日だったので、2万人を 超える作業員のうち.死者11人、

重軽傷者46人と記録されています。しかしその後も敗戦まで米軍艦載機の攻撃があり

周辺の民間人も含めて被害が出ているといいます。

戦災で壊滅した三菱重工業は、終戦とともに民需工場としての再生を図り、昭和21

年よりオート三輪の生産へと取り組みます。機械、プレス、組み立ての一貫工場が完

成、昭和30年にはオート三輪5万台突破となります。昭和36年には軽4輪「三菱

360」が発売されます。昭和50年代には、500ccの軽「三菱ミニカ5」、普

通車のミラージュ、ランサーなどが生産されるようになります。

平成になると、バブル崩壊の中でも月産100万台となり、創立50周年には自動車

生産累計1,500万台となります。また2009年には電気自動車「アイミーブ」

を市場に投入、一挙に社会的注目を浴びます。

しかしながら、近年はデーター改ざんなどの不祥事の影響で自動車産業にも陰りが見え

ています。

1941年から1945年まで航空機製造業を営んでいたこともある倉敷で発足したMASCは、

航空宇宙産業とそれに関連する新産業が、地域の製造業や技術系企業に次世代の仕事の

機会を与えることができると考えています。

弁天プロジェクト

岡山・倉敷から瀬戸内の文化・経済・環境の持続可能性に向けた空と海にひらけたイノベ

ーション構想です。

瀬戸内海において、108の有人離島と、本州・四国を結ぶ、ドローンによる空の交通網の

整備を行う。空飛ぶクルマのテストフライトサイトを視野に入れています。2025年の万

博開催をターゲットに、瀬戸内の文化を発信し、観光産業をはじめとした経済面でも寄与

して、とくに離島での生活の向上に役立てます。大阪にもほど近く、瀬戸内の真ん中であ

る岡山県内に、その管制拠点を整備して、小型衛星およびLTE・5G を用いた、多数のド

ローン等の制御を行います。関連する技術を有したベンチャーを含む企業が集積し、新産

業のイノベーション拠点となることを目的としています。

かつて中世以降、瀬戸内海で使用された中小船舶で、江戸時代から明治にかけて日本で

の 国内海運に広く使われた木造海運帆船を「弁財船(べざいせん)」と称することにちな

み、富をもたらす七福神の一人でもある弁財天にあやかって、瀬戸内地方で取り組むド

ローンに関連した本プロジェクトの名称を【瀬戸内「弁天」プロジェクト2025】と名付

けることにしました。

・テクノロジーによる地域課題解決に向けた事業の創出(社会モデル化)

・ドローンを取り巻く事業者のビジネス環境の向上(収益モデル化)

・海上及び河川上のドローンインフラの整備(インフラ整備)

・意欲的な主体による、ゆるやかで実効性のあるネットワークの構築(地域間の連携)

を目指す取り組みです。

次世代モビリティ瀬戸内コンソーシアム

次世代モビリティ瀬戸内コンソーシアムとは、2030年に向けて、岡山・倉敷を

中心とする瀬戸内エリアで「空飛ぶ車の飛行」や「ドローンによる物流」が日常的に

なるなどの「空のイノベーション構想」を様々な企業が集まり、共同体として進めて

いくものです。

空飛ぶクルマの試験飛行と展示会

大分市で17日午前、2人乗りの「空飛ぶクルマ」が試験飛行を行いました。

機体は、中国製のEH216(EHang社製)です。

全長:約5.6メートル×約5.6メートル

全高:約1.7メートル

搭乗者数:2人乗り(地上からコントロール、または自動飛行)

最大速度:時速130キロメートル

最高高度:500メートル

推進機関:完全電動(電動モータ×16基、8アーム×2基)

eh216

試験飛行は、周辺への人の立ち入りを禁止するなどの安全対策をとったうえで行われ、団

体の関係者2人が乗り込むと、機体は高度30メートルまで垂直に離陸しました。

海上で円を描くように345メートルにわたり、毎秒10メートルの速さで飛行するよう

計画されていて、再び離着陸地点の上空に戻って垂直に着陸するまでおよそ3分半飛行し

ました。

国内では、2020年に日本のメーカーが試験場内で2メートルほどの高さまで浮く有人で

の試験飛行を公開していますが、国土交通省によりますと、国の許可が必要な屋外で「空飛

ぶクルマ」が人を乗せて飛行するのは今回が初めてだということです。

まとめ

今回のMASCによる飛行試験と展示は、成功裏に終わりました。

この様にマスメディアや一般の人に知ってもらうことは、たいへん素晴らしいことです。

特に、将来を担っていく子ども達が『夢』を持つことができたのではないでしょうか。

2025年の大阪万博に向けて着実に歩を進めている会社です。何と言っても、航空機や

自動車などものづくりの歴史がある地域ですし、将来的に空飛ぶクルマが瀬戸内海の

島々を結ぶ架け橋となることを期待します。瀬戸内海は風も穏やかで波の静かな、恵ま

れた環境と美しい場所です。

これは私個人の意見ですが、今回試験飛行を行った機体は中国製です。ドローンもそう

ですが、米中の軍事事情の悪化している中、中国製品の排除の風向きは収まりそうにない

のも事実です。その点が不安材料です。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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