皆さんこんにちは!
何かと世界を騒がせている中国。習近平政権も6期目に入りある意味安定してきました。
しかしながら、一層民間企業に対する規制や情報公開は制限されたままです。
そんな、情報が限られている中国の企業の信頼性は懐疑的ですが、最新のニュースを
紹介していきます。
Yufeng Mirai 初の 2 トン eVTOL が登場
上海金山 にある Yufeng Future General Assembly は、2 トンの eVTOL 製品の
M1 シリーズの最終検査を実施しました。
初代M1の胴体、主翼、尾翼などの機体部品を搭載した大型車両は、金山基地で部品が
再組み立てされ、アビオニクス システム、3 電気システム、およびさまざまなケーブル
ラインが設置されました。
3 月末に最初の機体構造の組み立てが完了した Yufeng Future M1 は、翼幅 15 メートル
長さ 10 メートル、高さ 3 メートルの胴体、カモメ型のハッチを備えています。
ハッチを開くと、キャビン スペースの内部は 3.5 立方メートルになり、平らな床のため
積み込みがスムーズです。最大設計荷重 500 kg になります。
機体は、4基の電動エンジンローター(前進用)、16基の電動ローター(離着陸用)計20基
最高時速は200km/h、航続距離は250kmの5人乗りです。
Yufeng Future General AssemblyのMarix 1 (画像: Yufeng Future)
今後、組み立てが完了すれば試験飛行に移る計画です。
EHang
EH216 AAV、日本初の旅客機搭載デモ飛行に成功
2023 年 2 月 17 日、Ehangの EH216が日本国内で初めて人を乗せた実証実験を
行いました。 快晴のこの日、大分市の田ノ浦海岸線に沿ってパイロット無しの自動
操縦で、2 人の乗客を運びました。
Ehangの EH216、大分の実証飛行(画像:EHang)
2022 年 7 月の初めに、EH216 は大分県大分市でエア モビリティ向けの日本初の eVTOL
ポイントツーポイント デモ飛行を完了し、日本での UAM の使用事例の調査にブレークス
ルーをもたらしました。今年、EHang とそのパートナーである MASC は大分を再訪し、
EH216 の日本初の乗客を運ぶ自律飛行を実演しました。これにより、地域社会における
UAM の認識と関心がさらに高まり、日本の UAM 産業の発展が加速することが期待されます。
EH216
高さ1.77m、幅5.61m、ペイロード220kg、航続距離30km、最高時速130km/h
2時間で完全充電が可能。
EHang と CATEC がスペインでの ICEX の BAUD プロジェクトを成功
2023 年 3 月 28 日 、スペインのAdvanced Center for Aerospace Technologies
(「CATEC」) は、スペインでの BAUD プロジェクトを成功させました。
ICEX Trade and Investment の Invest in Spain プログラムの下で組み立てられ、スペ
イン産業貿易観光省が後援する BAUD プロジェクトは、航空物流ミッションのための無
人航空システム (「UAS」) の運用上の安全性と効率性を高めることを目的としています。
EHang と CATEC は、1 年間の研究の後、全地球航法衛星システム、EGNOS (欧州静止
航法オーバーレイ サービス)、およびガリレオを使用して、より正確で包括的な UAS 測位
を提供する自律型空中ビーコンの開発を行いました。 UAS ステータス、リモート e-ID
(電子識別)、およびその他の戦術情報を U-Space システムに提供します。
BAUD プロジェクトの飛行試験キャンペーンは、2 台の EHang Falcon B (ロジスティク
ス) 自律型航空機を使用して、CATEC の高度無人システム用航空交通研究所 (「ATLAS」)
試験飛行センターで実施されました。開発された自律型空中ビーコンは、EHang AAVだけ
でなく、あらゆるUASにも適用でき、U-Spaceシステムとのインテリジェントな統合により
ヨーロッパ空域でのUASの安全な運用を可能にします。
EHangのFalcon B(ロジスティクス)AAVの飛行試験
Advanced Center for Aerospace Technologies (「CATEC」) は、無人航空機システ
ム (UAS) の技術開発に 11 年以上の経験を持つ、航空分野向けの技術センターです。空域
の航空機と高精度のナビゲーションシステムを持っています。CATEC は、欧州の新しいド
ローン規制に関連するワーキング グループでも強力な存在感を示しています。
ICEX Trade and Investment は、産業貿易観光省の商務長官が所有する公営のビジネス
志向の団体であり、スペイン企業の国際化を促進して競争力を高め、価値を付加することを
目的として世界中で活動しています。スペイン経済全体に影響を与えるだけでなく、スペイ
ンへの外国投資を後押しします。その使命は、スペインへの外国直接投資 (「FDI」) を促進
し、スペインで会社を設立したい事業主や起業家を支援することです。BAUD プロジェクト
は、ICEX Trade and Investment の Invest in Spain プログラムの下で実施され、スペイン
産業貿易観光省から資金提供を受けています。
中国、外資金融の参入を相次いで承認
中国証券監督管理委員会(以下、CSRC)は2023年2月3日、米国金融大手モルガン・スタ
ンレーの合弁会社であるモルガン・スタンレーファンドの実質的支配者の変更申請を承認
したと発表しました。モルガン・スタンレーファンドは、モルガン・スタンレーおよび地
場企業の華鑫証券、深セン市基石創業投資が共同出資し、2008年に合弁会社として深セン
市に本部が設置されました。今回の変更により、モルガン・スタンレーは、上記中国パート
ナー2社が保有する全ての株(2社による持ち株比率合計51%)を譲り受け、モルガン・ス
タンレーファンドを完全子会社化する予定です。
モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのダニエル・シムコビツ最高経営
責任者(CEO)は、2月3日付の同社公式サイトにおいて「中国の公募ファンド事業を完全子
会社化することで、発展が著しい中国の資産管理市場に対し、より豊富で多元的なサービス
の提供が可能となるだろう」と述べたうえで、中国市場は同社のグローバルな投資管理ビジ
ネスの成長にとって重要な柱になると期待を示しました。
中国におけるファンド管理会社と証券会社の外資出資比率に対する制限は、2020年から全
面的に撤廃されました。2023年2月5日付の第一財経によれば、2月4日現在、外資独資の
公募ファンド管理会社は7社となり、うち、新規の会社設立申請と上記モルガン・スタンレ
ーファンドを含む合弁会社の外資独資化に関する申請が、直近3カ月以内に4件承認されま
した。
公募ファンドのほか、証券市場でも外資系企業の動きがみられました。CSRCは1月19日、
英国銀行大手スタンダードチャータードが中国に証券会社を設立することを承認したと発表。
スタンダードチャータードの香港子会社(以下、香港子会社)が100%出資し、中国では証
券仲買、証券資産管理などの事業を行う予定です。香港子会社の2月3日の発表によると、
上述の2020年の外資出資比率制限の撤廃以降、グリーンフィールド投資(注)による外資
100%の証券会社の設立をCSRCが承認したのは原則初めてだといいます。
(注)企業が投資先国に新たな法人を設立する新規投資のこと。
まとめ
2020年から、中国の外資獲得の申請が大幅に緩和されました。やはり、コロナショック
(中国のゼロコロナ政策)によって中国一国では産業が成り立たなくなってしまった
結果だと考えられます。しかしながら、現在の対米関係の悪化によって出資する企業
にとって中国はリスクでしかありません。あるマスメディアは、未だに中国の企業を
信頼していないところもあります。3月にEHangの2022年4半期の決算発表が行われま
したが、これすらも疑問に思っています。(2022年度は純利益、営業利益とも過去最高)
日本のヘリコプター企業AirXも、EH216の国内販売を開始しました。2025年の大阪万博
にも実際に飛行する姿を見ることができるでしょう。中国はドローンの技術では、世界一
番の実力を持っています。後は中国政府の世界的信頼回復が課題となるでしょう。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
コメント