パイロット不足は量ではなく質で決まる

飛行機

皆さんこんにちは!

世界でパイロット不足が問題になっていますが、根本は量ではなく質なのです。

経験の浅いパイロットは、長い年月をかけて経験を積むことによって質の部分を

補えます。

今日は、アメリカの好調なビジネスジェット業界の人材について見ていきます。

パイロット不足ではなく、資格のあるパイロット不足である

パイロット不足は終わったのか?簡単に答えると、答えはノーです。私たちは今、

一息ついて少し安堵しているかもしれないが、根本的な問題は依然として残って

います。

現在、パイロットが不足しているわけではありませんが、特にビジネス航空業界

では、資格のあるパイロットが不足しています。一部の人が言うように、現実は

依然としてパイロット市場であり、整備技術者市場でもあるのです。

それは私たちにとって何を意味するのでしょうか。今日パイロットの求人を出

したら、昨年よりも多くの応募者が来るかもしれません。軍のパイロットの中

には、航空会社を完全に避けて、ビジネス航空に目を向けている人もいます。

また、ビジネス航空から航空会社に移ったパイロットの何人かが、現在戻って

きています。

毎週、65 歳を超える退職した航空パイロットから、私たちの業界でのチャンス

に目を向けている話を聞いています。しかし、企業は、キャリアの最後の段階

にいるパイロットの型式認定に投資するでしょうか? また、彼らは、飛行だけ

を担当する役割から、旅行のあらゆる段階に対応する役割に移行する意思があ

るでしょうか?

確かに、ビジネス航空に対する若い人々の関心は高まっています。しかし、

課題は、飛行時間の少ないパイロットをどうやって獲得し、引き留めるかです。

飛行時間を増やすだけでなく、私たちの業務に必要な熟練度を身につけさせる

ことも重要です。インターンを育成し、初心者向けのプログラムを管理できる、

十分な数の常勤パイロットを抱えている企業はほとんどありません。有能なパ

イロットを育成するには、指導パイロットの確固たる基盤が必要です。

超中型から大型のビジネス ジェット機を、複雑な国内および海外のミッション

で運航する場合、1,500 時間の ATP だけでは不十分です。豊富な経験を持つ

パイロットが必要です。たとえば、Wheels Up から解雇され、King Air しか

操縦したことがないパイロットは、必ずしも「重機」の運航に飛び込む準備が

できているわけではありません。これは簡単な移行ではありません。

「1,500 時間の飛行経験を得るまでビジネス航空に進みなさい」といったアド

バイスを業界全体に与えることはできません。それは現実的ではありませんし

率直に言って役に立ちません。その規模で飛行経験の少ないパイロットを雇用

しているところはどこにあるでしょうか。私の知る限りありません。

パイロット不足は終わった、あるいはもうすぐ終わると主張する人もいるかも

しれません。私はそうは思わないのです。現在見られるのは一時的な小休止で

あり、主に航空機の納入遅延によるものだと私は考えています。このため航空

会社は採用を一時停止しているのです。しかし、これらの航空機が滑走路に

着陸すれば、パイロットはすぐに採用されるでしょう。

本当の問題は、企業の航空部門が求めている、経験豊富で定年制のパイロット

が十分に育っていないことです。こうしたパイロットのプールは、以前のよう

に地方航空会社や軍隊から来るわけではありません。現在、ビジネス航空に転

向するパイロットは少なくなっており、転向したパイロットも必要な経験を持

っていないことが多いのです。

パイロットの採用に関しては、量だけでなく質にも重点を置く必要があります。

パイロットのパイプラインの苦境は現実です。この問題が解決されない限り、

業務を円滑に進めるために適切な人材を引き付けるという課題に直面し続ける

ことになります。

まとめ

LCCの登場で、日本でもパイロットの需要が多くなっています。また、新たな

航空会社ができるたびに人材の争奪合戦は過熱していきます。パイロットの

給料も上がっていますが、その分労働も増えています。

一方で日本ではアメリカと違って、ビジネスジェット業界が発展途上であるた

めにまだ注目されていません。今後日本でも富裕層の増加や、インバンド需要

の増加が見込まれます。日本はまだビジネスジェット業界の鎖国が続いています。

海外からの『黒船』が来て、その堅く閉じられた扉が開いた時に何が起こるかは

想像がつきます。その時に生き残っている日本の企業はあるのでしょうか?

また、日本の空を飛ぶ日本人パイロットがどれだけいるのでしょうか?

今から優秀な人材を育成することが急務なのです。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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