今後のAAMの未来を占う

ドローン、空飛ぶ車
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皆さんこんにちは!

今日から広島でG7首脳会議が開催されています。今回のサミットでは、外交安全保障の

問題をはじめ、ジェンダー、エネルギー、気候変動問題についても話し合われます。

そんな中、昨日行われた日米首脳会談では、アジアで唯一G7メンバーの日本との連携で

中国との覇権争いを念頭にインド太平洋地域への関与を強化したいアメリカ。

また、脱炭素で前トランプ政権が京都議定書を反故にした影響で、世界から後れをとっ

ているアメリカは、ここに来て日本との連携と自国アメリカ国内の脱炭素に向けてのア

ピールの場としてこのG7会議を利用しようと考えています。

そんな国際事情の中、最新ニュースからAAM(Advanced Air Mobility)の今後を占

います。

バイデン政権、米国におけるAAM戦略を策定するために省庁間チームを結成

米国運輸省(DoT)は火曜日に発表し、NASA、FAA、運輸保安局の専門家を含むこの

チームは自動化、セキュリティ、航空交通、インフラストラクチャー、地域社会の役割

に取り組むと発表しました。(5月18日)

DoT はまた、「国家 AAM 戦略を立案する上で重要な重要な問題について」国民や利害

関係者からの意見を聞きたいと述べました。具体的には、同省は次の点についてフィード

バックを受け取りたいと考えています。

AAM 国家戦略で取り組むべきこと

AAM 導入の成功に対する既存の障壁と考えているもの

また、米国における AAM 導入の成功の可能性を最大限に高めるために、連邦政府は短期

(2 ~ 3 年)、中期 (4 ~ 8 年)、長期 (8 年以上) でどのようなステップに焦点を当てる必

要があるか。

世界的な AAM 業界の到来は近づいており、米国は最初に規模を拡大する可能性が高い地域

の 1 つです。FAA長官代理のビリー・ノーレン氏は、FAA初のeVTOLが商業運用を開始する

のは2024年末か2025年初めになるとは予想していない、と述べている。カリフォルニアに

本拠を置くeVTOL開発会社ジョビー・アビエーションは、来年、早ければ軍事契約に基づい

て商業運用以外はすべて運用されることになるだろうと述べました。

DoT の情報要請では、最も可能性の高い使用例、安全性の強化、地方自治体の役割、電力

要件、サプライチェーンなど、他の多くの分野も調査する予定です。  電力要件に関して、

チームは予想される需要に対応する自治体の送電網の能力を評価し、運用を可能にするため

にどのような改善や投資が必要かを確認します。また、AAM が水素などの代替エネルギー

推進にどのように使用できるか、およびこれらの代替電力構造に伴うインフラ要件につい

ても調査が行われます 

今月初め、FAAは国の空域でのAAM運用に対応するための最新の青写真を発行しました。

FAAは、青写真の下では、ヘリコプターと同様に、航空タクシーの運行も低料金で開始され、

既存のルートやヘリパッドやバーティポートなどのインフラを使用すると述べています。

FAAは空の道の青写真を公開
皆さんこんにちは! 4月末に、FAA(アメリカ連邦航空局)が、UAM(アーバンエアーモビリティ)のいわゆる 空の道と呼ばれる新しいルールの青写真を発表しました。それは、NASA(アメリカ航空宇宙 局)と連携して空の交通整理を行うことです。 ...

FAA は、eVTOL を飛行させるためのパイロットと運用要件を認定するためのパワーリフト

運用規則を別途開発中です。同庁は今夏にこの提案を公表する予定です。

Joby は、2024 年の第 1 四半期にeVTOL航空機を米空軍に納入し始めます。(画像: Joby)

AAM業界に迫る大きな波

Alton Aviation Consultancyレポート

ここからは、航空専門の世界的な調査会社のAlton Aviation Consultancy(アルトン)

最新のAAM(Advanced Air Mobility)の調査結果を紹介します。

アルトンは、航空部門に焦点を当てた専門の経営コンサルティング会社です。当社の世界

的な顧客ベースには、航空会社、空港、賃貸業者、航空宇宙メーカー、その他の航空会社

とともに、航空業界の大手プライベート・エクイティおよび機関投資家が含まれています。

合弁事業、関連会社、その他の事業提携を持たない独立した顧問会社として、クライアン

トに独立した客観的な助言を提供することに誇りを持っています。アルトンの目的は、

クライアントがビジネス戦略を知らせ、資本を割り当て、リソースの優先順位を付け、リ

スクを管理するために必要とする、客観的なデータ主導型のガイダンスと洞察を提供する

ことです。

アルトンの世界的な拠点と比類のない関係ネットワークは航空業界に広がっています。

支社は東京をはじめ、ニューヨーク(本社)、香港、シンガポール、北京、ダブリン、ド

バイにあり、グローバル企業です。

AAM業界の大きな壁、資金調達

2025 年までに eVTOL 航空機からの収益が流れ始めると投資家に約束をした先進的エア

モビリティ (AAM) のパイオニアには、登るべき山があります。金融市場は現在、世界的

な政治的不安定などの要因によってガタガタしており、一部のプレーヤーは最高の支出に

直面し、資金が不足しており、上昇の最も急な部分が現在行われています。

アルトン・アビエーション・コンサルタントの新たな分析によると、車両の認証取得に関

連する明らかな課題に加えて、企業は現在、ほぼ現状維持のスタートから製造能力を拡大

することにも注意を向ける必要があると分析しています。

アルトンは、既存の資本準備金と、市場参入に向けて現金が焼き尽くされる割合との比率

を分析し、競合他社の相対的な強さには大きな違いがあることに気づきました。4月に発表

された「第4次航空革命の草案」と題した報告書では、アルトンは、イブジョビーアー

チャー比較的有利な立場にあり、リリウムバーティカルエアロスペースEハングなど

は資金が少なくなっていると評価しています。

Alton Aviation Consultancy は、eVTOL 航空機開発者の現金準備金とキャッシュバーンの比率を分析しました。
eVTOL 航空機開発者の現金準備金とキャッシュバーンの比率を分析。(画像: Alton Aviation Consultancy)
このグラフから、リリウムは700万ドルの赤字、Eハングは500万ドルの赤字となっています。
市場の統合が間もなく始まる

アルトンの見解では、非常にひしめき合っていた AAM のフィールドは、今後数か月のうち

に薄れる可能性が高い。より強力な企業が独立するには資本が不十分な企業の資産と専門知

識を厳選し、同様に運営されている弱い企業の一部が完全に消滅するため、統合の波が予想

されます。アルトンが最近ダアブリンで開催されたカンファレンスでで発表した報告書によ

ると、重要な要素の1つは、eVTOLメーカーが、比較的緩やかな覚書契約を、裏付けのある

確定注文に変換することで、見込み顧客に思い切って行動するよう説得できるかどうかだと

いうことです。発注前の支払い(デポジット)は、この重要な段階での経済的なギャップを

埋める可能性があります。

現時点での進歩のその他の主な推進要因は、リース会社が AAM 市場に参入する機会が増える

ことです。しかし、アルトンのアナリストによれば、この傾向は「資産の流動性、実証済みの

耐用年数、既知の残存価値プロファイルが判明してから」初めて勢いを増すだろうという事で

す。

アルトンは、新しい車両の貨物用途は最初のユースケースの一つであり、初期の旅客便は主に

空港と都市中心部の間の接続に焦点を当てていると見ています。同社は、新たなチャーター便

プロバイダーが AAM 分野に参入すると予想しており、現時点では旅客機が eVTOL 航空機の

暫定販売約束全体の約 3 分の 1 を占めています。そうは言っても、大手航空会社は、より広

範なサービスネットワークの一部として新しい機体を運用するために、小規模な地域パートナ

ーに依存する可能性が高いと感じています。

アルトンは、電動エアタクシーやその他の新しいビジネスモデルのゼロ年に向けて、空域の

統合、地上インフラ、車両自体を結び付ける運用のコンセプトが緊急に必要であると述べて

います。運用開始前に厳格なテストを受ける必要があります。いくつかの重要な側面が規制当

局によってまだ完全に定義および確認されていないことを考えると、これは困難になる可能性

があります。

ますます緊急に強化する必要がある AAM サービス計画のその他の重要な要素には、eVTOL

航空機がサービスを提供する空港や地域社会での着陸インフラが含まれます。

アルトンはまた、メーカーが、サプライチェーンの重要な要素となる専門のメンテナンス、

修理、オーバーホールサービスプロバイダーとの提携を結ぶことで、製品および顧客サポート

に関する自社の計画を補うことを提唱していますが、それはメーカーがずっと前にこのアプロ

チに取り組み始めた場合に限られます。

高度な航空モビリティを国民が受け入れる準備があるのか?

しかし、アルトンは、これらすべての複雑な考慮事項を超えて、AAM が短期的にその約束を

果たすかどうかを決定するもう 1 つに「信頼性」があると考えています。

それは、国民が新しい車両とサービス モデルを十分に受け入れる準備があるかどうかです。

ここでの重要な課題は、携帯電話に eVTOL エア タクシー予約アプリをダウンロードする

だけで乗ることができると思っている人々が、実際の拘束されている内容をそれほど気にし

ているかどうかを判断するために費やされた労力が比較的少ないことかもしれません。 市長

たちやお偉いさん、関係者を参加させることは別のことですが、何百万人もの人々に新しい

交通手段への投資感を感じてもらうことはまったく別のことかもしれません。

まとめ

新しい文化を創ることは容易ではありません。多くの企業は、AAMの機体開発に集中し、

多くの人の力と多くの資金が必要になります。

十分な資金がなければ、この大きな夢は叶わないでしょう。その資金の調達には、初めは

国(軍隊)が主導するかもしれません。しかし、その業界が発展して行くには、投資家や

民間会社の支援が必要です。それには、国民に必要とされる製品を作ることです。

ここで、西野亮廣によるビジネス書「夢と金」の前書きの一部を紹介します。

「夢か?金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。

耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。

「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。

「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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