皆さんこんにちは!
昨日、3月31日にTOKI AIRが航空運送事業許可を取得しました。
これは日本の航空業界にとって14年ぶりの快挙です!
TOKI AIR(トキ エア)
TOKI AIR、航空運送事業許可を取得
国土交通省から運送事業許可書を受け取る長谷川社長(右)(ツイッターより)
事業内容は、今年の6月30日から新潟ー丘珠間、2往復/日(週4日の曜日運航)
機種はATR72-600 2機 72人乗りになります。
就航地
まずは、6月30日から丘珠空港に就航します。さらに仙台、名古屋(中部セントレア)
神戸と続きます。
現在、ATR72-600を2機保有しています。今後、ATR42-600Sが導入されると佐渡
にも就航します。
ATR42-600S
ATR 42-600Sは、滑走路の長さが800~1,000mである1000以上の空港での離着陸
に対応できます。Sは、STOL(短距離離着陸型)モデルの頭文字のSです。
それでは、通常のATR42-600とどう違うのかと言いますと、最大離陸重量が約100kg
減って5150kgになります。しかしエンジンの出力が向上したためカタログ上では
800mの滑走路から離陸できるようになりました。なぜ、性能が向上したかと言います
と、垂直尾翼のラダーの面積を大きくしたからです。これは、片方のエンジンが離陸
滑走中に完全に停止しても、少ないスピードで真っ直ぐ飛べる様になったからです。
この速度が小さければ小さいほど、使用できる滑走路の長さが短くて済むからです。
佐渡空港は、890mの滑走路しかありません。これまで、就航できる航空機は限られて
いました。日本は小さな島が多く存在しています。中でも沖縄県や東京都の小笠原諸島
などには短い滑走路を持った島が多くあります。800mの滑走路を持つ空港は、礼文島
(北海道)、新島、神津島などがあります。行く行くはこれらの島にも行けたら便利に
なりますね。
新潟空港
TOKI AIRのベースとなるのが、新潟空港です。新潟空港は、新潟県のほぼ中央の
日本海に面した空港です。阿賀野川と信濃川に囲まれた位置にあります。
日本の航空会社をはじめ、台湾、韓国、中国といった航空会社が乗り入れをして
います。またロシアのウラジオストク、ハバロフスクなどにも就航しています。
国際線はコロナの影響で運休していましたが、1月から台湾のLCCタイガーエア台湾
が週2便(火・金)運航を3年振りに再開しました。
新潟と言えば冬は雪が多いイメージですが、新潟空港は海に面しているために意外と
雪が積もらないのです。確かに冬場は風が強い日は多いですが雪で運休する率は
さほど高くはありません。
新潟空港は、2本の滑走路を持っています。東西に延びるB滑走路2500m。
南北に延びるA滑走路は、主に小型機やヘリコプターが使用します。1314mです。
空港へのアクセスは、新潟駅からバスで約30分(高速バス25分)です。残念ながら電車は
通っていません。バスか車になります。
現在、新潟空港は民営化を目指しています。県は空港の利用客が年間143万人に達す
るなど、一定の要件を満たせば改めて検討を進めたい考えです。これは、地方空港が抱え
る大きな問題です。地方空港の多くは経営が赤字です。もちろん新潟空港も。
今回、TOKI AIRが就航するにあたって利用者が増加し、空港を含めた地域が活性化する
ことが期待されています。現在、空港敷地内もしくは隣接する土地にイオン関連のモール
(商業施設)が建設予定です。飛行機を利用しない人でもショッピングやレジャーを楽し
むことができるようになります。また、佐渡の金山ががユネスコに世界遺産として登録を
申請しています。昨年2月に申請をしていたのですが一部不備があったために、1年遅れの
2024年の登録を目指しています。現在、新潟と佐渡を結んでいるのはフェリーのみです。
特に冬場は海がしけると運航できなくなります。TOKIが就航できればその問題も解決でき
ます。佐渡の人にとっては、生活路線であり、世界遺産登録後の観光のツールでもあるの
です。
佐渡の観光
佐渡の観光は、自然豊かな地形を利用して海水浴や釣りなどが盛んです。もちろん
海の幸の魚介類はさることながら、お米が美味しいのです。その証拠に佐渡には
日本酒の蔵元が多くあります。
柿も有名です。「おけさ柿」は佐渡で栽培されるブランド柿。佐渡に伝わる民謡の佐渡
おけさから名前が取られました。扁平型で本来は渋柿ですが、渋抜きをすると甘柿とは
違った柔らかい食感と甘さが味わえます。柿栽培の盛んな新潟県内でも特に佐渡の柿は
大きくて甘いんです。
佐渡は、金山だけではないのです。
また、島の中央の平地にはゴルフ場があったりして楽しむことができますよ。
札幌丘珠空港(さっぽろおかだま)
札幌丘珠空港と言ってもあまりピンとこない人も多いと思います。実は、札幌市に
一番近い空港なんです。
丘珠空港は北海道の中心都市・札幌の市内北東部、市内中心部から約6㎞に位置してい
ます。
新千歳空港から札幌駅までは特急電車で40分、高速道路で1時間かかります。一方
丘珠空港からは一般道でも20分はかかりません。また空港近くに地下鉄の駅がありま
すので、電車で10分もかからず札幌中心街に行けます。
滑走路の長さは、1500mで主に小型機(プロペラ機)が就航しています。
現在運航しているのは、北海道エアシステム(HAC)とフジドリームです。
TOKIが新潟に運航すると、新潟からさらに仙台、名古屋、神戸と南に行けるように
なります。
まとめ
現在、TOKI AIRは2機のATRを使って丘珠空港と新潟空港で実機を使った訓練を行って
います。その訓練は、パイロットは当然ですが、客室乗務員(CA)の人たちも訓練を
行っています。実際に飛んでみてわかること、飛ばなければわからなかったことなど
多くの経験を積んで、来たる6月30日の就航に向けて準備を続けています。
初フライトが待ち遠しいですね。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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