新しいビジネスジェット

飛行機

皆さんこんにちは!

今日は、新型のビジネスジェットを紹介します。

コロナが終息して、人々の移動が活発になってきました。大きな空港は毎日のように混雑

しています。そんな混雑を避けて、目的地まで早く快適に到着できるのがビジネスジェット

です。日本ではあまり良いイメージがありませんが、世界ではビジネスではなくてはならな

いビジネスアイテムです。その中でもプロペラ機を紹介します。

ピラタス PC-12

PC-12 ターボプロップが傑出

レビエート 集合写真

7 ブレード プロペラを取り付けたレガシー PC-12/45  (画像:Leviate Air Group)

テキストロン・アビエーションの新しいビーチクラフト・デナリが就航するまで(現在20

25年に計画されている)、由緒あるPC-12ターボプロップ機と真の意味で競合する航空機

タイプは他にない、と複数のビジネスジェットタイプの評価を持つATP評価の機長マイズ

氏は言います。かつて「情熱プロジェクト」として PC-12 を所有し、複数大陸の顧客に

PC-12 を調達して配送するためのフェリー飛行に参加したこともある彼は、確信を持って

発言しました。

1980 年代後半にスイスのメーカー、ピラタス エアクラフトによって開発された PC-12

は、1994 年 3 月にスイス連邦民間航空局によって、同年 7 月に FAA によって認定さ

れました。2023年5月、ピラタスはスイスのシュタンスにある本社で2,000機目のPC-12

の引き渡しを祝い、このマイルストーンとなる航空機を長年の顧客である分割所有会社

PlaneSenseに引き渡しました。

最大 9 人の乗客を乗せることができ、副操縦士の座席が利用可能な場合は 10 人の乗客を

乗せることができるレガシー PC-12 (PC-12、PC-12/45、および PC-12/47 と呼ばれる)

は 1,200 馬力のプラット&アンド エンジンを搭載していました。それはホイットニーカナ

ダ PT6A-67B エンジンです。コックピットには、ブラウン管を介して表示されるベンディ

ックス/キング EHI-40 電子飛行計器システム、KLN-90B GPS 受信機、および電気機械計

器が装備されていました。2008 年の PC-12 NG (PC-12/47E) 型には、より強力な PT6A

-67P エンジン、ハネウェルの Primus Apex 統合アビオニクス システム、新しいウィング

レット、デジタル キャビン与圧システムが搭載されました。

最近の EAA AirVenture Oshkosh(エアベンチャー オシュウコシ) フライイン コンベン

ションで、ハネウェルは、GA 航空機だけでなく高度な航空モビリティ向けに設計された第

5 世代ハネウエル編む千フライトデッキを装備したテストベッドPC-12を展示しました。

ハネウェル・アンセム

ハネウェル PC-12 試験機の Anthem コックピット(画像:: Bill Carey/Aviation Week Network)

アップグレードにより価値が向上

レガシーおよび新型 PC-12 の 5 ブレードおよび 7 ブレード プロペラのアップグレード

に関して、FAA および EASA の補足型式認証を取得しています。「サイレント 7」プロ

ペラの設置により、元の認定データと比較して必要な離陸長が約 20% 短縮され、上昇

性能と巡航性能が向上し、客室内外の騒音レベルが低下したと同社は述べています。 

「装備の整ったレガシー PC-12 は、完全な Garmin ガラスコックピット、最新の塗装

と内装、新鮮な検査、アップグレードされた 5 ブレードまたは 7 ブレードのプロペラ

を備えていれば、300 万ドル後半で取引される可能性があります」とマイズ氏は述べ

ています。「たとえば、当社は最近インドから 2003 年型 PC12/45 を輸入し、ガーミ

ン アビオニクス、新しい塗装、新しいインテリア、7 ブレード プロペラなどのアップ

グレードに投資し、それらのアップグレードにより 3 秒台後半の販売価格を達成しま

した。」 

テキストロン・アビエーションのデナリは「恐るべき挑戦者」ですが、PC-12は中型

ジェット機に匹敵する客室、単発ターボプロップ機の運航コスト、1,500海里の航続距

離、マイズ氏によると、パレットサイズの貨物ドアと未整備の路面での離着陸能力が備

わっているといいます。

そうした機能の組み合わせを必要としない購入者にとって、航続距離と客室がそれほど

必要ない場合、実行可能な選択肢としては、エンブラエル フェノム 100/E またはセスナ

サイテーション M2 ライト ジェットが挙げられます。乗組員や運航コストの上昇を気に

しない場合は、ボンバルディア リアジェット 45XR。あるいは、2 つ目のエンジンが欲

しい人にはビーチクラフト キング エア B200/350 を選ぶとマイズ氏は言います。

広々とした室内空間

レビエイト・エアの集合写真

内装全面改修後のPC-12/45のキャビン内部。(画像: Leviate Air Group)

PC-12 NGX キャビンは平らな床を持ち、長さ 16 フィート 11 インチ(4.8m)、幅 5

フィート(1.5m)、高さ 4 フィート 10 インチ(1.3m)です。キャビン容積は 330 フ

ート3です。後部キャビンの貨物ドアの隣にある荷物室の容積は 40 フィート3です。

Leviate Group が検討しているエグゼクティブ PC-12 のほとんどは 6 席の内装を持ち、

前方に 4 席のクラブシートと後方に 2 つの前向きシートを備えています。一部の PC-12

には、後部キャビンに 2 つの前向き座席の 2 列目があり、8 人乗りのキャビンが可能です。

マイズ氏によると、航空機にまだ装備されていない場合、追加の 2 つの座席の設置には

50,000 ドルの費用がかかる可能性があります。

乗客はキャビンの広さを重視しており、「特にフェノム 100 のような非常に軽いジェット

機から乗り換える背の高い乗客にとっては特にそうです」とマイズ氏。「乗客はまた、通

1000海里(160km)を超えるミッションでは、非常に軽いジェット機と比較して、航

空機の航続距離に満足しています。

PC-12 はフラットフロアを備えていますが、これはターボプロップ機としては珍しいだけ

でなく、中型の世界でも珍しいものです。アクセスしやすい荷物室も乗客から高い評価を

得ています。

ビーチクラフト デナリ

PC-12のライバルとなるのが、ビーチクラフト社製のデナリです。同じくターボプロップ

エンジンを搭載し、単発プロペラ機です。

ビーチクラフト デナリの初飛行(画像:ビーチエアクラフト社)

巡航速度285ノット、最大燃料搭載量1,100ポンドを達成するように設計されたデナリは、

パイロット1名と乗客4名で高速巡航時に1,600海里の航続距離を誇り、ロサンゼルスから

シカゴ、ニューヨークからマイアミ、ロンドンからモスクワなどへのフライトが可能にな

ります。

デナリは、GEアビエーション製のエンジン ”Catalyst” を搭載した初めての航空機です。

当エンジンは、従来のターボプロップ技術に比べて燃料消費量を最大20%削減できる、

よりサステイナブルなエンジンです。GEの他の航空機と同様に、デナリは持続可能な航

空燃料(SAF)を使用することができます。FADECを搭載した1,300SHP 級のターボプ

ロップエンジンは、シングルレバーによるパワーとプロペラの制御でパイロットの負担

を軽減します。FADEC(ファデック、または、フェデック)とは、デジタルコンピュー

タを用いて、航空用エンジンの全ての制御を行う制御装置 。 FADECは、Full Authority

Digital Engine Control の略です。

また、マッコーリー社の新製品である直径105インチの複合材製の5枚定速プロペラを搭

載しており、リバースピッチとフルフェザリングを備え、防氷対策も施されています。

コックピットには、高解像度でタッチスクリーンのコントローラーを備え、直感的な操作

が可能なGarmin社製のG3000アビオニクス・スイートを採用しています。自動飛行制御

システム(AFCS)および飛行管理システム(FMS)とのインターフェースとして、離陸

から着陸までのすべての飛行状態において速度制御を容易にするガーミン社製オートスロ

ットルが標準装備されています。

アビオニクス

コックピットとアビオニクス(画像:ビーチエアクラフト社)

インテリア

インテリア(画像:ビーチエアクラフト社)

外観

外観(画像:ビーチエアクラフト社)

ヴァエリディオン電動航空機、マイクロライナー

Vaeridion Microliner 電気航空機

航続距離を伸ばすために翼幅を広げたマイクロライナー(画像: ヴァエリディオン)

ビジネス航空チャーターおよび管理グループのASLは、2030年までに9人乗りの電動航空

機を市場に投入するという新興企業ヴァエリディオンの計画に協力することに同意しまし

た。欧州企業は木曜日に協力を発表し、ASLは航空機の運用面について意見を提供すると

述べました。

これまでのとドイツドイツミュンヘンに本拠を置くヴァエリディオンは、同社がマイクロ

ライナーと呼ぶ全電気航空機に関する詳細をほとんど発表していません。初期の画像には、

ピラタス PC-12 シングル ターボプロップ機の高翼バージョンのようなデザインが示され

ていて、同社はグライダーからインスピレーションを得た 24 メートル (79 フィート) の

翼幅が、バッテリー駆動で最大 200 m の航続距離をサポートすると示唆しています。

計画では500キロメートル(272海里)の航続距離になる予定です。

ヴァエリディオンのマイクロライナーは、より小型の低炭素またはゼロカーボン航空機が

小規模都市を結ぶために配備される新興地域航空モビリティ分野の一部であると見ていま

す。

共同創設者兼 CEO のアイヴァー・ファン・ダルテル氏によると、ヴァエリディオンは現在

技術実証機の概念設計と地上テストに取り組んでいます。同社は、EASAのCS-23レベル3

規則および電気推進に関するSC-19特別条件に基づく耐空性承認の取得に向けて、2026年

に認証に適合するプロトタイプを製造し、同年に飛行試験を開始する予定である。社内外

で約 50 名がこのプロジェクトに取り組んでおり、現在、プロジェクトを支援するための

募金活動を行っています。

2023 年 5 月、ASL は、LilumのeVTOL航空機の4 人乗りを 6 機の買うことで、以前の

覚書を変更しました。ベルギーに本拠を置く同社は、2020年に「持続可能な環境のため

の責任あるイニシアチブ」と呼ばれるプログラムを立ち上げ、現在ジェット機とターボ

プロップ機で構成されている航空機の二酸化炭素排出量を削減することを目指しています。

同社はすでにピピストレルの練習用航空機「ヴェリス・エレクトロ」を使用しています。

「今日のビジネス航空業界は、より持続可能になるというプレッシャーにさらされていま

すが、同時に常に新しいテクノロジーを早期に採用してきました」と、ヴァエリディオン

 の共同創設者兼 CEO のアイヴァー・ファン・ダルテル氏は述べています。「私たちは

ビジネス航空が電動飛行を最初に採用する航空会社になると信じています。ヨーロッパ

有数のビジネス航空会社である ASL グループと提携することで、ASL の運航ノウハウと

乗客のニーズの理解を活用して、マイクロライナーの設計を前進させることができます。」

今年初めに、ヴァエリディオンは、Saluqi (電気駆動装置)、Cylib (バッテリーリサイク

ル)、Customcells (バッテリーセル)、および Industrial Design Studio Hamburg (キ

ャビンデザイン) を含む、いくつかの将来のサプライヤーとパートナーシップ契約を締結

しました。6月には、新型航空機の認証を求める企業に必要なEASA設計組織の承認を取

得しているドイツ企業Aircraft Design Certificationと協力することで合意に達しました。

ASLはマイクロライナーそのものを発注する計画があるかどうかをまだ明らかにしては

いません。

まとめ

最後にこの豪華なインテリアをご覧ください。

会社写真

B737型機、ビジネスジェットのインテリア

会社写真

まるで一流ホテルのスィートルームの様な豪華さです。

これは、B737をビジネスジェットに回収したものです。スポーツ選手の移動の手段として

チャーター機としてはよく使われますが、この様に内装を改造してしまうことも珍しくは

ありません。まだまだ、日本にビジネスジェットが定着しない理由として、高価な乗り物

というイメージがあります。しかし、「時は金なり」の言葉通り、ビジネスは時間が命で

す。大事な商談や仕事に遅れてはその損害額は計り知れません。

一報で、ビジネスジェット機も、低燃費とCO2排出量の削減できるビジネスジェット機が

求められています。そうしますと古くなった機体は、どうなるのでしょうか?中古機の市

場は、今後どうなるのでしょうか?この問題については後日改めて報告できればと思います。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました