スバルの空飛ぶクルマ

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

10月28日(土)~11月5日(日)まで東京お台場のビックサイトで開催された

ジャパンモビリティショー2023(昨年までは東京モーターショーの名前で開催)。

多くの車が展示される中、今年は次世代の乗り物としてスカイドライブ SD-03や

空飛ぶ軽トラ、テラドルフィンなどいわゆる空飛ぶクルマが展示されました。

そんな中、スバル自動車がエアモビリティを発表したのです。

スバル エア モビリティがジャパン モビリティ ショー 2023 を驚かせる

自動車メーカーのスバルは、今週閉幕したジャパンモビリティショー2023で注目を

集め、空飛ぶクルマeVTOL市場に参入したとakihabaranews.comが報じました。

展示されていたのは、5 ローターの電気モーターを搭載したスバルの空飛ぶ自動車です。

2 つは後ろに、さらに 3 つは前にあります。「自動車と eVTOL の中間」と表現される

これは、日本の自動車メーカーの輸送の未来に対するビジョンを示しています。

幅 4.5 メートル、長さ 6 メートル近い寸法を持つ eVTOL は、「ハンドスピナー」の

ように見えると表現する人もいます。どうやら二人乗りの飛行体のようです。

スバル自動車のエアモビリティ

このコンセプトは、スバル初の電動飛行技術への取り組みを示すものである。同社はヘリ

コプターの製造や大型航空機の部品の製造など、航空分野での経験があるため、この適合

性は理にかなっています。eVTOL の商用化に関する詳細は未定ですが、スバルは現在、

Advanced Air Mobility (AAM) 業界に参入する意向を世界に示しています。

スバル自動車の原点

スバル(SUBARU)は自動車メーカーの1つとして有名です。

「スバリスト」と呼ばれるほどスバルを愛しているスバル愛好家もいるなど、スバルの車

は多くの人から人気を集めています。最近では、TOYOTAと共同開発したスポーツカー

BRZ(TOYOTA名GR86)が有名です。4WDのインプレッサ、WRXなど人気の車種があり

ます。

そんなスバルは、現在までどのようなルーツをたどってきたのでしょうか。

スバルの前身である「中島飛行機」誕生

スバルは、第一次世界大戦中の1917年に中島知久平によって群馬県に設立された民営の

飛行機研究所「中島飛行機」が元となっています。

当時は航空機用エンジンの開発や軍用機の製造に取り組んでいました。

中島知久平は、海軍兵として飛行機開発を担当していた技術者でもあります。

開発を続けていく中で「民営の航空機メーカーを設立したい」との信念を強く抱いたのが

きっかけで、海軍を退職し「中島飛行機」を設立させました。

設立当初はミスが目立ちましたが、少しずつ改良していき、次第に評価されていきます。

やがて民間航空機として初めて航空機の受注を受けて成長し、「隼」「疾風」などの名機

を生産。三菱重工業・川崎航空機と並ぶほどの航空機製造会社にまで成長しました。

「富士重工業株式会社」が発足

順調だった中島飛行機でしたが、1950年にて財閥解体の対象となり、15社以上に分割さ

れてしまいました。

そして1953年、中島飛行機グループ関連の5社が、航空機生産を目的とした会社が発足

されました。それが、「富士重工業株式会社」です。

実は現在のSUBARUのロゴマークにある6つの星は、この5社(富士工業・富士自動車工業

大宮富士工業・宇都宮車両・東京富士産業)が集まって1つの会社になった」ことを表し

ています。

2017年、ブランド名であった「SUBARU」が、会社名に取り入れられました。

スバル・航空宇宙カンパニー事業

スバルの中に航空宇宙カンパニー事業があります。これは中島飛行機から受け継いだ

航空技術を元に防衛産業や民間航空製造産業を行っているのです。

防衛分野では、陸上自衛隊が災害派遣等に使用する多用途ヘリコプター「UH-1J」や

「UH-2」などの開発・製造・保守・修理・技術支援を行っています。海上自衛隊と

航空自衛隊のパイロット訓練を支援するためのT-5とT-7、15モデル以上の無人航空機、

フライトシミュレーターを展示しています。

概要 画像

航空自衛隊、初等練習機 T-7

商用プログラムでは、ボーイング社の多くの国際共同開発プロジェクトに参加しています。

ボーイング社の大型旅客機 777X では、センター ウィングと主脚 (MLG) ホイール ハウ

スとの統合、MLG ドア、主翼から胴体までのフェアリング (前部)、および胴体側面を担

当しています。

スバルは1973年にボーイング社の旅客プログラムに初めて参加して以来、40年以上に

わたりボーイング社の主要パートナーとして開発・生産に携わってきました。

スバルは、左右の翼が前後の胴体セクションに取り付けられる重要な航空機セクションで

ある中央翼ボックスを製造しています。中央翼ボックスには燃料が入っているため、非常

に高い強度と防水性が求められます。そのため、その製造には高い精度と高度な組立技術

が要求され、スバルはそれを実現できる数少ない会社の一つです。中央翼ボックスを製造

する愛知県の半田工場は、ボーイング777Xをはじめ、大型旅客機ボーイング777、中型旅

客機ボーイング787、防衛省の海上哨戒機P-1と輸送機C-2の部品を製造しています。

 

FA-200、エアロスバル

中島飛行機の流れをくむ富士重工が開発した小型民間航空機、FA-200。愛称は富士重工

業の自動車のブランド「スバル」からとったエアロスバル

日本個人所有 Fuji FA-200 Aero Subaru JA3704 但馬空港 航空フォト | by kaniebiさん 撮影2011年 ...

富士重工のFA-200・エアロスバル

富士重工は、航空自衛隊の初等練習機T-34Aのライセンス生産を行い、その改良型の連絡機

LM-1、海上自衛隊の練習機KM-2を製作しました。こうした小型機の製造のノウハウを活か

し、本格的な民間機として開発したのがFA-200です。

ライカミング製水平対向4気筒レシプロエンジン(160馬力または180馬力)単発、低翼、

固定脚という保守的なレイアウトのレシプロ機です。

その性能は、コックピットが狭くや可能搭載貨物重量が少なかったため商業用(空輸)など

には向いていませんでしたが、練習機やアクロバット機として性能を発揮しました。

1965年の製造開始以来、約300機生産され、その内170機は海外へも輸出されました。

500機生産されると成功と言われる小型機ですが、実際には300機足らずしか売れず、1986

年に製造中止となりました。しかし、50年以上経った現在も国内外で飛行しています。

まとめ

今回のモーターショーで、スバルがいきなりこのコンセプトカー(飛行機)を展示した

のには、誰もが驚きました。それは、スバル自動車が航空機のイメージがなかったから

です。

現在、スバルはEV(電気自動車)開発にも力を入れており、このスバルエアモビリティ

の電源にも大きく関与してきます。中島飛行機、富士重工の航空機製造のノウハウを

活かして、新しいAAM(アドバンスドエアモビリティ)ができることを楽しみにして

います。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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