トップ6と自動車メーカー

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

今日は、昨日に引き続きeVTOL企業と自動車メーカーとのつながりについて

簡単にまとめてみます。

トップ6と自動車メーカー

Joby Aviation – トヨタ

昨年、トヨタは eVTOL のリーダーである Joby Aviation に 3 億 9,000 万ドル

(約574億円)の投資を行いました。現金の注入に加えて、自動車メーカーの

トヨタは新しい生産施設でのプロセスについてジョビーを指導してきました。

ジョビー は最近、工場の設置面積を 100,000 平方フィート削減すると同時に、

効率を向上させることができたと報告しました。これがいわゆるトヨタ生産方式

ですね。

トヨタ生産方式(かいぜん)

トヨタ生産方式は、「異常が発生したら機械がただちに停止して、不良品を造

らない」という考え方(トヨタではニンベンの付いた「自働化」といいます)

と、各工程が必要なものだけを、流れるように停滞なく生産する考え方(

「ジャスト・イン・タイム」)の2つの考え方を柱として確立されました。

「自働化」と「ジャスト・イン・タイム」の基本思想によりトヨタ生産方式は、

1台ずつお客様の要望に合ったクルマを、「確かな品質」で手際よく「タイムリ

ー」に造ることができるのです。

トヨタの考える「自働化」、すなわち異常が発生したら機械が止まることの実現

には、安全な仕事が確実にできるまで手作業でつくり込むことが大切です。

まず人がとことんこだわって手作業でラインをつくり込み、改善の積み上げで作業

を簡単にしていきます。

そして、最終的には人間の付加価値がなくなるレベル、つまり誰がやっても同じ

作業になるようにしたうえで、それらの作業を「自働化」やからくりで実際の量産

ラインに織り込んでいきます。これを繰り返すことで、機械は簡単な仕組みでかつ

安くなり、またメンテナンスにかかる費用や時間も低減、さらには生産量の増減に

対応できる「シンプル・スリム・フレキシブルなライン」が可能となるのです。

Archer Aviation – ステランティス

Archer は、昨年 Fiat Chrysler と PSA Group が合併して誕生した、世界第 5 位

の自動車メーカーであるステランティス と提携しています。eVTOL社にとって

最も魅力的なのはバッテリー技術です。Trop 氏は、「ステランティスの規模に

より、Archer は最新世代のバッテリーを、パートナーとして主要な自動車メーカー

を持たない可能性のある競合他社よりも大幅に低コストで購入できるようになりま

す。」と説明しています。

ステランティスは、イタリアとアメリカのコングロマリット(業種の異なる企業同士

の合併や突き合わせなどによって発達した企業体である Fiat Chrysler

Automobiles とフランスの PSA Group との間の 50-50 の国境を越えた合併に基

づいて、2021 年に設立された多国籍自動車製造会社です。同社はアムステルダム

に本社を置いています。

傘下には、シトロエン、クライスラー、フィアット、アルファロメオ、ジープ

マセラティ、オペル、プジョーなど名だたるメーカーがあります。またグループ

として電動化(EV)を進めており、充電ステーション建設に300億ユーロ

(約4兆2300億円)を投資しています。

イヴ エア モビリティ – ポルシェ

ブラジルの多国籍航空宇宙メーカーであるエンブラエルの支援を受けている Eve

Air Mobility(イブ) は、ポルシェと協力して製造、サプライ チェーン、部品流通

を開発しています。イブの CEO、Andrew Stein 氏は 6 月に次のように述べてい

ます。UAM エコシステムは急速に進化しており、製造とサプライ チェーンの分野

で新しいアイデアに対する熱意を刺激しない限り、目標を達成することはできません。

昨日の記事からもおわかりの通り、アメリカのヘリコプター企業のBLADEや

アメリカ航空大手のユナイテッド航空ともネットワークを拡げています。

リリウム – デンソー

ドイツの新興企業である Lilium は、自動車メーカーの Denso および航空の専門家

である Honeywell と提携して、Lilium Jet のエンジンに動力を供給する専門の電気

モーターを共同開発および製造しています。ハネウェルはすでにデンソーと提携して

航空宇宙向けの電気推進ソリューションを開発しています。Lilium は、ハネウェル

の専門知識と デンソー の大量生産の恩恵を受けると述べています。

ボロコプター – ジーリー – ダイムラー

Volocopter は 2 つの自動車大手から財政支援を受けています。Geely は 2019 年に

150 台のエア タクシーの購入を含む、都市型エア モビリティを中国市場にもたらす

合弁事業の一環として 5,500 万米ドル(約80億円)を投資しました。

一方、Daimler Group は以前、eVTOL 社のために約 9,000 万ドル(約132億円)

を調達していました。

Geelyは中国の自動車メーカー吉利汽車です。2018年にメルセデスベンツのダイムラー

社とボルボ社の筆頭株主になりました。傘下には中国国内の大手メーカー上海汽車も

含まれています。

スーパーナル – ヒュンダイ

韓国大手自動車メーカーのヒュンダイは、子会社である スーパーナル に 15 億米

ドル(約2兆2千億円)もの巨額の資金を提供することを約束しました。

これは、同社が2028 年中に商用サービスを開始する予定の 5 人乗り eVTOL エア

タクシーの開発と生産に向けて動いているためです。

ヒュンダイの鄭義宣会長は、このプロジェクトに 5 年間取り組んできました。

スパーナル の CEO である Jaiwon Shin 氏によると、ヒュンダイは当初、eVTOL

企業を支援するために専門知識を提供し、「インテリアから始めて、より快適な

体験を開発する」としています。

今年7月にイギリス・ファンボローで開催された航空ショーに展示されたスパーナル

の模型とCEO である Jaiwon Shin 氏です。彼は、キャビン(客室)の空調の快適さ

と充電などのニーズに応えたデザインであることを強調しました。

まとめ

こうやって、空飛ぶクルマ(タクシー)を制作する新興企業は、業種の違う自動車

メーカーから製造や技術のノウハウを得ています。それは、今後eVTOL機体の大量

生産になったときに必要だからです。多くの自動車メーカーは、すでに電動化

(EV)に着手して販売を行っています。しかし、開発にコストがかかる割には

すぐには利益を回収できません。そこで、その技術を成長著しいeVTOL機に投資

して永久持続的に利益を求めた結果が、eVTOLメーカーと利害関係ができたのです。

また、eVTOLメーカーは大量生産に向けての資金調達にもなります。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

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