皆さんこんにちは!
スペインのバルセロナを拠点とする自動配送用VTOL企業を紹介します。
効率的なラストマイル配送のために自動化ドローン物流を再定義するグラスホッパー エア モビリティ
商業用 eVTOL 航空機の運用開始に向けた競争がゴールラインに近づいている一方で、原点
に戻って、その旅を始めたばかりの企業と話をするのも良いことです。
そのような企業の 1 つが グラスホッパーエアモビリティです。バルセロナを拠点とするこの
スタートアップは、いくつかの刺激的な計画を準備しており、10月10日に開催されたバルセ
ロナの New Economy Week で、e350 Flying Cargo Van の設計コンセプトを発表します。
e350は、最大350kgのパレット1個を時速220kmで完全電気で200km、またはハイブリ
ッド水素電気で600km輸送し、わずか30分未満で100km以上の距離を輸送できる、完全自
律型電動VTOLドローンです。
グラスホッパー エア モビリティ社によると、e350 の特徴は、翼を折りたたむことで飛行か
ら走行に移行し、ラストマイルの地上ナビゲーションを効率的に行える点です。
e350 は自律的に垂直に着陸し、最終目的地まで走行し、倉庫や工場に入り、充電・積載ステ
ーション (CLS) を介して専用の貨物コンテナの自動積み込み、荷降ろし、充電を処理します。
これらはすべて人間の介入なしで行われます。
クレジット:グラスホッパー・エアモビリティ
創設者のヤコブ・ザールフランク氏と彼のチームにとっては、自分たちの名を世に知らしめ、
投資家を自分たちの提案に引き付けようと計画している今は、とてもわくわくする時期です。
eVTOLInsights の編集長ジェイソン・プリチャード氏が、これまでの道のりと、同社が計画
している製品の機能について、ヤコブ氏と話しました。
話をしてくれてありがとう、ヤコブ。またお会いできてうれしいです。今月は、あなたとチー
ムにとってわくわくする月です。もっと詳しく教えていただけますか?
ヤコブ・ザールフランク氏: 「こんにちは、ジェイソン。お話できて光栄です! 私たちのコン
セプトを一般に公開することをお知らせできて、とても興奮しています。ウェブサイトを更
新中で、現在の大きな目標はクライアントを見つけることです。AAM の世界では、それは鶏
が先か卵が先かの問題です。投資家を獲得するか、クライアントを獲得するかのどちらかを
先に獲得するかです。
当初、私たちは旅客市場に参入したいと考えていましたが、車両の認証を受け、実際にビジネ
ス モデルを証明する前に 20 億ドルを費やす必要があることがわかりました。私たちは、
リリウム、ボロコプター、アーチャーなどの成功を期待していますが、重要なのは、それがど
のように機能するかは誰にもわからないということです。これは未来への賭けなのです。
「私たちが実際にターゲットにしているのは、自動化産業、つまり倉庫や工場にすでにシステ
ムを導入している企業です。私たちのドローンは、それらのシステムに直接接続するからです。
しかし、見せるための映像がなければ、非常に困難です。私たちは、CONOPS、運用コストな
どを開発する必要がありました。
「それはほぼ完了しており、それが上場する理由です。私たちはバルセロナに拠点を置いてお
り、スペインの報道機関がこの件(Advanced Air Mobility)を少し取り上げています。良い
スタートを切ることが大事で、理想的には年末までに顧客の関心を集め、製品開発でサポート
してくれる戦略的パートナーを獲得したいと考えています。私たちの目標は、この種の物流シ
ステムを実行するにはX台の車両が必要だと言える1社または複数のパートナーを見つけるこ
とです。その後、投資家にアプローチします。これが私たちが目指すアプローチです。
グラスホッパーエアモビリティを立ち上げようと思ったときの「ひらめきの瞬間」について詳
しく教えていただけますか?
「最初の瞬間は高校卒業後でした。私は常に、何らかの形で社会に良い影響を与えたいと言っ
てきました。大学卒業後、世界中を旅した後、自動倉庫を開発するイントラロジスティクス会
社 SSI Schaefer で働きました。
「オーストリアに移り住み、グラーツに住んでいました。会社の本社は市街地から20キロ離れ
たところにあったので、毎朝通勤しなければなりませんでした。通勤には1時間かかり、接続
も最悪でした。バス、電車を乗り継いで20分歩きました。自分の車は持ちたくありませんでし
たし、たとえ持ったとしても、車で30分から40分はかかります。
『なぜ空飛ぶ車が存在しないのか、なぜ自分にできないのか』と考えました。木のてっぺんを
目指せば、下の枝にたどり着くかもしれないといつも思っています。でも、月を目指せば、木
のてっぺんにたどり着くかもしれません。だから、クレイジーに思えるかもしれないけれど、
実現可能かもしれない最大のアイデアに挑戦しようと決めたのです。
このアイデアが頭から離れなかったのはそのためです。実際に運転して飛べる車のシェアモビ
リティサービスを開発したいと思いました。目標は、私だけでなく祖父も使えるようにする
ことです。私のビジョンは、朝家にいて仕事に行かなければならないときに、アプリケーショ
ンを開いて、自分が乗ることができる最も近い車両を教えてくれるというものです。
離陸地点まで運転し、その後、最も近い着陸地点まで自律飛行し、最後に最後の 1 マイルを運
転します。誰もがどこでも離陸して着陸できるとは思えないので、これらの離着陸地点で動作
する必要があります。
休暇中に自分自身にこう言いました。「なぜ好きでもない仕事をしているのだろう。人生は一
度きりなのだから、自分の夢を追いかけよう。」オーストリアに戻った後、仕事を辞めて
バルセロナに移り、会社を設立してフリーランスの仕事も確保しました。安定した収入が得ら
れるだけでなく、自分の情熱を注ぐプロジェクトに集中する自由な時間も得られました。スタ
ートアップで働くのは素晴らしいことですが、自分の会社を設立するのは全く別の話です。
本当に何をすべきか指示してくれる人は誰もいません。私はプレゼン資料を書き始め、起業家
イベントにいくつか参加し、昨年のパリ航空ショーにも行きました。AAM の企業やアクセラ
レーターのすべてと話し始め、「私に興味を持ってもらうために何が必要ですか」と尋ねました。
彼らは 3 つのことを言いました。製品、チーム、牽引力です。
そこで、ビジネスの共同設立者に応募してきた大勢の人々とプロジェクトを開始し、大きな会
議を開きました。私たちは解決策の調査を始めましたが、それは短期的には旅客用 eVTOL に
なることはなかったでしょう。これは将来検討することになると思いますが、私たちはその技
術を開発したいと考えています。その文脈で何が理にかなっているでしょうか?
他の貨物ドローンをすべて調べましたが、どれも実際にラストマイルの問題を解決しておらず
産業オートメーションも組み込んでいません。そこで、すべてを自動化することに決めました。
私たちは、自律飛行、自律運転、自動積み込み、自動積み下ろし、自動充電を行っています。
人間は関与せず、代わりに「インダストリー4.0」に焦点を当てます。
私たちの設計では、200キロメートル以上350kgを運ぶことができます。業界全体を見る
と他のRAM貨物会社は800〜1,500kmを移動しており、都市型航空モビリティ車両は
20〜50km以内です。そのため、私たちもその範囲に入り、さらに電気モビリティがもたら
す重量の問題を軽減する必要があると考えました。そのため、水素の研究も始めており、
この技術で実際に600kmに到達できることがわかっています。
私たちは、産業オートメーションを利用する企業の市場を徹底的に分析しました。これは素晴
らしいニッチです。他の貨物会社がターゲットにできないからです。私たちは、彼らに特化し
た価値提案ができる唯一の会社です。さらに、私はまさにその業界での経歴があり、複雑な点
をすべて知っています。今、私たちはプレゼンテーションの舞台が整い、前進し、投資家に移
る前にクライアントを探す準備が整いました。これが、オーストリアでの生活から生まれたク
レイジーなアイデアから、ハイテクな自動貨物ドローンに至るまでのストーリーです。」
ドローンは運用されるとどのように機能しますか?そのプロセスについて説明してもらえますか?
「当社の顧客は、独自の倉庫または工場を所有している必要があります。そして、おそらく少
なくとも初期段階では、ジャストインタイムの製造ニーズまたは医薬品のいずれかが必要にな
ります。緊急のものです。なぜなら、私たちはトラックとヘリコプターの中間に位置すること
になるからです。トラックはあらゆる商品を扱う最も普遍的な物流ツールであり、ヘリコプタ
ーは緊急時にのみ使用する高価で高速なツールです。
「私たちはもう少し規則的になりたいと考えています。そのため、私たちのシステムに必要な
のは、いわゆる CLS (充電および積載ステーション) です。これはクライアント側で設定する
必要があります。つまり、たとえば地域的な配送になります。バルセロナの空港にはさまざま
な CLS ステーションがあると想像してください。
「CLS ステーションには貨物コンテナがあります。この貨物コンテナにはバッテリーが入って
おり、ドローンがいない間は充電されます。飛行機ができるだけ早く着陸するとバッテリーが
積み込まれ、私たちのドローンは既に待機している可能性があります。ドローンは、充電され
積載されたコンテナの 1 つをピックアップして走行し、クライアント側の垂直離着陸場から
200 ~ 600 キロメートルの範囲内にある倉庫まで飛行します。 「ドローンは、垂直離着陸場
やヘリポートなどの事前に定義された着陸地点に着陸し、内部に進みます。ドローンには折り
たたみ式の翼と推進装置が付いているため、着陸後は、倉庫の環境に合うように翼を内部に折
りたたみます。次に方向転換し、空の CLS ステーションに後退して、そこにコンテナを落と
します。別の CLS ステーションまで走行し、次の貨物コンテナ (理想的には積載済み) を
ピックアップして走行し、飛び立ちます。
「システムが効率的に機能するには、常に何らかの商品を移動させる必要があります。理想的
には、サプライ チェーンのすべてのプレーヤーがこれらの CLS ステーションを持ち、競争力
のある価格も必要です。そうすれば、クライアントが私たちを利用する意味が生まれます。
ジャガイモやリンゴを移動させるのは意味がありませんが、大量の医薬品や製造部品を移動す
るには意味があるかもしれません。基本的にはこのように機能します。」
進む自動化
進む自動化
2024年10月「ANA Cargo Base+」始動
ANA最大規模の貨物上屋となる、「ANA Cargo Base+」が2024年10月より稼働します。
成田空港内に分散していた貨物上屋を「ANA Cargo Base+」に集約。最新の設備により、
効率性の高い新たなオペレーションを開始しました。
多様化する輸送ニーズに応え、高品質なサービスを提供するためにこれまで国際品質認証の
取得や、システムの刷新、デジタルトランスフォーメーション(DX)などを推進してきた
ANA Cargo。「ANA Cargo Base+」では、最先端技術を活用した作業の自動化や、温度管
理施設の拡充により、オペレーション品質のさらなる向上を図ります。
お客様の利便性の向上
最新技術を駆使した作業効率化によりスピーディで安全な貨物輸送サービスを提供します。
貨物上屋の集約により接続時間を短縮し、利便性を向上するのです。これまで空港内に分散し
ていた上屋を集約することで、お客様との貨物の受け渡しが1つの上屋で完結します。
三国間貨物の発着作業も同一上屋で行うことが可能となり、接続時間が従来の300分から180
分に短縮できます。需要が高まる欧米=アジア間の三国間貨物輸送の利便性を高め、国際競争
力を向上します。
多様化する輸送ニーズへの対応
医薬品専用庫を含む温度管理施設や動物専用庫を拡充し、幅広い輸送ニーズに対応します。
徹底的な温度管理で衛生管理に対応する医薬品専用庫、冷凍・冷蔵・中温の3温度帯に対応し
た医薬品専用庫を設置です。IATA CEIV PHARMAに準拠し、専門の教育を受けたスタ
ッフによる医薬品専用ハンドリングを実施します。
様々な温度帯に対応し、高品質なサービスを提供する温度管理庫、冷凍・冷蔵・中温の3温度
帯に対応した温度管理庫を設置します。
サステナブルな未来のために
自動化を推進しスマートなオペレーションを実現をします。
まとめ
物流の世界では、いかに早く「もの」を運ぶかです。それは、宅配荷物だったり、生製品
(くだもの、野菜など)、動物だったり精密機械です。
私が中東でカーゴフライトの仕事をしていたときに運んでいたものは、国の輸送の要でした。
中東(UAE)は、野菜など生製品が自国で生産できません。そのため輸入はほぼくだもので
した。輸出は、インドへ精密機械、アラブ諸国へは高級自動車などです。特に中継地として
の役割を兼ねているハブ空港は、しっかりとした品質管理ができる倉庫が必要です。
また、時間の管理も重要です。それらを一元化できる施設や航空機が必要です。
グラスホッパーエアモビリティのシステムは、今後の物流の未来なのかもしれません。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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