サウスウエスト、ボーイングからエアバスへ

飛行機

皆さんこんにちは!

アメリカのLCCの先駆者、サウスウエスト航空。

昨今のボーイング737MAXの相次ぐ事故や不具合を受けて、サウスウエストが

現在保有している老朽化した機体(ボーイング)の代替にエアバスを選んだと

発表されました!その方法とは?

サウスウェストはブリーズを買収することでMAX 7の悩みを解決?

老朽化した737-700型機の後継機としてボーイング737 MAX 7の認証と納入をまだ

待っているサウスウエスト航空は、型破りな代替案を用意するかもしれません。

それは、エアバスA220型機のために新興企業ブリーズ・エアウェイズを買収する

ことです。

連続航空会社の起業家デビッド・ニーレマンによって2021年に設立されたブリーズ

は、23機のA220-300、10機のエンブラエルE190、6機のE195を全米47の空港に

運航しています。少数の大陸横断路線を含め、大規模な空港と小規模な都市を結ぶ

ことに重点を置いています。

皮肉なことに、ユタ州に拠点を置くこの航空会社は、3月に史上初の月間営業利益

を達成しました。同社は最近、今年末までにA220を独占的に運航する計画を発表。

データベースプロバイダーであるキリウム の 1 月の最新情報によると、ブリーズ

は 2028 年まで毎年 11 ~ 13 機の A220 を納入する予定です。

市場情報によると、エアバス商用航空機のクリスチャン・シェーラー最高経営責任

者(CEO)は4月中旬、サウスウエスト社の幹部らとともにダラスを訪問し、ブリ

ーズ社の幹部らとともにソルトレークシティー近郊を訪れたといいます。これは、

ブリーズ が 2 月に追加で 10 機の A220 を注文した後のことでした。

サウスウエスト航空

歴史

サウスウエスト航空は、アメリカテキサス州、ダグラスに本拠地を構えるLCC(格安

航空会社)です。

その歴史は古く、1967年にたった3機のボーイング737型機を使って運行を開始し

ました。その後、航空自由化政策(ディレギュレーション)とともに自力で路線網

を少しずつ拡大したことに加えて、いくつかの格安航空会社を買収することでも路

線規模を拡張しており、全米に路線網を持つ大手航空会社となりました。

サウスウエスト航空の設立のきっかけとなったのは、テキサス州の銀行家である

ジョン・パーカーが、ダラス、ヒューストン、サンアントニオの3都市を仕事で回る

際に、この3都市間の移動が不便かつ費用が高いと感じていたことから、サンアント

ニオで小規模な航空会社を経営するロリン・キングに、テキサス州内を移動するため

の航空会社の設立を持ちかけたのが発端です。それを受けて、キングはカリフォルニ

ア州にあるパシフィック・サウスウエスト航空(PSA)やエア・カリフォルニアを調査。

各都市の経済が活況であることや、都市間が適度な距離であること、またこの2社の

業績が優れていることを確認しました。この調査結果から、テキサス州の3都市に

大型旅客機 を運航する航空会社の設立構想を立案した上で、1966年にキングの経営

する会社の法律顧問を務めていた弁護士であるハーバート・ケレハーにこの構想を持

ちかけました。

当初、ケレハーは突飛な計画と感じました が、サンアントニオのバーで説明を受ける

うちに興味をそそられ、「運賃が安く、定時運航率が優れていて便数の多い航空会社

なら成功する」と予測しました。

1967年3月15日、ケレハーはエア・サウスウエスト(1971年3月29日にサウスウエ

スト航空に社名変更。以下「サウスウエスト航空」で統一する)の設立を申請。

当初の資本金はキングとケレハーが出資し、政治的な支援を集める活動に着手すると

ともに、事業に必要となる資本金の募集を開始しました。ケレハーは、法律上の闘争

を招くことを予想し、募集する資本金の総額を当初予想の25万ドルから倍以上の50万

ドルとし、テキサス州で影響力を有する政界や財界の人物から出資者を募ることとし

ました。

運営方針

運航を開始した1971年は、資本金は331万8000ドル、総資産は2208万3000ドル、

営業収益は213万3000ドルで、純損失が375万3000ドルでした。2010年の決算報告

では、資本金は62億3700万ドル、総資産は154億6300万ドル、営業収益は9億8800

万ドル、純利益が4億5900万ドルとなっています。

年間輸送旅客数は、運航を開始した1971年ではわずか10万8554人でした。その後、

事業規模を拡大した結果、1991年の年間輸送旅客数は約2521万人に増加。さらに

2001年時点では約7363万人と10年間で3倍近くに増加しており、2007年には年間

輸送旅客数が1億人を超えたのです。

なお、サウスウエスト航空では、労働争議が原因で赤字になったことは一度もありま

せん。

人を大切にする会社

サウスウエスト航空は、企業ポリシーとして「顧客第二主義」「従業員の満足

(Employee Satisfaction)第一主義」を掲げています。これは、不確定要素の存在

する顧客よりも、発展の原動力であり信頼できる人間関係を築き上げることが可能な

社員を上位に位置づけているもので、「従業員を満足させることで、却って従業員

自らが顧客に最高の満足を提供する」という経営哲学を追求しているのです。

サウスウエスト航空は人件費をコスト削減対象とはしていません。「会社にとって

もっとも大事な従業員に対しては高水準の賃金が支払われるのが当然」という考え

によるもので、レイオフ(解雇)については「短期的な解決策でしかない」、

「人員を削減した結果、出発準備に手間取り遅延が発生するのは本末転倒」として

おり、米国航空業界全体が不振に陥った時も、レイオフも減給もしない方針を貫い

ていました。しかし、COVID-19のパンデミックには抗えず、会社の求めに応じて

16,900人あまりが早期退職や長期離職に同意しています。これには、パイロットの

24%と客室乗務員の33%が含まれていました。

サウスウエスト航空の総運航コストにおける人件費率は41%で他の格安航空会社よ

り10%前後高く、デルタ航空の人件費率が44%であるのと比べても高い水準です。

給与水準は大手航空会社と比較しても遜色なく、操縦士は全米3番目、客室乗務員は

全米5番目、地上作業員と整備士は全米最高の給与水準です。

保有機種とリスクマネージメント

2022年現在、同社は733機の航空機を保有し、そのすべてがボーイング737シリー

ズです。そのメリットは、メンテナンスコストの削減や、パイロット、CAの訓練費

が削減できることです。この機種を統一、一元化する方法はこれより先のLCCの

運航方針に大きな影響を与え、後発のLCCはこぞって同一機種にしています。

デメリットとしては、その機種に今回のボーイング737MAXのように事故や整備上

の問題があったときに一斉に運航ができなくなることです。

サウスウエスト航空は、世界で一番ボーイング737シリーズを持っている航空会社

です。ぼーいんぐ737MAXの運航停止の間、古いタイプの737をフル稼動させてい

ます。そのため、機体の寿命を縮めることとなり、老朽化した機体の更新が急務に

なっています。当てにしてたMAXが製造中止に追い込まれていて、いつ再開するか

も判らない状況なのですから。

エアバスA220

エアバスA220

エアバスA220(Airbus A220)は、ボンバルディア・エアロスペース社でボンバルディ

ア Cシリーズとして開発された、近・中距離向け商業旅客機です。2018年7月10日、

エアバスがボンバルディアと提携、Cシリーズをエアバスのラインナップに加えると

発表しました。これに伴い名称をエアバスA220と改名したのです。

機体の操縦方式は操縦桿に代わり、エアバスA320シリ-ズと同様のサイドステックを

採用しました。客室内径は3.28mを確保し、1列あたりの座席数はエコノミークラス

の場合、リージョナル機(1列4席)とA320(同6席)の間となる、左2席-右3席の5席

配列を採用することができます。単通路(ナローボディ)機ながら通路は20インチあり

客室乗務員や乗客が移動しやすくなるなど、客室居住性の向上が図られています。

エアバス220画像 に対する画像結果

エアバスA220客室。

エアバス220画像 に対する画像結果

エアバスA220のコックピット。エアバスシリーズと同様にサイドスティック仕様に変更。

現在は、大韓航空やエールフランス、デルタ航空、ジェットブルー航空など世界で

13の航空会社が運航しています。

エアクラフトタイプは、CS100:110人乗りの標準タイプとCS300:130人乗りの

標準タイプがあり、それぞれERとして航続距離延長型があります。

最大航続距離は4,000km~5,500km、巡航速度はマッハ0.78とボーイング737に

劣らない性能を有しています。

まとめ

サウスウエスト航空は、ボーイング737MAX 7 を納品するか、納品しないか?

老朽化した 737-700 型機には代替の選択肢がほとんどありません。

そして、今後ブリーズの買収はどのように展開するのかが注目です。

アゾラ・アビエーションは、サウスウェスト航空によるA220の導入を支援する

重要なパートナーとなる可能性が高いと報じられています。

アゾラ・アビエーション は、米国とアイルランドに運用拠点とオフィスを持ち、

18 か国の 15 の航空会社にリースされている航空機を管理している世界最大の

リース会社です。

今年初め、アゾラ・アビエーションは、ブラジルのメーカーであるエンブラエル

と、E20-E190 と E2-E195 を組み合わせた 2 機の航空機を取得する契約を発表

しました。

エンブラエル E30 ジェット ファミリーからの別の 2 機の購入権の契約がまだあり

注文全体は 3,9 億米ドルと評価されています。 これらの新しい航空機の納入は来

年開始される予定です。

アゾラ・アビエーションは、エアバス A220 などのヨーロッパの航空機にも投資

しており、同社は年初に 22 機を取得しました。 これらの航空機のうち約 20 機

は A220-300 型で、残りは -100 型です。 さらに、彼はXNUMXつのコピーを持

つ飛行機のエグゼクティブバージョンも取得しました。

今回の買収が成功すれば、アメリカでエアバスの存在がますます大きくなって行

きそうです。

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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