B737MAXの新たな火種

飛行機

皆さんこんにちは!

2018年、2019年の墜落事故、先月のアラスカ航空キャビンドアの脱落など、B737MAX

の悪夢はまだ終わりませんでした。

今週新たに見つかった「火種」とは?

製造時に破損した 737 MAX スポイラー ワイヤー

ボーイング 737-9 の主翼

ボーイング737MAX (クレジット: ボーイング)

ボーイング737 MAXでは、不適切に配置されたワイヤ束の擦れによりスポイラーが

無秩序に展開する原因となり、FAA は同様の事態を防ぐために検査を義務付ける規則

草案を発行するに至りました。

3月11日に公表予定のFAA規則案の通知では、737 MAXの運航者に対し、影響を受け

る航空機のスポイラーワイヤー制御バンドルの損傷を検査することが義務付けられて

います。この問題により、巡航中に「複数の」無指示でスポイラーが作動し、影響を

受けた航空機が横揺れする原因となったのです。FAAは、どの航空会社や737MAX

型機がこの事件に関与したかについては明らかにしていません。

FAAの規則草案によれば、ボーイングはこの問題の原因が「生産中に発生したスポイラ

ーワイヤー束の不適合な取り付け」にあると判断しました。ボーイングは、ワシントン

州レントンの施設で 737 の翼を製造しています。

同社は2023年7月の警戒要件公報でこの問題についてオペレーターに警告し、「スポイ

ラー制御ワイヤーの束と隣接する構造物との間の隙間」を1回検査することを推奨した

とFAAは書いています。関心のある領域は、束が右翼の後縁の主脚ビーム リブに沿って

走っている場所です。

規則草案はボーイング社の勧告に基づいていますが、どれくらい早く検査を実施する

必要があるかについては言及していません。提案された規則では、何機の737 MAX航空

機に問題が発生する可能性があるかについては言及されていませんが、運航中のすべて

の機種の少なくとも一部に影響があることは確認されています。規則草案にはボーイング

の公報が「参照により」組み込まれており、これは航空会社に対し、影響を受ける航空機

の詳細と検査要件についてボーイングの公報を参照するよう指示していることを意味します。

FAAによると、この指令は米国に登録された航空機207機に影響を与えるということです。

B737MAX-8、方向蛇が動かない?!

ユナイテッド航空

問題の方向蛇(クレジット: Sean Broderick / AWST)

米国家運輸安全委員会(NTSB)は9日までに、米ボーイング社製旅客機「737

MAXシリーズ」の8型機で機首の方角調整などに使う方向舵(だ)が機能しない事例が

先月見つかり、新たな調査を開始したことを明らかにしました。 NTSBの暫定報告書

によりますと、この事象は先月6日、米ニュージャージー州ニューアーク国際空港に着

陸を試みた米大手ユナイテッド航空の旅客機便の操縦士が報告しました。 着陸準備で定

められた手順を踏んでいる際、方向舵ペダルが「作動しない」事態に襲われたという。

NTSBによると、同便に搭乗の乗客ら161人にけが人は出ず、乗降ゲートに無事に

到着しました。ユナイテッド航空の整備士らが3日後の試験飛行を実施した際、似たよ

うな方向舵の不具合が「起きた」という。 ただ、NTSBはこの同社の試験飛行につい

て、方向舵の機能に関係する自動操縦システムの動作を冷温下で調べており、方向舵ペ

ダルを踏む力が邪魔された可能性もあると指摘しました。 ボーイング社のMAX型シリ

ーズの機材で方向舵ペダルの問題点が浮上したのは初めてです。しかし、同社製の別の

機種では以前にも起こっていました。 737型機の原型とも言える「ネクストジェネレ

ーション(NG)」型機では2019年、同様の不具合が2件報告されています。関係

筋によると、機材の部品を変えることで問題点を解消していたということです。

まとめ

今、ボーイング社が揺れ動いています。これは政府当局者による公の非難、米国司法省に

よる新たな犯罪捜査、そして際限なく続くマスコミの痛烈な見出しの対象となっています。

しかし、欧州のエアバス社幹部はボーイング社の苦戦を称賛していないのです。

エアバス・アメリカズ社の調達責任者、ジョー・マルチェスキ氏は「エアバスはボーイン

グを必要としている」と語りました。「サプライチェーンの混乱と混乱はエアバス社にも

損害を与えます。」

業界のサプライチェーンは、航空宇宙大手 2 社に大きく依存しており、これは間接的に

ボーイングとエアバスがお互いを必要としていることを意味します。

航空機メーカーの不安定さは、ある意味、1 つの OEM に依存している多くのサプライヤ

ーが両社に供給し、商業航空宇宙以外にも目を向けることで多角化することを促し、この

相互依存関係を助長した可能性があります。

エアバスとボーイングは健全なサプライチェーンのためにお互いを必要としているのです。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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