空中給油機の将来

飛行機

皆さんこんにちは!

ウクライナ戦争やイスラエル紛争など、世界の戦争の終わりが不透明な状況が

続いています。

そして、今回のウクライナ戦争に見られるように、長距離からのミサイル攻撃が

支流となりつつある今の戦争(戦術)で戦闘機の存在が注目されています。

それと同時に空中給油機も存在感を増しているのです。

米空軍、将来のタンカー計画の早期開始を視野

将来の燃料補給タンカーの概念図

ロッキード・マーティン・スカンクワークスによる将来の燃料補給タンカーの概念図。

米空軍は、2026年度予算で新たな開始権限を得るか、あるいは議会から新たに与えら

れた権限の下でさらに早期に開始し、次世代タンカー計画を加速させたいと考えている

と、空軍のトップが語りました。

空軍は、10月までに次世代空中給油システム(NGAS)の代替案分析(AOA)を完了

する予定です。NGASは、従来の給油機よりも生存性が高くなるよう設計された、新し

いクリーンシート設計の給油機です。空軍長官フランク・ケンドールは、7月30日に

行われた空軍ライフサイクル管理センターの業界デーでのスピーチで、AOAスタッフは

敵がより長距離兵器を持っている環境で給油機がどのように任務を遂行できるかを検討

していると述べました。

ケンドール氏は、AOAは空軍が2026年度予算の決定を下すまでに終了すると予測してい

ます。しかし、空軍は2024年度防衛政策法案で承認されたいわゆる「クイックスタート」

権限を利用して、このプログラムの作業を早期に開始する可能性があります。

この権限により、空軍は国防長官が国家安全保障上重要だと判断した場合、完全な承認と

予算配分の前に予備設計審査を通じて初期設計作業を開始できます。

空軍は、宇宙ベースの移動目標指示の取り組みに、第 1 ラウンドのクイック スタート権
限を使用しました。各軍は、新しい調達プログラムに割り当てることができる 1 億ドル
の割り当てを受けています。

NGAS の計画が発表されて以来、海軍の予算には競合するプログラムが多数含まれている

ため、資金は問題となっています。例えば、計画・プログラム担当副参謀長のリチャード・

ムーア中将は 4 月の会議で、海軍は資金調達計画をまだ決定していないが、おそらく海軍

の予算外からの資金が必要になるだろうと述べました。

これまでのところ、空軍はAOA作業のためにNGASに800万ドルしか拠出していません。

空軍ライフサイクル管理センターの機動性および訓練機のプログラム責任者であるケビン・

ステイミー氏は7月30日、記者団に対し、NGASのクイックスタート権限の検討は任されて

いないと語りました。ケンドール氏は同局に対し、NGASは加速すべき優先事項であり、

権限付与は選択肢の1つになり得ると語ったのです。

空軍は、NGASとボーイングKC-135の短期的な更新計画の両方をどうするかについて

「企業決定」を下す必要があります。空軍は、2029 年の KC-46 の最終調達後に新しい

タンカーを購入するために使用する KC-135 再資本化プログラムと呼ばれるものを概説

していました。しかし、空軍はまだこれにコミットしていません。ケンドール氏は今月

初め、最終決定は下されていないと述べました。

空中給油機の役割

戦闘機の兵装を多くできる

戦闘機にとって重要なことは、一度に多くの兵器(爆弾、ミサイル)を積んで離陸でき

るかどうかです。そのために燃料の量を減らしてその分兵器を積むことが解決方法に

なります。

限られた滑走路の長さ(空母)から離陸する場合、離陸重量が制限されます。極端に

言えば、離陸に必要な最小限の燃料を積めばいいわけです。上空で空中給油機から

燃料を補給すれば良いのです。

戦闘機としての活用

空中給油機は大型のものだけではありません。

戦闘機を給油機として用いる例(F/A-18E/F)。海軍機によく見られる

同じ戦闘機同士で給油を行えるタイプもあります。この利点は、最小の装備ですが

空中給油機側の戦闘機もいざとなれば戦闘できることです。また、小回りがきくこ

とで的からも見つかりにくく、撃ち落とされるリスクが少ないのです。

大型の空中給油機の欠点は、敵の戦闘機に発見されたときに落とされてしまうこと

です。そのため空中給油機は、自国の安全な制空権の中での飛行に限られてしまい

ます。リスクを負うならば護衛の戦闘機を配置するなど手当が必要です。

まとめ

空中給油機の未来はどうなるのでしょうか?

ウクライナ戦争のように、ロシアからの攻撃に対して24時間戦闘機で対応

することは物理的に多くの戦闘機とパイロットが必要です。今のウクライナ

にはそれだけの戦闘能力はありません。

永遠に飛び続けることができる戦闘機はありません。それを可能にするのが

空中給油という戦略です。太平洋戦争で日本軍が開発した増槽タンクとい考え

方が戦後支流でした。しかし、離陸重量が重くなることや戦闘時に旋回G制限

が有るなどデメリットが多くありました。そこでベトナム戦争では空中給油機が

活躍しました。その後、空中給油機は燃料補給だけではなく、人員輸送や救難

といったマルチ的な活躍が期待されています。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

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