皆さんこんにちは!
eVTOL業界をザワつかせる今日の話題は・・・
なんと40人乗り(40席)のeVTOLが誕生するかもしれません。
その名もSKYBUS!
LYTE Aviation のSkyBus
LYTE Aviation
LYTE Aviation は、イギリスのロンドンとドイツのハンブルグに拠点を置き、
航空宇宙におけるイノベーションと活動を行っている新興企業です。
LYTE Aviation の創設者兼 CEO である フレシュタ・ファーザム 氏は、革新的な
航空機は従来の機体とチルトウィングを利用すると述べました。また、2 つのバリ
エーションがあり、1 つは乗客にサービスを提供する SkyBus と呼ばれます。
SkyTruck として知られるもう 1 つは貨物用で、最大積載量は 4.5 トンです。
ファーザム 氏は、すべてが計画どおりに進めば、eVTOL のプロトタイプが 2 年以
内に完成する可能性があると述べています。
インマルサットとインフライト カナダは、初代パートナーとしてLYTE と手を取り
合いました。インマルサットは、世界最大のイギリスの衛星通信会社で、グローバ
ルなモバイル サービスを提供しています。14 の静止通信衛星を利用して地上局と
通信する携帯端末またはモバイル端末を介して、世界中のユーザーに電話およびデ
ータ サービスを提供しています。これにより、LYTEは高度な通信機能にアクセス
できるようになり、航空機が大陸空域やより孤立した地域で運用できるようになり
ます。
インフライト カナダは、カナダ運輸省、FAA、EASA が承認した航空宇宙設計組織
であり、構想、エンジニアリング、統合から保守、製造に至るまで航空宇宙プロジ
ェクトをサポートする機内スペシャリストです。
LYTE は記者会見で『高度な都市のモビリティとコネクティビティに取り組む世界最
新の高度なエア モビリティのイノベーターであり、市場の破壊者』であると自称し、
SkyBusとSkyTruckは「3 年間の研究開発の蓄積」であると述べました。
SkyBusとSkyTruck、巨大なイノベーション
LYTE Aviation は、2023年3 月 23 日、40 席 (ハイブリッド) eVTOL SkyBus およ
び SkyTruck プログラムを発表しました。その LA-44 SkyBus と、4.5 トンのペイロ
ードを中心に設計された補完的な SkyTruck カーゴ バリアントは、3 年間の 研究開発
の蓄積です。その結果、革新的な垂直離着陸機が誕生しました。現在のヘリコプターの
5 倍の燃料効率を持つように設計されています。
SkyBus は、主に現在利用可能な技術を使用して、時速 300 km の最高速度で 1,000
km の範囲を飛行することができます。LA-44 はハイブリッド電動タンデム チルト翼
設計です。本格的なプロトタイプは 24 か月以内に計画されています。
CEO である フレシュタ・ファーザム 氏 は設計について次のように説明しています。
「この操作コンセプトに関する私の個人的なインスピレーションは、1950 年代のロト
ダイン航空機に由来しています。350回の試験飛行を成功させてから70年後、私たち
が見てきた、そしてこれからも見続ける技術の進歩のおかげで何が達成できるか想像し
てみてください。」と。
ロトダイン航空機とは、イギリスの航空機メーカーであるフェアリー・アビエーション
により開発された複合ヘリコプター。世界最初のVTOL旅客機と銘打ってデビューした
が、垂直離着陸の為に航空機としてのペイロード、速度等で普通の旅客機に劣り、且つ
トン・マイルあたりの運航費がかさみ騒音や操縦の難しさもあり、野心作であったが結
果的に旅客機市場に入り込めなかった。
初めて発表された LYTE Aviation の LA-44 設計は、4 つの従来のタービン エンジンを
動力源とし、持続可能な航空燃料 (SAF) で動作し、制御と安定性のために翼端にある
4 つの電気モーターで補完され、水素燃料電池を動力源としています。
「従来の信頼性の高いターボプロップは、現在のインフラストラクチャで事実上どこで
も運用および燃料補給を行うことを目的として、当面の航空機プログラムにとって最良
の選択肢です。バーティポート、エネルギー源 (SAF & グリーン水素)、発電所などの
世界的なインフラストラクチャーへの絶え間ない進化と予想される投資により、将来的
には完全に水素電気になることが目標になるでしょう」と彼女は付け加えました。
「私たちは、迅速、安全、費用対効果が高く、持続可能な方法で、旅客と貨物の航空輸
送を容易にすることに重点を置いています。SkyTruck は、オンショアおよび (特に) オ
フショア産業のタイム クリティカルな要求に合わせて設計された、滑走路に依存するこ
となく、時間に敏感な貨物をポイントからポイントへより迅速に配送するように設計さ
れます。さらに、LA-44 は、その他の過酷な運用条件や (地上インフラがない場合) 遠
隔地での運用に向けて進んで行きます。吊り下げ式の積載能力が特徴で、ペイロードは
4.5 トン、総重量は 17 トンです。
「LA-44 のユニークな設計により、バス、列車、トラックなどの航空輸送や陸上輸送手
段に取って代わり、大量輸送能力を利用できるようになります」とフレシュタ氏は付け
加えました。
まとめ
LYTE AviationのSkyBusとSkyTruckは、大量輸送を想定していなかったeVTOL業界
にとって衝撃的なことでした。その他のeVTOL企業は、いずれはそうなる(大型化)
と考えていましたが、LYTEはいきなり40人乗りという発表をしました。
しかしこの流れは本来は正常なことです。eVTOLの開発が始まって、早10年は経って
います。この時間軸で、技術は進化しています。電動化エンジンに拘ることがなく
従来のガソリンエンジンを使って運航させることに主眼を置いた開発です。ヨーロッ
パが推し進めているゼロエミッションからは少し外れますが、このSkyBusがヘリコ
プターに取って代わることは、70年前のロトダイン航空機から受け継がれていること
です。我々も興味を持って注視していきましょう!
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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