アメリカ独立記念日を祝う

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

7月4日は、アメリカの独立記念日でした。アメリカ各地で、お祝いの催し物や行事が

数多く開催されました。アメリカのeVTOL業界も独立記念日をお祝いしました。

今日は、最近のeVTOL業界の動向も合わせてご覧ください。

独立記念日

独立記念日は、1776年7月4日にアメリカ独立宣言が公布された日です。毎年、独立記念日

の一週間はクリスマス、感謝祭と並び全米が祝日モードとなります。ワシントンやボストン

等の都市では大型の花火打ち上げや屋外コンサートが行われ、米国内外から訪れる大勢の観

光客で賑わいます。

米空軍によるアメリカ独立記念日の祝賀飛行

米空軍によるアメリカ独立記念日の祝賀飛行(画像: FlyTeam)

アメリカ空軍は2023年7月4日、アメリカの独立記念日を祝してフロリダ州オーランドの

「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」にて、祝賀飛行(フライオーバー)を実施

しました。

参加した航空機は、フロリダ州タンパ近郊のマクディール空軍基地の第6空中給油航空団

KC-135空中給油機(ストラトタンカー)と、フロリダ州西部のエグリン空軍基地に所属する

第33戦闘航空団F-35AライトニングII戦闘機です。

2023年は、ウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年を迎えたアニバーサリーイヤ

ー。実は、アメリカ空軍の前身である陸軍航空隊が、初めて飛行中に空中給油を行ったのも

1923年であり、ディズニーと同じく100周年を迎えています。そのような縁から、KC-135

が祝賀飛行に加わり、華を添えました。

ジョビー

FAAから生産ラインで製造された初の航空機の飛行許可を取得

ジョビー・アビエーションは、カリフォルニア州マリーナのパイロット生産ラインで製造

された最初の航空機の特別耐空性証明書をFAAから受け取ったと発表し、これにより最初

の量産プロトタイプの飛行試験を開始できるようになりました。

この航空機は、2024年にエドワーズ空軍基地に移転し、最大131ドル相当の米空軍との同

社のAgility Prime契約の一環としてジョビーによって運航される、顧客に納入される初の

eVTOL航空機となる予定です。

ジョビーの創設者兼 CEO である ジョーベン・ベバート氏は次のように述べています。

「ここまで到達するにはトヨタのサポートが不可欠でした。」

カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサムはジョビーの施設を訪れ、ジョビーのチーム

メンバーと会い、同社の進歩を祝いました。

「カリフォルニアは、世界で最も革新的な企業の本拠地であることを誇りに思っています。

ジョビーは、飛行の次のフロンティアであるゼロエミッション航空に関して状況を変えよ

うとしています」とギャビン・ニューサム知事。

「私たちの世界をリードする気候変動対策は、技術の進歩と民間部門の開拓者精神に依存し

ています。雇用を創出し、汚染を削減する、それがカリフォルニアのやり方です。」

ジョビーは 2025 年に商業旅客運航を開始する予定で、最近ではデルタ航空と提携して、

空港に往復するデルタ航空の顧客にシームレスで排出ガスのない旅行を提供しました。

この航空機は今後、カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地に引き渡される前に初期飛

試験を受け、そこでさまざまな物流用途の可能性を実証するために使用される予定です。

トヨタモーターノースアメリカの社長兼最高経営責任者(CEO)を取締役に任命

ジョビー・アビエーションは先月、トヨタ・モーター・ノース・アメリカの社長兼最高経営

責任者(CEO)「テッド」小川哲夫氏を取締役会に任命したと発表しました。

トヨタはジョビーの最大の外部株主で、2020年以来約4億ドルを投資しています。

両社は長年にわたるパートナーシップにより、エンジニアリング ツールの設計とジョビー

の生産施設のレイアウトに取り組んできました。4月に両社は、トヨタに主要なパワートレ

インおよび作動部品を供給する契約を締結しました。

「テッドは、最初の航空機をパイロット生産ラインから送り出し、今後数カ月、数年で製

造規模を拡大することを見据えた会社にとって重要な時期にチームに加わります」とジョ

ビーの創設者兼最高経営責任者(CEO)のジョーベン・ベバート氏は述べました。

「トヨタは、このマイルストーンの達成に貢献してくれています。トヨタの数十年にわたる

製造品質、信頼性、拡張性の歴史は、ジョビーが構築してきた世界クラスの製造施設とプロ

セスに影響を与えています。」

小川氏は、トヨタ自動車株式会社の中国部門ゼネラルマネージャーや、カリフォルニア州

フリーモントにあるゼネラルモーターズとトヨタの合弁会社ニュー・ユナイテッド・モー

ター・マニュファクチャリングのコーディネーターなどの役職を歴任しました。同氏は、

ウーブン・バイ・トヨタのCEO兼代表取締役であるジェームズ・カフナー博士の後任として

ジョビー取締役会のトヨタ代表として就任します。

SK Telecomとの提携拡大に1億ドルの投資

韓国の大手通信会社であるSK Telecomが両社のパートナーシップ拡大の一環としてジョビー

に1億ドルの株式投資を行うと発表しました。

この合意により、ジョビーはSKTとともに韓国の「K‑UAMグランドチャレンジ」に参加する

道が開かれます。これは、韓国における航空ライドシェアの普及促進を目的とした韓国国土

交通省主導の段階的デモンストレーションプログラムです。

SK Telecom は、1984 年以来モバイル業界の成長をリードしてきました。SK Telecom は、

電気通信、メディア、AI、メタバース、クラウド、コネクテッド インテリジェンスの分野で

のイノベーションの推進に重点を置き、AI 企業へと変貌を遂げています。

ジョビーとSKTは、2022年2月に初めて戦略的協力協定に署名し、2022年5月には韓国最大

のモビリティプラットフォームであるTMAPを含むように拡大されました。昨日の投資は、

韓国のモビリティエコシステム全体にわたるさらなるパートナーシップの発展につながるこ

とが期待されています。

JOBY株価「株式市場を驚愕」

過去 9 週間に ジョビーの株価に驚くべきことが起こりました。昨年「暴落銘柄」として

批判された後、ジョビーの株価は灰の中から不死鳥のように上昇しました。

同社は突然「株式市場の寵児」となったのです。

今年の4月25日に遡ると、JOBYの株価は最近の安値を付けていました。2021年8月11日に

ニューヨーク証券取引所に上場されたとき、3.76ドルという悲惨な値動き、つまり初値10

ドルから6.24ドル下落したのです。

しかし、わずか 9 週間でジョビー の価値は 3.76 米ドルから 10.26 米ドル (6 月 30 日)

に上昇しました。つまり 1 株あたり 6.50 米ドルの増加です。これは 173% 近い増加に

相当します。

ジョビーの株価の推移

ジョビーが飛行試験開始の許可を受け取った後、 株が急騰。良いニュースが届き続け、

韓国のSK Telecomが同社に1億ドルの株式投資を行うと発表し、株価はさらに上昇しま

した。

アーチャー

連邦AAM省庁間ワーキンググループを主催、ライブ飛行試験を披露

アーチャー・アビエーションは月曜日(7月3日)、カリフォルニア州サリナスにある同社

の飛行試験施設で米国連邦政府機関間ワーキンググループを主催しました。

訪問の一環として、参加者はアーチャー初のeVTOLメーカーのライブ飛行試験を見学し、

航空機の設計、安全性、認証に対する同社のアプローチについてさらに学習しました。

連邦関係者の代表団には、DOT、ホワイトハウス、FAA、NASA、FCC、DOD、NTIA、

その他の機関からの70名以上の代表が参加し、20名以上のアーチャー幹部と会談しました。 

バイデン政権は、昨年10月に議会を通過し署名して成立した高度航空機動調整及びリーダー

シップ法の要件を満たすため、連邦AAM省庁間作業部会を設立。

このグループの主な目的は、2025 年までに AAM を国家空域に安全に統合するという FAA

の目標に沿った包括的な国家戦略を策定することです。

アーチャーの共同創設者兼最高経営責任者(CEO)であるアダム・ゴールドスタイン氏は、

「2025年の米国市場へのeVTOL航空機の安全な参入を確保することに連邦政府全体からの

支援レベルが集中しているのを見て感動した。多くのゲストにとって、彼らがeVTOL航空機

の飛行を直接目撃することができたのはこれが初めてでした。」同氏はさらに、「私たちの

ショーケースは、私たちがどれほど進んでいるかを強調し、eVTOL航空機の安全性と低騒音

の利点を実証しました。」と付け加えました。

アーチャーは、ユナイテッド航空との提携により、2030年までに6,000機の航空機を配備す

るという目標を設定しています。ユナイテッド航空はすでに100機のeVTOL航空機を購入す

ることを約束しており、将来的にはさらに多くの販売が見込まれることは間違いありません。

アスカ

アスカがFAAの許可を取得、飛行試験を開始

Aska A5 flying SUV

A5 4人乗りハイブリッド電動VTOL航空機の飛行試験を開始したと発表。(画像:アスカ)

シリコンバレーに本拠を置く同社のプロトタイプには、FAA による認可証明書 (COA) と

特別耐空証明が発行されています。2022年以来、アスカは地上試験に成功し、今年初めに

は路上走行試験を開始しました。OEMは型式証明に関しても米国の規制当局と緊密に連携

しているといいます。

2023年の初め以来、アスカはA5の地上試験を実施しており、これにはマウンテンビュー本

社近くの地方道路での走行や、VTOLモードまたはSTOLモードでの運用を目的とした地元の

飛行場への進入が含まれています。同社は現在、パロアルトやサンノゼのリード・ヒルビュ

ーなどの空港に飛行試験を拡大したいと考えており、同社はオーナーパイロットがハイブリ

ッド電気航空機を操縦する典型的な場所とみています。A5 は、家庭やオフィスに駐車する

道路車両としても使用されることを目的としています。

カリフォルニア州ロスアルトスを走行するアスカA5。

路上試験も行っています(画像:アスカ)

初期の飛行試験で得られたデータは、同社が昨年11月に開始した型式証明プロセスを進め

るためにFAAに必要なG-1発行書類の申請を準備するためにも使用されています。

今後数週間以内に、アスカはまず安定したホバリング飛行を達成し、次に垂直巡航への移

行まで飛行範囲を拡大することを目指しています。

A5は、胴体上部から展開される翼に取り付けられた 6 つの独立した電気モーターを装備。

これらはバッテリーとエンジンを動力源としており、アスカによると航空ガソリンで動作

し、飛行時間の延長とバッテリーの充電に使用されるます。同社は航続距離約250マイル、

(402km)速度150マイル(時速240km)を目標としています。

アスカは、個人使用のための自家用操縦士免許の保有者だけでなく、エアタクシーサービ

のために車両を操縦することを選択する商業パイロットにもA5を販売しています。

アスカは1月、 2026年から民間パイロットが航空機をレンタルし、アスカが開発したアプ

を使用して乗客を雇う目的でオンデマンドのライドシェア便をサポートする意向を発表。

まとめ

独立記念日を迎えても、アメリカ経済は好調を維持しています。

その経済を牽引している一つの業界として、eVTOL業界です。中でもFAAからライセン

ス生産の許可をもらったジョビーは、勢いを増しています。その理由として、トヨタの

存在が大きいです。2025年の大阪万博の展示に期待が持てます。

また同じくFAAから試験飛行の許可をもらったアスカにも注目です。

少し遅れた感のあるアーチャーやウイスクですが、FAAの許可次第で開発が加速する

でしょう。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

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