カナダ・ホライゾンエアクラフトの今

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

以前(今年の1月)の記事に載せたカナダのeVTOL企業、ホライゾンエアクラフトの近況に

ついてお伝えします。

同時にカナダの人たちの意識調査の記事も紹介します。

ホライゾンエアクラフトの近況

プロトタイプホバリングテストを完了

今年の1月、ホライゾンエアクラフトのプロトタイプ(試作機)のホバリングテストが成功

しました。

ハイブリッド電気垂直離着陸 (eVTOL) メーカーのホライゾン エアクラフトは、Cavorite X5

スケール プロトタイプの初期ホバリング テストを完了しました。

ホライゾン・エアクラフトのブランドン・ロビンソン最高経営責任者(CEO)は「この航空機

は、最初のホバリングテストで期待を上回った。非常に安定しており、わずか 65% の電力で

完全なホバリングが可能で、システムの冗長性をテストするためにファンの 20% を意図的に

無効にしてホバリングしました。」と述べています。

プロトタイプの歩バリンテストの様子(画像:ホライゾンエアクラフト)

Horizo​​n Aircraft、試験飛行成功
皆さんこんにちは! 今日は、カナダを拠点としているHorizo​​n Aircraftについてです。 先日、プロトタイプCAVORITE X5 EVTOLのホバー試験に成功しました。 Horizo​​n Aircraft Cavorite ...
資金調達

ホライゾンエアクラフトは、アメリカのジョビーやアーチャーなどに比べて資金面では

後れを取っています。彼らは株式市場に上場していますが、ホライゾンエアクラフトは

そこには至っていません。しかしながら、カナダ政府としても国際競争に勝たなければ

いけません。

そこで、今年の2月に3C (Flight Test Center of Excellence)と ホライゾンエアクラフト

は、 Cavorite X5 プログラムの継続的な開発と認証への道筋について両社が協力する覚書

(MOU) に署名しました。

この覚書は、Cavorite X5 プログラムの進化に合わせてコラボレーションを継続的に拡大

するための枠組みを確立し、ホライゾンエアクラフトに次のようなサービスと専門知識へ

のアクセスを提供します。ギャップ分析、認証計画、認証可能な設計コンサルティング、

トレーニング、飛行試験の計画と実施、そして最終的な耐空性の承認。また、この提携に

より、両社は将来の事業開発の機会に協力し、このエキサイティングな「メイド・イン・

カナダ」プログラムの主張を強化することができます。

3C は、カナダおよび世界中の航空宇宙コミュニティに幅広い高価値のサービスを提供して

います。3C は、カナダ運輸省が承認した独立した飛行試験および認証設計承認機関 (DAO)

であり、飛行試験と認証を必要とする民間および軍事の航空宇宙プロジェクトを実施するた

めの実証済みの管理、ツール、および方法を備えたカナダ全土の一元的なリソースを提供し

ます。

風洞実験に成功

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今年の4月に行われた風洞実験の様子(画像:ホライゾンエアクラフト・Twitter)

4月には、実機の半分の大きさのモデルの風洞実験に成功しています。

全電動型のeVTOL、Cavorite X7

そしてなんと、6月には全電動型のeVTOL、Cavorite X7を開発するとTwitterで発表しま

した。

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全電動型のeVTOL、Cavorite X7(画像:ホライゾンエアクラフト・Twitter)

詳細については、今後も追跡して報告します。

Cavorite X5

カナダ、オンタリオ州リンゼイに拠点を置くホライズン エアクラフトは、ブランドン ロ

ビンソン CEO とジェイソン オニール COO によって 2013 年に共同設立されました。

ホライゾンエアクラフトは、安全性、実用性、運用の柔軟性に重点を置き、長距離ハイブ

リッド電気垂直離着陸機の設計と製造を行っています。

同社初のハイブリッド電気航空機のアイデアは、顧客が高度に改造された水陸両用水上飛

行機を望んでおり、ブライアン・ロビンソン(ブランドンの父親)がまったく新しい水上

飛行機を作ったらどうだろうかと考え、2008 年に生まれました。同社は、Horizo​​n X3 ハ

イブリッド電気水上飛行機を設計しました。これは、航空機のガスが切れた場合(または

エンジンが停止した場合)、追加の電源であるバッテリーによって航空機を安全に着陸でき

るように作られています。このタイプのシステムが正しく動作するために、プロペラを回転

させる電気モーターへの電力供給をバッテリーが引き継ぐことができるように、切り離すこ

とができる燃焼エンジンを設計しました。Horizo​​n X3 は最終的にお蔵入りになりましたが、

これにより同社は Cavorite X5 と呼ばれる新しいハイブリッド電動 VTOL の製造に移行す

ることができました。

Cavorite X5 は、洗練されたモダンなデザインの 5 人乗りの航空機で、巡航速度は 215

マイル (350 km/h)、航続距離は 310 マイル (500 km) です。この航空機は、VTOL およ

び前進飛行用の電気モーターの動力となるガス エンジンを動力源としています。VTOL 飛行

の場合、各翼は 2 つのセクションに分かれて開き、ダクト付きファンが現れ、垂直飛行が可

能になります。前進飛行の場合、翼はファンの上で閉じられ、前進飛行にはプッシャー プロ

ペラが使用されます。この航空機には、パイロット用の前方スライド式キャノピー、乗客用

のガルウィング ドア、航空機の航続距離を延長するための後部高翼と前方カナードがあり、

三輪式の格納式車輪付き着陸装置が付いています。

翼内のダクトファンはファンイン翼システムと呼ばれ、翼システムに関しては特許出願中で

す。航空機全体に 16 個のダクトファンがあり、後翼に 12 個、前部カナード翼に 4 個あり

ます。エンジンの燃料が切れたり、エンジンに何らかの機械的故障が発生した場合でも、航

空機を安全に着陸させるために航空機のすべての電気システムに電力を供給し続けることが

できるバッテリー パックがあります。また、バッテリーパックに垂直着陸に十分な電力がな

い場合でも、航空機は従来どおりに着陸できます。

開いた翼で飛行する Cavorite X5

開いた翼で飛行するCavorite X5(画像:ホライゾンエアクラフト)

カナダ人の4人に1人は田舎への移住でペースを緩めたいと考えている

ホライズン・エアクラフト社の最新調査によると、都市部に住むカナダ人の4人に1人が、

よりスローな生活ペースを望むことが最大の理由として、より辺鄙なコミュニティへの移

住を検討しているという研究結果を発表しました。

この研究は、独立調査機関ピュア・プロファイルによって、全国を代表する18歳以上のカ

ナダ人1,000人のサンプルを対象に実施され、その中には現在カナダの遠隔地に住んでいる

または住んでいた経験のある203人が含まれています。

それによると、カナダの都市部住民の25%が都市部からの移住を検討しており、さらに

15%が未定であることが判明しました。地方への移住を検討している人の中で最も多い移住

理由は、ワークライフバランスを改善したいというものでした。約半数(47%)はペースを

落としたいと考えていますが、25%は新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、自

分たちのライフスタイルや何が重要かを再評価するようになったと答えています。

質問を受けた人の約17%は、都市環境での生活がますます嫌になったと答え、12%は家族や

友人ともっと近くにいたいという思いから引っ越しの可能性があると答えました。移住を検討

している人の 3 分の 1 近く (32%) は 2 年以内にそうするつもりだと答えていますが、12%

は移住は 5 年以上先だと答えています。

この調査は、過去5年間に田舎の僻地から町や都市に逆移住した人が質問対象者の12%を占め

ていることからも分かるように、都市部を離れる計画を立てている人々にとって良いニュース

ばかりではありません。

地方から都市部への転居の主な理由は仕事で、約 40% が仕事に近付くために転居したと答え、

31% が個人的な理由を挙げました。都市部に移住する他の動機には、医療や医療サービスが

近くにあることが挙げられ(10%)、6%は遠隔地での生活が難しすぎると述べました。

ハイブリッド eVTOL メーカー、ホライズン エアクラフトの CEO、ブランドン ロビンソン氏

は次のように述べています。一部の人にとって都市からの脱出は魅力的な提案かもしれないが、

人々は交通機関や医療へのアクセスなどの問題を含め、実際的なことについて慎重に考える必

要がある。」

まとめ

カナダ国民は、とても穏やかで、自然豊かな環境に育ったせいか他人に優しいイメージが

あります。

カナダの起源は、17世紀初めにフランス人がセントローレンス川流域に入植したのが始ま

りです。1763年にイギリス領となり、フランス系住民と先住民がイギリス帝国の支配に組

み込まれました。1867年にイギリス連邦制内の自治領となり、1931年に事実上独立国家

となりました。そのため、隣国のアメリカよりはフランスを好む傾向があります。

また、差別を好まず多くの移民を受け入れています。そのため日本からの移民や留学など

も盛んに行われており、日本人も親しみやすい国です。

そんなカナダから誕生した企業、ホライゾンエアクラフト社は、自然を愛し、広大な土地に

適したハイブリッド型のeVTOLの開発を進めているのにも納得がいきます。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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