水素エンジン

飛行機

皆さんこんにちは!

今日は、『水素エンジン』にいてお話しします。

水素エンジンと聞いて、思い浮かぶのはトヨタの水素エンジン車『ミライ』ではないでしょうか?

その技術が、今まさに航空機にも応用されています。

水素燃料電池

一言で、水素エンジンと言っても

水素燃料電池駆動のエンジンと水素燃料を使ったエンジンとに分けられます。

その中で、水素燃料電池についてお話しします。

 

燃料電池自動車
自動車の燃料電池自動車はFCV(Fuel Cell Vehicle)と呼ばれています。
水素タンクにタメテオイタ水素を、燃料電池内で空気(酸素)と結びつけて発電し、モーターを
回して車を走らせます。
燃料電池の仕組み
水素(H2)で酸素(O2)で発電し、水(H2O)のみを排出するのが燃料電池の特徴です。
その仕組みは、燃料電池の電極に送られた水素と、反対側の電極から導入された空気中の酸素が
反応して水と電子(e-)が取り出され電流が流れます。
燃料電池車の特徴
燃料電池車はガソリン車に比べて、エネルギー効率が高く電気自動車(EV)に比べて
航続距離が長くかつ、充填時間が短いという特徴を持っています。
しかしながら、デメリットとして、材料が高価なために製造コストが高く、車自体の価格も
高くなってしまいます。
それでは、航空機の世界ではどうでしょうか?

航空機のエンジン

エアバス社の『ZEROe』
エアバス社は2020年9月21日に3種類の水素燃料エンジン航空機『ZEROe』を発表しました。
一つ目は、最大100席のプレンデッド・ウイングボディーです。
主翼が機体と一体化しており、胴体が非常に幅広いために水素の貯蔵や供給方法における多様な
選択が可能になっています。
航続距離は2000海里(32200km)以上で大陸間飛行が可能とされています。
次に、最大120~200席のターボファンデザインの飛行機です。
水素を改良したガスタービンエンジンで燃焼して動力を得て飛ぶ飛行機です。石油燃料に替わる
ものですね。液体水素は後部圧力隔壁の後ろに設置されたタンクを使用して、貯蔵し供給される
ために、胴体後部には窓がありません。
最後は、最大100席のターボプロップデザインの飛行機で、ターボプロップエンジンを使用
しています。
これらは、2035年に実用化を目指して、水素エンジンの開発に力を注いでいます。
水素燃料は爆発しないの?
こんな疑問が湧いてきませんか?
水素爆発で思い出されるのは・・・『ヒンデンブルグ号事故』ではないでしょうか?
1937年5月6日、アメリカニュージャージー州マンチェスターで、ドイツの飛行船
ヒンデンブルグ号の爆発、炎上事故です。この事故により、乗員乗客35人、地上作業者1人の
36人が死亡、その他大勢の負傷者が出ました。
事故原因は大量の水素ガスに引火したため爆発が起こりました。
しかしながら、水素は漏れたとしても直ぐに気化してしまい爆発を起こすことはありません。
この事故に関しては、気化できないほどの水素が飛行船の中に溜まっていたということです。
現在では、技術が進んでおり、安全性も高くなっています。
先日トヨタが発表した、『ポータブル水素パッケージ』は画期的なものです。

実用化に向けて
航空業界も水素燃料電池使用の航空機の開発が進んでいます。
英国 Zero Avia社

2020年9月25日、航空機向けの燃料電池パワートレインを開発するイギリス、Zero Avia社は

水素燃料電池を動力とした航空機のテスト飛行に成功したと発表しました。

商業レベルの航空機としては世界初です。

イギリス政府が支援するプロジェクト『HyFlyer』の一環として行われたもので、従来の航空機

エンジンに替わるパワートレインの開発に取り組んでいます。

Zero Avia社は2023年までに商用機を市場に投入する計画です。

さらには、航続距離約5400km、定員200人を超える航空機を2040年までには実現すると

しています。

独国 H2FLY

2020年4月19日、ドイツのH2FLYは水素燃料電池を使用する動力で飛行するデモ機『HY4』が

飛行高度の世界記録を更新したと発表しました。

高度約2200m(7220フィート)での飛行に成功しました。

同社は、ドイツDeutsche Aircraft社と共同で2025年までに40人乗りの水素電気旅客機を開発

する予定です。

 

また、水素燃料電池を使用した空飛ぶクルマ(eVTOL)の話題は後日にでも。

こちらも、実用化に向けて開発が進んでいます。

『脱炭素』に向けて、電気モーターだけでなく、水素燃料の分野の発展もめざましい

ものがあります。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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