皆さんこんにちは!
乱気流は航空機にとって、重大でかつ危険なものです。時には航空機を破壊したり墜落させたりもします。
そんな乱気流を制御できる技術が開発されています。
「ステディエディ」は乱流抑制技術を披露
エアロ・フリードリヒスハーフェンショーで展示された「ステディ・エディ」飛行機。© エイミー・ワイルダー
タービュランス・ソリューションズは、リアルタイム乱気流除去システム(TCS)を有人
試験機に搭載し、乱気流による垂直加速度を80%以上低減する実証を行いました。固定翼機
と先進航空機モビリティ(AAM)機の両方に使用できるよう設計されたこの技術は、機体の
翼前縁に設置されたセンサーとアクティブ操縦翼面の偏向によって、乱気流をリアルタイムで抑制します。
同社のデモ機「ステディエディ」と呼ばれるShark 600は公開デモ飛行を実施し、ドイツの
アエロ・フリードリヒスハーフェンやオーストラリアのアバロン 2025(2025年3月25日
から30日までオーストラリア・ジーロングのアバロン空港で開催されたアバロンエアショー2025)に登場しました。
TCSシステムは、航空機の翼前縁に設置されたリアルタイム差圧センサーを用いて、乱気流の
到来を予測し、操縦翼面の動きによって垂直方向の運動を抑制します。コロンバンMC-30
ルシオールを用いた試験飛行の飛行データでは、垂直方向の重力加速度が0.4gから0.1gに低下し、二乗平均平方根加速度は1.31m/s²から0.39m/s²未満に減少しました。
タービュランス・ソリューションズは、ウィーン工科大学の研究イニシアチブから生まれ、
2018年に設立されました。同社はその後TCSの特許を取得しており、同社によると、
これはAAM(アーバンエアモビリティ)分野のティルトローターやリフトアンドクルーズ構成を含む複数の航空機タイプに拡張可能です。
乱気流の緩和に向けた取り組みは、気候変動に関連して飛行中の環境が悪化すると予測される
研究が進む中で進められています。リーディング大学の2023年の報告書によりますと、
北大西洋上空の激しい晴天乱気流は過去40年間で55%増加しました。NASAは、このような乱気流が2050年までに倍増する可能性があると予測しています。
この増加は、都市部や地域における航空輸送における小型航空機の一般導入を制限する可能
性もあります。タービュレンス・ソリューションズが引用したバークレー校の調査によると、
回答者の52%が、たとえ軽度の乱気流下であっても、都市部での航空機の飛行に抵抗感を抱いていることが明らかになりました。
TCSは2025年パリ航空ショーに出展します。同社は、2つの初期段階の航空機プログラムに対
し、乱気流評価の補助金を提供するとともに、認定プラットフォームの開発サポートを提供
します。オーストリア・ヴェルスで開催されるロータックス・フライインでは、デモ飛行が継続される予定です。
ロータックス・フライイン・ワールドツアー
ロータックス・フライイン・ワールドツアーは、あらゆる航空愛好家や好奇心旺盛な方々を
コミュニティの祝賀、探求、そして最新技術の試乗に招待するプラットフォームとなります。
デモフライト、ワークショップ、基調講演、そして企業ツアーなど、忘れられない体験となるでしょう。
オーストリア、オーバーエスターライヒ州、ヴェルス飛行場で8月22日(金)~8月24日(日)に開催されます。

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