バーティカルが「史上初」の英国 CAA による EVTOL の設計承認を取得

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

イギリスのeVTOL開発企業バーティカル エアロスペースは、英国民間航空局 (CAA)

によって eVTOL OEM に発行された史上初の設計機関承認 (DOA) を確保しました。

バーティカル エアロスペース

設計機関承認 (DOA) を確保

バーティカル エアロスペースは、VX4 の英国民間航空局から eVTOL メーカーに発行

された史上初の設計機関承認 (DOA) を確保しました。

英国およびヨーロッパの航空宇宙企業は、DOA が付与されていないと、型式証明書

保持できません。承認された設計組織として、バーティカル エアロスペースは、VX4

の設計と認証を進める権限と特権を増やします。

この承認は、バーティカル エアロスペースが安全で信頼性の高い航空機および航空関

連製品を最高水準で設計する能力を持っていることを CAAが認めたことを意味します。

これにより、型式証明の取得に向けた手順が合理化されることが期待されます。

英国およびヨーロッパの航空宇宙企業は、最初に DOA を付与されない限り、型式証

明書 (TC) を取得または保持することはできません。

DOA を達成するためのプロセスには、バーティカル エアロスペースの手順、品質管理

システム、技術労働力の能力、および VX4 航空機を認証するための設計活動をサポート

するために必要な設備と機器の厳密な評価が含まれていました。

この決定により、CAA の型式証明書が EASA によって同時に検証されるプロセスが促進

されることが期待されます。EASA は、英国がかつての加盟国でした。現在はEUを離脱

しているので、英独自のものになりますがEASAと基準は同じです。

国土交通省へ型式証明申請。日本での運航目指す

バーティカル エアロスペースは、同社開発中の機体「VA1-100」(VX4)の型式証明を

国土交通省へ申請し、2023年3月29日に受理されました。

空飛ぶクルマとしての国土交通省への型式証明申請の受理は、SkyDrive(日本)Joby
Aviation(アメリカ)Volocopter(ドイツ)に次いで4件目となります。
バーティカル エアロスペースのVA1-100は、日本航空(JAL)から100台、丸紅株式会社
から200台の予約注文を受けており、3社は日本での先進航空モビリティ(AAM)サービ
ス展開の準備を進めています。また、丸紅は2025年に大阪万博で行われる空飛ぶクルマ
ショーケースの運航事業者にも選定されており、VX4での運航実施を目指しています。
丸紅との日本での連携
バーティカル エアロスペースは、25機のeVTOL機の前払いおよび予約合意は、丸紅と
締結した最大200機のAAM(Advanced Air Mobility)機購入のオプションを含む、よ
り大きな取引の一部だとしています。この取り引きは、両社が2021年9月に開始した
パートナーシップの延長線上にあるもので、日本における次世代航空機輸送に関わる
様々な規制や運用面の調査・準備に着手したもの。

丸紅は丸紅エアロスペース株式会社を通じて、日本でのAAMサービス展開の準備を進

めています。今回の提携により、バーティカル エアロスペースは丸紅に必要なeVTOL

フリートを供給する上で有利な立場に立つことになりました。

同社はすでに大阪地区でヘリコプターを使ったエアタクシーの模擬飛行を行い、次世代

航空機の導入に向けた実証実験を行っています。今回、初号機であるVertical eVTOLの

予約・払い込みが完了したことにより、10年後のAAMサービス開始がより現実的なもの

となりました。

丸紅は、航空業界におけるネットワークや多角的な事業活動を通じて培ったノウハウを

活用し、運航に必要なエコシステム形成など日本でのエアモビリティの実装に向けた取

り組みをVertical Aerospace社と連携して推進し、空の移動がより安全で身近になる社

会を創造すると同時に、低炭素化・脱炭素化を含む気候変動対策に貢献するとしていま

す。

「VA1-100」(VX4)

VX4のおさらいをしてみましょう。

Vertical Aerospaceは、人が乗れる乗客4人(パイロット1名を含む5人乗りの)VX-4の

開発をメインに行っています。

機体全長 13m
全幅 15m
全高 4m
最大搭乗者数 パイロット1名、乗客4名
航続距離 約160km
巡航速度 約240km/h

2022年9月26日に、 VX4 eVTOL 航空機の実物大プロトタイプの最初のテザー空中テス

トを実施しました。最初の離陸は 9 月 24 日土曜日に行われ、VX4 プロトタイプが安全

のために地面につながれ、地上発電機から電力を供給された状態で離着陸しました。

設置の準備が整い、再充電の必要なく長時間稼働できるようになり、飛行試験の効率が

向上しました」と、バーティカル エアロスペース の通信責任者、ビクトリア・マッデン

氏は述べています。ホバリングは会社のコッツウォルズ空港格納庫内で行われ、高度 1 m

未満で約 10 分間続きました。

まとめ

バーティカル エアロスペースは、英国のODAを取得したことによりたいへん大きな

お墨付きを頂きました。英国は、EU連合からの脱退をしましたが、これはかえって

英国経済に大きな打撃を与えています。急激な物価高騰が引き金となって、昨年末

からの英国各地で起こっているストライキは収まるところを知りません。昨年末に

英国新首相となったスナーク氏の政策もあまり効果は今のところありません。

同じことはヨーロッパを中心に起こっています。インフレの原因はウクライナ戦争の

長期化にもあります。

そんな中で、経済の活性化のために新しい産業、救世主が待ち望まれています。

バーティカルエアロは、その期待に十分答えるだけの力を持っていると思います。

今後も注目してみていきます。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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