皆さんこんにちは!
いよいよ、6月19日から25日にかけて、パリエアショー2023が開催されます。
今年は、2021年にコロナの影響で中止になって以来4年ぶりの開催になります。
今回は、カーボンニュートラル、脱炭素に向けた取り組みを鮮明に打ち出しています。
一般の航空機、軍用機、兵器の展示に合わせて、AAM(アドバンスドエアモビリティ)
の分野の展示も多くなっています。
パリエアショー2023
Volocopter、 Volocity eVTOL 飛行をデモンストレーション
ドイツのVolocoputer(ボロコプター)のeVTOL航空機ボロシティの展示飛行を行います。
更に特別展示場では、ボロシティのモックアップも展示され、訪問者は中に入って、実際の
エア タクシーでの飛行がどのようなものかを体験することができます。
またボロシティは、2024年開催のパリオリンピックで、実際に人を乗せての飛行を計画して
います。飛行ルートはシャルル・ド・ゴール空港とル・ブルジェ空港間、および/またはル・
ブルジェとパリのオーステルリッツ通りの間になる可能性があると報じられています。
運賃は110ユーロ(16,000円)とされています。
ボロコプターではパリでの一般大衆の受け入れが重要な課題となっており、予想されるルー
トと将来のベルティポートの場所の意識調査が行われました。この調査では、ボロシティ
には、補完的な交通手段としてのサービスのすべての要素が備わっていることが示されま
した。
さらに、ボロコプターにとっては、来年のパリオリンピックでの成功がとても重要になっ
てきます。その手始めとして、今回のパリエアショーでの成功がステップとなるのです。
他のUAM競合他社よりも先に、ボロシティエアタクシーが商業化されるのです。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領はボロコプターの進歩に強い関心を示している
(クレジット: © Ghislain Mariette / Présidence de la République)
ボロコプターの他に、パリ航空ショーで展示される他のeVTOLには、Eve Air Mobility(ブ
ラジル)、Archer(アメリカ)、AutoFlight(アメリカ)、EHang、Lilium(中国)、
Ascendance Flight Technologies(フランス)、Pterodynamics(アメリカ)などです。
Eve Air Mobility、 モックアップと VR 体験
ブラジル、エンブラエルが出資するEve Air Mobility(イブ)は、今回のパリエアショーに
機体のモックアップとVR体験ができるブースを確保しました。
訪問者が中に入り、エア タクシーで空を飛ぶのがどんな感じかを想像できます。
2024 年夏に商用する予定であるため、イブは仮想現実を使用した実際の飛行の感覚とともに
一般の人々が居住できる独自のモックアップ キャビンで展示します。この技術は特別なヘッ
ドセットを必要とし、人々がイブ航空機の飛行がどのようなものであるかをインタラクショ
ンして体験することで、「独特の飛行感覚」を体験することを可能にします。
EveのeVTOL(画像:Eve Air Mobility)
イブのモックアップキャビンは、昨年夏のファンボロー航空ショーから始まったワールド
ツアーの一環としてパリに初登場します。リリースでは「キャビンは、Eve の人間中心設
計、静かで効率的、持続可能なゼロエミッション eVTOL を紹介し、その内部機能を探求
します。」と説明されています。
さらに、機体の設計では、周囲に 8 個のローターが固定された従来の翼が使用されており、
シンプルなリフトプラスクルーズ設計で垂直離着陸機能が提供され、パイロットと 4人の
乗客がアクセス可能な座席構成が備えられています。
Eve の共同 CEO、アンドレ スタインは次のようにコメントしています。「パリエアショー
には世界の航空業界関係者が集まり、航空宇宙分野の最大のニュースと最新の進歩が紹介
されます。当社は、重要なプログラムのマイルストーンに向けた前進を含め、eVTOLの開発
を継続しており、非常な勢いを持ってパリに来ています。」
AURA AERO、パリで19席キャビンのモックアップを公開
パリエアショー2023で展示されるAURA AEROの電動飛行機(画像:AURA AERO)
オーラ・エアロは、同社の19席電動リージョナル航空機ERAの実物大モックアップ・キャ
ビンデザインを公開する。
同社はまた、二人乗り電気推力航空機インテグラル E、曲技飛行を目的としたインテグラル
R、パイロット訓練を目的としたインテグラル S も展示します。オーラはERAのキャビンも
明らかにしており、タレスと特別に共同開発したアビオニクスシステムを備えたコックピッ
トが含まれる予定。
オーラの社長兼共同創設者であるジェレミー・コサード氏は次のように述べています。
「パリ航空ショーは航空業界にとって主要なイベントです。2 回目の参加では、航空機のラ
インナップ全体を公開することができます。」
差し迫ったプログラムの強化に向けて雇用を継続するため、オーラの人事チームはショー
全体に出席します。同社は今年末までに100人以上の採用を計画しています。
コサード氏は次のように付け加えました。「機関、産業家、顧客と協力して、私たちの航空
機と私たちの明日の航空ビジョンが適切であることを実証していきます。」
まとめ
開催まで1週間を切ったパリエアショー2023。航空機ファンだけではなく、フランス全土が
注目している祭典です。特にヨーロッパは、2050年のゼロエミッション計画に基づいて、
着々と脱炭素に向けた具体的な活動を行っています。中でもフランスは来年のオリンピック
で、共有とサステナビリティを念頭に置いた、革新的で思いやりのある大会にすることを目
指しています。例えばパリでは、既存のインフラを最大限に活用し、地域住民が本当に必要と
する施設だけを建設することを計画しています。また、二酸化炭素の排出を補い、特に輸送、
食品、エネルギーの分野で環境に配慮したソリューションを採用することで、持続可能な
オリンピックの実現に徹底して取り組んでいます。
その証拠に、今回のパリエアショーでは、パリ エア モビリティと題して期間中、eVTOL にお
ける最新のイノベーションと新興技術を紹介し、ネットワーキングと知識交換のためにダイナ
ミックなコミュニティに主要なプレーヤーを集めます。 ホール 5 に位置するこのイベントは、
メーカーや新興企業が革新的な製品やサービスを展示できる展示エリアと、上級レベルの講演
者が業界の現状に関する分析と洞察を提供する業界をリードするカンファレンス プログラムを
組み合わせたものです。 AAM 市場と業界を前進させることを目的としています。
第5会場と新たに第3会場をAAMの展示ホールとして開放しています。(画像:エアショー)
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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