皆さんこんにちは!
地方空港と地方空を結ぶリージョナル航空は、LCC(格安航空会社)の台頭でどんどん
追い詰められていきました。そして、近年の燃料費の高騰で益々苦しくなっています。
これは、ドイツのお話ですが、ヨーロッパやアメリカなどでも同様な現象が起こってい
ます。そして、我が国日本もいずれ同じ道を辿るでしょう。
リージョナル航空の復活劇
リージョナル航空の衰退には 2 つの側面があります。第 1 に、特に第 2 層と第 3 層の
空港での格安航空会社の台頭により、多数の地域航空会社が市場から追い出されていま
す。第二に、伝統的なリージョナルキャリアのビジネスモデル – メンテナンスコストが
高く、稼働率が低いことによる航空機資産の減価償却などの固定ユニットコストが高く、
燃料消費などの変動ユニットコストが高く、小型航空機の着陸および取り扱いコストが
高い。そう既存のシステムではコストがかかりすぎているのです。
ポルシェ コンサルティング(ポルシェAGが100%出資する経営コンサルタント会社)は
バッテリー駆動のモーターや AI ベースの飛行計画などの分野の進歩により、過去 10 年
間に多くの地域航空会社が運航を停止してきた傾向が逆転する可能性があると述べていま
す。たとえば、ドイツの 140 の飛行場は、バッテリー駆動の薄型飛行機の離着陸に必要
な 900 メートルの滑走路の長さを満たしています。その上、ドイツの人口の 45% がこ
れらの飛行場から 20 km 以内に住んでいます。
コンサルタント会社は、地域航空がどのように復活するかについて 7 つの重要なポイント
を特定しました。
- 環境性能: 燃料を燃焼させないため、バッテリー駆動の航空機は運航中の CO2 排出量
がゼロです
- 運用コスト: バッテリー電気航空機は、ケロシン航空機と比較してメンテナンス コスト
が 65% 低く、エネルギー コストが 30% 低いと予測されています。
- 飛行運用: 小型バッテリー電気航空機は最小限の地上インフラストラクチャのみを必要
とするため、短いターンアラウンド タイム、柔軟な運用、および低着陸料金を可能に
する小さな飛行場から運用できます。
- フライト プラン: 顧客の需要に依存する AI ベースの動的なスケジュールにより、市
場範囲と顧客の魅力が向上します。
- モビリティのコンセプト: モビリティ プロバイダー パートナーの統合により、顧客中
心のドア ツー ドア モビリティ サービスが可能になります。
- 航空機の利用率: 騒音が少なく、夜間の貨物運航に転換できるため、収益が増加し、
航空機の利用率が向上します。
NASA の サーマル クルーズ モーター コントローラーのテストが成功
クルーズ モーター コントローラーの熱試験に成功
NASA 初の完全電気実験機である X-57 Maxwell は、最近、初飛行に向けて新たなマイル
ストーン(足跡)を達成しました。オハイオ州クリーブランドにある機関のグレン研究セン
ターのエンジニアは、クルーズ モーター コントローラーの熱試験に成功しました。
X-57は テキサン P2006T 双発軽飛行機を改造したもので、NASA はその設計と耐空性プロ
セスを規制当局(FAA)や業界と共有して、新しい電気航空機の認証基準の開発を支援する
ことを目的として、電力で動くように改造しています。アーバンエアモビリティ向けの
eVTOL航空機と同様です。
クルーズ モーター コントローラーは、X-57 のパワートレインの重要なコンポーネントで
あり、航空機のリチウム イオン バッテリーに蓄えられたエネルギーを変換して、電動プロ
ペラを回転させるモーターに電力を供給します。NASA は、モーター コントローラーの熱
試験を実施して設計を検証し、温度に敏感なコンポーネントが飛行中の極端な条件に耐えら
れることを確認しました。
NASA は、これらの航空機のコンポーネントが飛行中に経験する可能性のある温度を表す、
マイナス 24 ℃から64 ℃ の範囲の温度でテスト チャンバー内で動作している間、すべての
クルーズ モーター コントローラーが「生き残った」と述べています。
この実験の成功により、NASA は X-57 の初飛行に一歩近づきました。しかし、飛行する
X-57 のバージョンは、レンダリング画像で描いた航空機のようには見えません。
X-57 の問題点
実際、X-57 プログラムは時間と資金を使い果たしているため、X-57 の最終計画バージョ
ンは実現しない可能性があります。NASA は 2023 年末までにそれを終了する予定です。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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