皆さんこんにちは!
今日は、カナダを拠点としているHorizon Aircraftについてです。
先日、プロトタイプCAVORITE X5 EVTOLのホバー試験に成功しました。
Horizon Aircraft
Cavorite X5 スケール プロトタイプ、最初のホバー テスト成功
Horizon Aircraftは、ハーフスケールのCavorite X5 eVTOL プロトタイプ を使用して、
初のホバー飛行試験を成功裏に実施したと述べています。
Cavorite X5 プロトタイプは、「最初のホバー テストで期待を上回りました」と
Horizon の CEO であるブランドン ロビンソン 氏は述べています。
「非常に安定しており、わずか 65% の電力で完全にホバリングでき、システムの冗長性
をテストするためにファンの 20% を意図的に無効にしてホバリングしました。
「これは大規模な航空機で、翼幅 22 フィート、長さ 15 フィート以上、時速 175 マイル
以上の速度が可能です」とブランドンは付け加えました。「私たちの本格的な設計を絶
えず改善する貴重なデータが得られ続けています。」
Horizonによると、航空機のユニークな設計により、従来の飛行機と同じように、各ミッシ
ョン中の 98% の時間で低抗力構成で飛行することができます。同社は、この構成により、
ローターを傾けるなどの他の eVTOL 設計よりも航空機の安全性、効率性、および認証が
容易になると主張しています。ハイブリッド電力システムにより、航空機は飛行中に独自
のバッテリーを充電できます。
Horizon Aircraft
カナダの新興企業は、高効率のハイブリッド電力システムを備えた固定翼の eVTOL 航空機
を開発しています。この航空機は、4 人の乗客と 1 人のパイロットが搭乗し、航空タクシー
の乗車、貨物輸送、災害救援、および緊急医療サービスを目的としています。
創設者であるブランドン ロビンソンの父親であるブライアンは、1946 年型リパブリック
シービーを改良して飛行させました。彼は、高度な安全システムを備えた新しいオールシー
ズン水陸両用航空機を設計したいと考えていました。
ブライアンは先見の明のある投資家を説得して、近代的な水陸両用航空機の設計に参加する
ようになるまで、そう時間はかかりませんでした。設計作業はすぐに本格的に始まりました。
幸いなことに、ブランドンは、新しい設計で使用される高度なシステムの多くをテストする
ための既製の実験用航空機を持っていました。こうして、シービーの X3 プロトタイプ デザ
インに関する正式な開発作業が開始されました。X3 は後に X5 Cavorite にピボットされ、
eVTOL 航空機によるアーバン エア モビリティが技術的に実現可能になりました。
第二次世界大戦後のアメリカのリパブリック・アビエーションが製造、販売した民間向け
小型スポーツ水上機 (小型飛行艇/水陸両用機)です。
Cavorite X5 プロトタイプ
Cavorite X5 プロトタイプは、翼と前尾翼に組み込まれた 16 個のダクテッド ファンを備え
た特許取得済みのファン イン ウィング垂直リフト システムのeVTOL航空機です。
5人乗り(パイロット1名、乗客4名)で、
翼幅:15.3メートル、全長:11.6メートル、高さ:2.8メートル、重量:1,633kg
ペイロード:363kg(垂直上昇時)、635kg(巡航時)
動力:ガス + 電気、最高速度:450km/h、最大航続距離(予備のタンク):500km
特徴としては、各翼(前方翼、主翼)には、垂直上昇、降下用にファンが装備されていて
巡航(水平)時には普通の航空機のように翼になり飛行できるのです。
Astro Aerospaceが Horizon Aircraftの買収を完了
2021 年 2 月、Astro Aerospace は Horizon Aircraft の買収を発表し、既存の Cavorite
X5 プロトタイプを基に構築する予定であり、同社はまもなく完成することを約束していま
した。同社は小型の自動運転ElroyモデルとAlta物流プラットフォームの開発も進める予定
でした。
2021 年 6 月、Astro Aerospaceは 最終的にHorizon Aircraft の買収を完了しました。
統合された事業は、Astro の全電気 2 人乗り Elroy および Alta モデルの開発も継続します。
Elroy と Alta のeVTOL航空機は、ブルガリアに本拠を置く Infly と呼ばれる Astro の別の
子会社によって開発されています。
2人乗りで、救急搬送やカーゴとしても利用できます。
これも同じく2人乗りですが、時速は70km/h、オール電動式ローターエンジンですので
飛行時間は20~25分、ペイロードも120kgとHorizon Aircraft のCavorite X5には遠く及
びません。
Astro Aerospace
Astro Aerospace社は、1958 年にカリフォルニア州サンタバーバラで、スイス生まれの
科学者である Hans Schuerch 博士によって設立された Astro Research Corporation と
して始まりました。Astro は当初、宇宙ステーション、フィラメント巻き構造、およびヘ
リオジャイロ構造のアプリケーションの高度な概念を開発しました。
1972 年、Astro Research はカナダの Spar Aerospace Limited に買収され、Astro
Aerospace となり、カリフォルニア州カーピンテリアに移転しました。Astro の重点は、
研究から、展開可能な構造に焦点を当てたハードウェアの設計と製造に移行していました。
買収の一環として、Spar はその Storable Tubular Extendable Member (STEM™) 技術
を Astro に移管し、Astro の展開可能なフライト ハードウェアの成長するファミリーを
強化しました。
1980 年代半ば、Astro はSpace Station Freedom 業界チームの一員として選ばれました。
そして、宇宙ステーションのアンテナや装備品の開発を行ってきました。
2018 年 5 月 8 日、Astro AerospaceはElroy を開発していたPassenger Drone(2017 年
7 月創業)を買収しました。
2018 年 8 月、Astro Aerospaceはドイツのシュトゥットガルトに本拠を置く Kasaero
GmbH とのパートナーシップを発表しました。Kasaero は軽量設計、複合技術、および認証
に特化した航空 R&D 企業です。
2018 年 9 月、同社は、カナダ運輸省が「無人航空機 (UAV) システムの運用許可である特別
飛行運用証明書 (SFOC) を旅客用ドローン プロジェクトに参加をしました。
そして今回のHorizon Aircraftの買収となるのです。
まとめ
この様に、新興企業(スタートアップ、ベンチャー)などは、大手企業のM&A(買収)など
によって大きくなっていきます。それぞれの開発した技術は、良い意味で受け継がれていき
よりよい製品となることでしょう。
日本の企業もこれからはこの様な道を歩んで、発展していくと思います。
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