アフリカの巨人、タイタン

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

アフリカ、ナイジェリアに拠点を持つハイブリッドeVTOLの会社、タイタン・エア・

モビリティ。2023年6月に設立したばかりのこの会社は、アフリカの食糧危機を救う

べく、貨物と人を運べるAAM(アドバンスドエアモビリティ)の開発を行っています。

タイタン・エア・モビリティ

タイタン・エア・モビリティは、電動垂直離着陸 (eVTOL) 航空機の機能を利用して従来

のインフラの制約を回避し、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、中東地域内での効率的かつ

便利な輸送を可能にすることを目指しています。

2023 年 6 月に設立したタイタンは、ナイジェリア、米国、英国、イタリア、バングラデ

シュから人材を集め、10 年以上にわたる設計、飛行、試作、実験を経て進化しました。

同社は、中長距離 eVTOL 用の電動パワートレインおよびハイブリッド パワートレイン用

の AAM テクノロジー、ドローン ポート、充電ステーション、AI を活用した航空交通管

制を含むバーティポート インフラストラクチャ、そして地域貨物輸送の最大のネットワー

クの運営を含む 3 つの部分からなるビジネス モデルを持っています。

同社は、航続距離300 km でペイロード 300 kg 向けに設計された電動型 Hexi Solo を

使用して、アフリカ 7 か国で国ごとに 50 台の貨物ドローンと 10 台の Vポート を配備

するシミュレーションを実行しています。

目標は、EASA と FAA の最も厳しい要件を遵守しながら、リスクを最小限に抑えるための

貨物優先のアプローチにより、アフリカ特有の規制環境の緩和を促進することです。

旗艦航空機、Hexi Solo

Hexi Solo(ヘキシ ソロ)は、電気式とハイブリッド式の2種類があります。どちらも

2人乗り用と貨物用に切り替えることができます。

2人乗り用ヘキシ ソロ(画像:タイタン・エア・モビリティ)

貨物用ヘキシ ソロ(画像:タイタン・エア・モビリティ)

性能

  • 航続距離 (電気) – 300KM/186.4 マイル
  • 航続距離 (ハイブリッド電気) -1000Km / 621 マイル
  • 有効荷重 – 300Kg / 661ポンド
  • 最高速度 – 280 km/h / 174 mph
  • 巡航速度 – 200 Kmh / 124 mph
  • 翼幅 – 25 フィート / 7.62 m

高度なナビゲーション システムと AI を活用したアルゴリズムを備えた同社のドローンは、

自律的にルートを最適化し、複雑な空域をナビゲートし、タイムリーな配送を保証します。

同社の広範な貨物ネットワークは長距離をカバーし、比類のない効率と信頼性で企業とコ

ミュニティを結びます。自律システムの専門知識を活用することで、当社は商品の輸送方

法に革命をもたらし、比類のないスピード、費用対効果、優れた運用を提供します。

ナイジェリア

人口増加を続けるナイジェリア

ナイジェリア 地図 に対する画像結果

ナイジェリア共和国は西アフリカに存在する国家です。人口は2022年現在で2億1,140万人

で世界第7位です。2050年には、なんとナイジェリアは米国を抜いて世界第3位の人口大国

になります。その数は3億9000万人、35年間で約2.2倍に急増するのです。

アフリカ諸国の人口が今後急増することによって、世界人口は2050年に97億人に膨れ

上がります。人口増加による問題の一つは、食料供給が追いつくのかという問題です。

気候変動で穀物価格上昇

地球温暖化問題に取り組んでいるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)も食料問題にア

プローチをしています。今年の8月にIPCCは、「土地の利用状況と気候変動に関する特別

報告書」を公表し、気候変動と食糧供給システムとの関係を解明し、私たちの食生活のあ

り方にまで警告を鳴らしました。

報告書では、「工業化以前の期間より、陸域面気温は世界全体の平均気温に比べて2倍近

く上昇している」として、それによる極端な気候変動が食料安全保障や生態系に悪い影響

を及ぼし、砂漠化や土地劣化を進行させているとし、2050年には穀物価格が最大23

%上がるとしています。

さらに報告書は、食料生産から流通、消費による温室効果ガス排出量が、総排出量の4割弱

であることを明らかにしました。温暖化の緩和を進めるために、「食品ロスおよび廃棄物を

含む、生産から消費に至るまで食料システム全体にわたって対応の選択肢を導入」すること

を求めるとともに、「食生活の変化による総緩和ポテンシャルは2050年までに70~8

0億トン/年になると推定」としています。ここでいう「食生活の変化」とは、肉よりも米

やトウモロコシなどの穀物を多く摂る食生活に変えることです。

このように、世界人口が急増する一方、地球温暖化によって穀物価格が上昇するなど、食料

供給は楽観できない状態に追い込まれています。そして、それは私たちの肉食偏重の食生活

の見直しを迫るものにもなっているのです。

ウクライナ戦争が食糧危機に拍車

ウクライナ戦争が長期化し、ここに来てロシア側が黒海から穀物の輸出を禁止するとともに

ウクライナの港を封鎖しています。ロシアは世界有数の小麦の生産国。ウクライナ侵攻で欧

米諸国の経済制裁が強まる中、国内の食糧自給に万全を期すのが狙いです。

ロシアのプーチン大統領が今月28日に予定されるロシア・アフリカ首脳会議のワーキング

ディナーでウクライナを巡りアフリカの首脳らと協議する予定です。これは、食料を餌に

アフリカ諸国をロシア側に付けるという狙いがあります。

いずれにしても、この影響でますます世界やアフリカの食糧危機は加速していきます。

まとめ

現在もアフリカでは、少数民族が各地で争いを起こしています。そのため、多くのアフリカ

人は、貧困や食糧危機に直面しています。地球温暖化、ウクライナ戦争などが拍車をかけて

います。そのアフリカの中でナイジェリアは、GDP規模がアフリカ第1位であり、近年では

サービス産業の成長が顕著であるなど、市場の潜在性が高い国です。他方、国家歳入の約7

割、総輸出額の約8割を原油に依存しており、経済の多角化が課題となっています。

また、不安定な電力供給、行政手続の遅延、外貨・通貨政策の混乱、治安問題等、外国企業

進出に当たっての課題も存在しています。過去には、多くのテロも起こっています。

タイタンと言えば、ギリシャ神話に出てくる神(巨大神)ですね。また、1981年(リメイク

2010年)に公開された「タイタンの戦い」という映画が有名です。

今日紹介したタイタン・エア・モビリティは、その名の通り「アフリカの巨」」となること

ができるのでしょうか?楽しみですね。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

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