皆さんこんにちは!
皆さんの中には、ドローンをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その多くが中国DJI社製のドローンだと思います。世界シェアの約70%の
巨大企業に今何が起きているのでしょうか?
DJI
DJIは、世界のドローン販売のおおよそ70%以上のシェアを占めています。
本社は、中国広東省深圳にあり、アメリカ、ドイツ、日本、北京、上海、香港
に支社を持っています。
Phantom シリーズ
DJIを有名にしたのがこのPhantom シリーズです。
2012年からPhantom 1が発売されました。その機体にはまだカメラは付い
ていませんでした。しかしながら、この機体自体は素晴らしい制御機能をすでに
有していました。
2014年にPhantom 2が発売されました。この機体にはオリジナルのカメラが
搭載されて、スマホのアプリから映像を確認しながら撮影できる様になりました。
まさにPhantomシリーズの基礎を築いた機体です。
2015年に登場したPhantom 3は、4Kカメラの搭載やGPSも内蔵されて位
置情報が確認することが可能となりました。ジンバルの性能の向上やビジョンポジ
ショニングシステムと呼ばれる飛行を安定させるセンサーも搭載されました。
2016年に登場したPhantom 4は、前方に障害物回避センサーを搭載しました。
これにより、障害物を避けながら飛行したり、障害物を探知してその場でホバリン
グをして停止、衝突を回避できるようになりました。2020年発売の最新モデル
は、障害物回避センサーが左右、後方にも追加されました。最新のPhantom 4の
特徴は、先ほどの障害物回避センサーに加えて、機体の性能も向上しています。
最高速度は、Phantom 3が時速57.6kmに対して、Phantom 4は72kmと
なり、飛行時間もPhantom 3の10分に対して約28分と大幅にアップしました。
また、アクティブトラックという動いている被写体を自動認識して追いかけて撮影
できる機能が初めて付きました。
Mavic シリーズ
Phantomシリーズはとても良い性能でしたが、その大きさ故、持ち運びにはやはり
使い勝手が悪いのが欠点でした。そこで、登場したのがMavicシリーズです。最新
のMavic Proは、重量も734gとPhantom 4の1388gに比べて約半分の重さ
です。また、羽根を小さく折りたためるので500mlのペットボトルサイズにな
ります。
飛行時間も、ほぼPhantom 4と同じ27分と性能上も問題はありません。
価格帯は、Phantom 4が20万円台に対して、Mavic Proは13万円台を切る値段と
なっています。
Min シリーズ
MavicにMinが登場し、Min 2、Min 3 ProというようにMinシリーズが販売されるよ
うになりました。Minと言うくらいなのでその重さは、249gと軽くなり、手のひ
らサイズになりました。性能は、飛行時間は最大約34分、最大飛行距離も8kmと
大幅に伸びています。驚くべきはその安さです。Min 3 Proで10万円台でモニター
付きで買えるのです。Min 2においては、最大飛行時間は18分と短いものの、重さ
は199gと200gを切っています。価格は6万円台と非常に安いです。ただし、
Min 2には障害物回避機能が搭載されていないため初心者にはあまり向いていないよ
うに思います。
DJIの歴史
DJIは、2006年に香港科技大学出身のフランク・ワン・タオ氏らによって創業
しました。2009年、DJI初の製品XP3を販売し、2012年にベストセラー
のPhantomを販売して、世界のトップに躍り出ました。2017年にはスウェーデン
のカメラメーカーのハッセルブラッド社を買収しました。
しかしながら、DJIのドローンは優れた性能故に、度々不本意な事故や事件を起こし
ています。2015年1月には、アメリカホワイトハウスにドローンが侵入、同年4月
には、日本の首相官邸にドローンの墜落事件を起こしています。これれら全て、DJI
のドローンでした。
2017年には、中東のテロ組織ISILに利用されたり、同年8月にはアメリカ軍全
体での使用が中止になりました。日本でも海上保安庁や政府の持っているドローンの新
規調達はDJI社をはじめとする中国製品について2021年から取りやめています。
これは事実上の中国製品の排除となりました。アメリカ全土でも、DJIを貿易上の取
り引きを制限する企業としてリストアップしています。
2022ねんいは、ロシアのウクライナ侵攻に多くのドローンが使用されており、その大半
がDJI社製だとウクライナ側は主張して、アメリカを通じて中国からロシアにDJI
のドローンを提供しないように働きかけています。
そんな中、DJIは4月26日に『民生ドローン技術の軍事利用に一貫して反対する』と
して、ロシア、ウクライナでの事業の一時停止をしています。
しかし昨日、中国にあるロシア大使館の公式アカウントで、中国製ドローンを『現代戦争
の象徴だ』と発表しました。この発言にDJIは火消しに追われています。
まとめ
ドローンは、元々軍事用に開発されたモノでした。しかしながら、使い方によっては、
人類に有益なモノを創造してくれます。人間の考え方次第で人類の未来も変ってくる
と思います。ドローンという新しいモノは人類に今後、何をもたらしてくれるのでしょ
うか?
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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