2024年、ビジネスジェット機は続伸する?!

飛行機

皆さんこんにちは!

コロナからの回復で、2023年はビジネスジェットの需要が急伸しました。

しかし、コロナで解雇した技術者が戻らず人手不足に。また世界的な原材料不足が

価格高騰に拍車をかけて生産が需要に追いついていないのが現状です。

今日は、ビジネスジェットの明るいニュースを3つ取り上げてみました。

ホンダ、250機目のホンダジェット納入を祝う

Honda Aircraft HondaJet納入250周年記念式典

ホンダジェット納入250周年を記念した従業員向けの特別イベントの様子

ホンダ エアクラフトは、2015年の納入開始以来、250台目のホンダジェットを納入した

ばかりで、今週初めにノースカロライナ州グリーンズボロの本社で開催されたイベント

で従業員とともにこの節目を祝いました。

導入以来、ホンダジェットは一連のアップデートを行い、当初の約 1,200 海里の航続距離

が最新のエリート II の 1,547 海里にまで拡大されました。最大巡航速度は422ノット、

最大高度はFL430で、最大8名までの乗員が可能です。ホンダジェットは 2 つの GE Honda

Aero HF120 ターボファンを搭載しています。アビオニクスは Garmin G3000 スイートで

す。

ホンダジェットに装備されているGarmin G3000 スイート(クレジット:HONDA AC)

ホンダジェットのユニークな翼上エンジン マウント (OTWEM) 構成は、航空機の主任

設計者で元ホンダ エアクラフトの社長兼 CEO の藤野道正氏によって発案されました。

胴体後部のエンジンマウント構造を取り除いたことにより、後部に密閉された化粧室が

可能になり、客室の騒音が低減されます。エンジンの配置により抗力の上昇も遅らせ、

より効率的な高速巡航が可能になります。藤野氏は番組冒頭から、OTWEMの設計は大型

機にも適応できると述べていました。 2022年に引退する前に、同氏はホンダ・エアクラ

フトの次期プロジェクトである、航続距離2,625海里、最大巡航速度450ノット、最大11

人乗りの小型ジェット機「エシュロン」を発表しました。

ホンダ エアクラフトの社長兼最高経営責任者(CEO)の山崎秀人氏は「納入250回目の

マイルストーンは単なる数字ではなく、卓越性とイノベーションを絶えず追求してきた私

たちの物語である」と述べました。 「顧客がホンダジェットに寄せる世界的な評価と信頼

に感謝しています。当社は引き続き航空業界の発展に専念し、お客様の喜びと自由を高め

るために空に向かうモビリティの限界を押し広げ続けます。」

ホンダジェットの飛行時間は 210,000 時間を超え、信頼性は 99.7% に達しました。

エンジンを主翼に付けたことにより客室の空間は広くなりました(クレジット:HONDA AC)

ホンダジェットの客室は、優れた快適性を実現しています。ビジネスジェットの客室は、

乗客にとって単なる座席空間ではなく、時にはオフィスとなり、時には語らいや憩いを

演出する場でなければなりません。これこそが、ホンダジェットの客室に対する発想の原

点です。

クラス最大の座席間隔、自在調節が可能なエグゼクティブシート、プライバシーが確保さ

れた化粧室、洗練されたインテリアデザインなど、あらゆる部分に快適さを追求するきめ

細やかな工夫と思いを込めて作られています。

エンブラエル エグゼクティブ ジェットは好調のうちに 2023 年を終える

滑走路上のエンブラエル フェノム 300

エンブラエルのエグゼクティブジェット部門は昨年、クラストップのフェノム300の63機の納入を筆頭に、過去7年間で最高の生産高を記録(クレジット:エンブラエル)

昨日末に発表されたブラジル航空機メーカーの年末報告書によると、エンブラエルのエグ

ゼクティブジェット部門は過去7年間で最高の納入実績を記録し、前年比12%増加しまし

た。

ブラジル、サン・ジョゼ・ドス・カンポスに本拠を置く同社は、2023年に115機のビジネ

スジェットを引き渡しました。その中には今年の最終四半期だけで49機が含まれています。

その数は、74 機のフェノム  (11 機のフェノム100 と 63 機のフェノム 300) と 41 機の

中型プラエターで構成されており、その割合は 500 モデルと 600 モデルでほぼ均等でした。

エンブラエルは、引き続きサプライチェーンの遅延に直面しており、その影響で納入総数

が2023年のガイダンスである年間生産量120~130機を下回る水準に達していると指摘し

ました。同社のプライベートジェット事業は、受注残は前年比 10% 増の 43 億ドルとなり、

4 億ドル増加しました。

サービスおよびサポート部門も、2022 年と比較して 4 億ドル増加し、受注残は 31 億ドル

となり、メーカー史上最高水準となります。これには、商用航空部門とビジネス航空部門の

両方における統合後方支援サービスと機体メンテナンスプログラムの更新契約が含まれます。

エンブラエルは最近、米国におけるエグゼクティブジェット機の整備サービス能力を倍増す

ると発表しました。

一方、同社は昨年、181機の商用Eジェットと1機のC-390ミレニアム軍用ジェット輸送機を

納入しました。

エンブラエルSAF便

フェノム300シリーズ(クレジット:エンブラエル)

ブラジルの航空機メーカーで、リージョナルジェットの世界最大手でもあるエンブラエル

社が手掛けたビジネスジェット。 2009年の発表以降、2017年までに40カ国に400機以上

が納入されました。2013年から2015年までにビジネスジェットの機種別で最も多く納入

された機体です。

最大巡航速度 464 Kt (859 km/h)
最大巡航高度 45,000 ft (13,716 m)
離陸距離 3,209 ft (978 m)
着陸距離 2,212 Ft (674 m)
航続距離 2,010 NM(3,723 km)
最大離陸重量 17,768 LBS (8,150 kg)
燃料搭載量 5,353 LBS (2,428 kg)
最大有効搭載量 2,636 LBS (1,196 kg)
座席数 6-10席

ガルフストリーム2023年の納入数はG700の遅れで減少、しかし24年には急増する見通し

ガルフストリームG700(クレジット:丸紅)

ガルフストリームG700のFAA認証の遅れにより、親会社ゼネラル・ダイナミクスは

昨年、航空宇宙部門で10億ドルの収益と2億5,000万ドルの利益が「失われた」と

ゼネラル・ダイナミクスの会長兼最高経営責任者(CEO)のフェベ・ノヴァコビッチ

氏が今週、同社の第4四半期と全社決算中に述べました。 同社は12月、FAAの承認と

15機のG700の納入を計画していましたが、「我々の制御の及ばない」状況により実

現しなかったと同氏は米国当局に言及し、ボーイング・マックスの失敗により認証プ

ロセスが長期化することを示唆したと述べました。。これら 15機の G700 の顧客は、

今週初めに、今四半期中の納入に向けて準備するように言われました。

昨年、ガルフストリームは111機(大型キャビン89機、超中型G280 22機)を納入し

ましたが、2022年の120機(大型キャビン96機、G280 24機)から減少し、下方修

正された2023年予測の133機から135機には届きませんでした。それでも、ガルフス

トリームとジェット・アビエーションの両社を含むゼネラル・ダイナミクスの航空宇

宙部門は、売上高と利益が前年比約5000万ドル増加し、それぞれ86億2100万ドルと

11億8200万ドルとなりました。

航空宇宙関連の受注残は昨年12月31日時点で204億5,400万ドルと、前年同期の195

億1,600万ドルから増加しました。ノバコビッチ氏は、ガルフストリームの販売パイ

プラインは依然として「強固かつ健全」であると述べました。

今後を見据えて、ゼネラル・ダイナミクスの責任者は、ガルフストリームは今年、50

機のG700を含む160機のジェット機を納入する準備ができていると述べ、ガザ紛争の

ためG280は少数となった(G280はテルアビブのIAIによってガルフストリーム向けに

製造されている)。同氏によると、航空宇宙産業の収益は2024年にそれぞれ12%、

33%増加すると予測されているということです。

ガルフストリームG700は、2019年に販売を開始した最新鋭アビオニクスと最上級モ

デルのハイブリッドによる新たなフラッグシップモデルです。

G500/G600に搭載されている最新鋭システムを活用し、それまでの最上級モデルで

あったG650ERのキャビンサイズを更に広くした航空機です。

基本性能

座席数 最大19席
最大航続距離 13,890km(7,500nm)
運用限界速度 マッハ0.925
最大巡航高度 51,000ft
エンジン ロールス・ロイス社製パール700

ビジネス機最大級の機内空間

機体の全長がG650シリーズに比べ約3m長くなった事で、居住空間に1スペースを追加し、

最大5スペースまで作る事が可能です。
ビジネス機で最大級の機内空間を実現します。居住空間の拡大のみならず、ギャレー、
化粧室、乗員の休息室、荷物室にも更にゆとりが生まれます。

まとめ

ビジネスジェット機の需要は、コロナ後急速に回復しいています。しかし、原材料の高騰

人材不足で思うように販売は伸びていません。一方、中古機の需要も増えてはいますが

買い控えが進む中、需要に供給が追いついていない状況です。

ホンダジェットは、比較的安価ではありますが、航続距離が短いために短距離輸送での

運用を余儀なくされています。2028年に向けて高性能の新型機ホンダジェット・エシュ

ロンを発表しましたが、それでも他のビジネスジェットには及びません。しかし、地域を

限定することによってその利点を生かすことができます。

ホンダジェット、アメリカで実績を積み上げる
皆さんこんにちは! 日本のHONDAが開発製造しているホンダジェット。アメリカ大手のチャーター会社 ボラト社は、その保有数を50%まで上げることにしました。 Volato、HondaJetの保有機数を50%増の24機に拡大 2024 年以降...

今後の課題は、パイロット不足でしょうか。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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