リバティの「空飛ぶクルマ」販売開始

ドローン、空飛ぶ車
The world’s first flying car PAL-V Liberty flying in mountainous regions with PRIMUS AERO livery.

皆さんこんにちは!

以前、PAL-Vの空飛ぶクルマ・リバティを紹介しました。リバティは、見た目は小型自動車

ですが、空飛ぶクルマに変形するのです。もちろん公道も走れます。

そんな、リバティの注文販売がヨーロッパで始まりました。

PAL-Vの空飛ぶクルマ・リバティ

航空機整備会社プリムス・エアロに5台販売

オーストリアの航空機整備会社プリムス・エアロは、PAL-Vの「空飛ぶクルマ」リバティ

保有車両を購入することを決定した、と両社が13日の木曜日に発表しました。 

PAL-Vの広報担当者は、プリムスは当初5台のリバティ車両を予約しており、同社はすで

それらの納入に対する頭金を支払っていると語りました。プリムスは主にこの二人乗り

運転飛行型車両を使用して、メンテナンス技術者やスペアパーツをさまざまな空港の顧

に迅速に輸送し、それによって航空機のダウンタイムを削減します。 

「PAL-V は私たちにとって時間を節約できるマシンです」と、プリムスエアロの創設者

CEO のステファン・クレイナー氏は述べています。「当社のスタッフは高度な訓練を

受け、資格を持った専門家で構成されており、それなりの収入があります。交通渋滞に

巻き込まれることは、非常に非効率的な時間の使い方です。PAL-V を業務に組み込むこ

とで、非生産的な時間を削減し、時間とコストを節約できます。」

プリムスは、航空機のメンテナンスに加えて、技術管理サービス、資産管理、スペアパー

の取得、保管、配送も提供しています。同社は、EASA とバミューダ民間航空局の両方

から承認を得て、継続的な耐空性管理組織でもあります。 

「現在、基地外の空港でメンテナンスの問題が発生した場合、誰かが車でそこまで行かな

ればなりません。オーストリアでは、山が多く曲がりくねった道があるため、長距離の

移動になる可能性があります」とクレイナー氏は述べた。PAL-V [リバティ] を使用して当

社の整備要員 1 名を目的地まで飛ばし、着陸時に PAL-V をサービスカーとして柔軟に使用

できるようにすることで、お客様の航空機のダウンタイムを大幅に削減できます。」

オランダに本拠を置く PAL-V (Personal Air and Land Vehicle の略) は、2008 年からド

ライブ・アンド・フライ・ビークル「リバティ」を開発しており、すでにヨーロッパで道路

使用が承認されています。この二人乗りの空飛ぶ車は、走行中は車内に収納できる折り畳み

式のプロペラを備えています。飛行モードに移行すると、ヘリコプター風の大型ローターが

頭上に展開し、小型のプッシャー プロペラが後部から伸びて前方への推進力を提供します。 

ツインピストン車両の走行構成では、最高速度は 160 キロ (99 マイル)、航続距離は 1,315

キロ (822 マイル) です。飛行モードでは、時速 180 キロ (113 マイル) の速度に達し、燃

があれば最大 500 キロ (313 マイル) 飛行できるように設計されています。この車両は無

鉛自動車燃料で走行します。乗客も荷物も積んでいない状態の車両の重量は 664 キログラム

(1,460 ポンド)、最大離陸重量は 910 キログラム (2,000 ポンド) です。 

PAL-Vは、最大離陸重量 1,000 キログラム (2,200 ポンド) までのジャイロプレーンの使用

規定するEASAのCS27規則に基づいて、リバティ フライング カーの型式証明を求めてい

ます。

Pal-V Liberty

地上走行するリバティ(画像:PAL-V)

PAL-Vの広報担当者は、同社はリバティ車両の認証を2024年末までに取得する予定で、その

後顧客への納車を開始すると語っています。

「PAL-V リバティは幅広い用途に使用できます。」と PAL-V CEO のロバート・ディンゲマ

セ氏は述べています。「プリムスエアロ により、同社はその飛行能力と運転能力を活用

して通勤時間を短縮し、顧客に次のようなサービスを提供します。」 PAL-V だけが実現で

きる、ドアツードアのエアモビリティです。それに加えて、プリムスエアロは航空機メンテ

ナンスにおける広範な専門知識により、主要な地域パートナーとしての地位を確立していま

す。」

PAL-V は、さまざまな価格帯で 3 つのバージョンの PAL-V を提供する予定です。低スペッ

のスポーツエディションの価格は30万ユーロ(4500万円)となります。すべてのオプシ

ョンを含めると、標準車両の価格は 42 万ユーロ(6300万円)になります。最初の製品は、

50万ユーロ(7500万円)の限定版バージョンとなります。

英国での販売事業を開始

PAL-V は、同社の「空飛ぶ車」リバティの販売と宣伝を専門とする英国に拠点を開設しま

した。

英国首都の北西約100キロ(62マイル)にあるロンドン・オックスフォード空港の施設に

は、将来の顧客がこの車両に慣れることができるように、二人乗りジャイロプレーンのシ

ミュレーターも設置される予定です。

リバティはすでに道路使用が許可されていますが、まだEASAの耐空承認を取得する必要が

り、車両に収納されたローターを使用して6分以内に地上モードから飛行モードに移行で

きると想定されています。 同社によれば、向かい風に応じて70~200メートル(最大656

フィート)の間で離陸できるといいます。わずか 50 メートル (164 フィート) の駐機スペ

ースを必要とするだけで、ほぼ垂直に着陸できます。

地上モードでは、ピストンツイン車両は最高速度 160 km/h (99 マイル)、

航続距離 1,315 km(822 マイル) を誇ります。飛行モードでは、リバティは時速 180 km

(113 マイル) の速度に達し、燃料があれば最大 500 km (313 マイル) 飛行できるはずで

す。

2007 年に設立した PAL-V (Personal Air and Land Vehicle の略) は、EASAが昨年発行し

既存の CS-27 規則の特別な条件の下で型式証明を申請しています。これらは、最大離陸

重量が 1,000 kg (2,200 ポンド) を超えないジャイロプレーンを対象としています。

PAL-Vはプレスリリースで「EASAと緊密に連携して、PAL-Vはデータ分析、飛行・走行試験、

試験データを抽出してきた」と述べています。オランダの同社は、最近コンプライアンスの

デモンストレーションが開始され、当初は2022年末を目標としていましたが、2023年第3四

半期にはEASAのCS-27規制に基づくRotax 912iS搭載リバティの認証を獲得したいと付け加

えました。顧客への納入は、来年末ごろになります。

オックスフォードにある新しい PAL-V 販売センターは、以前は自動車業界で働いていた固定

翼機とヘリコプターのプライベート パイロットであるアンディ ウォールによって運営されて

います。PAL-V の創設者であるロバート ディンゲマンセは、ベントレー、フェラーリ、ポル

シェなどの高級車メーカーや、フォッカー エアクラフトや GKN などの航空会社での経験を

持つチームを編成しました。

リバティの初期生産モデルは、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、オーストリア、ドイツ

スイス、英国の顧客に販売され、その後ヨーロッパの他の地域、北米、そして中東とアジアに

も販売が拡大されます。リバティの注文は、商用ユーザー、防衛ユーザー、個人ユーザーの間

で「均等に分かれている」といいます。

PAL-V によると、空飛ぶクルマの納入を予約した顧客は、既存のスポーツ ジャイロプレーン

規則に基づいて飛行訓練を開始し、最終的に発行される EASA タイプ固有のライセンスに

向けた経験を積むことができるとのことです。オランダ政府は車両のうち1台を自国使用の

ために予約しています。エアタクシーへの応用の可能性についても議論されており、世界保

健機関は医療支援事業に関心を示しています。

EASA、PAL-V がリバティ フライング カーを認証

Pal-Vは、EASAが2020年2月初めに空中や道路での使用を目的としたジャイロプレーン

を認証するための新しい特別条件を公表したことで、同社の空飛ぶ車リバティを市場に

投入するための明確な道筋が得られたと述べています。EASAは、回転翼航空機を対象とす

る既存のCS-27規則に基づいて、最大離陸重量が1,000kg(2,200ポンド)を超えないジャ

イロプレーンの承認をどのように許可するかを詳しく説明しました。

2020年2月10日に発行された特別条件文書の中で、EASA は MTOW が 910 kg (2,002 ポ

ンド) の複座ジャイロプレーンの型式証明の申請を受けたことを認めています。今週、オラ

ンダに本拠を置くPal-Vは、このモデルがリバティであることを認め、この種の車両として

は2022年末までにEASA認証プロセスを完了する最初の車両になると予測。最終的に2020年

10月、Pal-Vは欧州の車の道路使用承認を獲得しました。

操縦アカデミー

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右が地上走行リバティ、左が飛行モード訓練用のジャイロプレーン(画像:PAL-V)

リバティを操縦するには、約5日間の訓練が必要です。また、EASAで定められたジャイロ

プレーン プライベート パイロット ライセンス (PPL(G)) を取得するための準備としての

訓練となります。

Pal V フライング カー フライト アカデミー ベストから学ぶ

訓練用ジャイロプレーン(画像:PAL-V)

PAL-V トレーニングは 6 つのモジュールから構成されており、自信を持った飛行士になる

ための最良の方法で準備を整えることができます。コースの概要は以下の通りです。

1. 空中でのホバリング

初日から「実際に」飛行させていただきます。飛行の基本と航空機が空中でどのように動作

するかを学びます。

2.離陸と着陸

3.飛行場の場周経路を飛行

4.高度な操縦と単独飛行

より高度な操作を行うジャイロプレーンの特別な機能のいくつかを理解するのに役立ちます。

初めての単独飛行が始まります!

5.ナビゲーション(航法)と単独飛行

航空機をパーソナル モビリティとして使用することについて説明します。ナビゲーション補

助装置の使用方法と無線通信の方法を学びます。

6.パイロットライセンス取得準備

最後のモジュールでは、スキル テストの準備をします。自信を持ってパイロットライセンス

を取得する準備ができるまで練習します。

このスケジュールを見ると、かなりハードですね。特に、EASA(ヨーロッパ)のライセンス

は、日本と違って独特なので難しそうですね。

リバティの構造や仕組みについては下記のブログを参考にしてください。

世界初のフライングカーが救急車になる!?
皆さんこんにちは! 2024年から市販される自動車の上にプロペラを付けたジャイロプレーン型フライングカー が、イギリスの慈善団体緊急チームの足となります。 フライングカーを開発しているPAL-V、それを使うのがSkyAngels Air A...

まとめ

リバティは、構造上既存のジャイロプレーンと同じ扱いです。地上走行する場合には

その国の法律(道交法)によって制限されます。日本の航空法で言いますと

ジャイロプレーンは、操縦に当たっては特別なライセンスは要りません。ただし、ジャイ

ロプレーンは、1人乗りで自重は、180kg以下、2人乗りのものは225kg以下となって

います。また、最大水平速度は、185km/h以下となっていますので、もしリバティを

日本で飛ばすとなると陸上用の回転翼航空機(自家用)のライセンスが必要です。

(リバティの最大離陸重量は910kg)

燃料もユーロ95,98、E10という無鉛ガソリンですが、これが日本の法律に適合するかは

不明です。車検はどうするかなど、日本の法律では課題が多すぎます。

実際に飛行するとなると、滑走路も必要ですので日本では北海道など限定的になってくる

とは思います。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

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