世界初の 貨物ドローン航空会社、ドロナミックス

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

今日は、世界初の貨物ドローン航空会社のドロナミックスを紹介します。

ドロナミックスは、今月IATAとICAOの独自の識別コードを取得しました。これは、普通の

航空会社に割り当てられるものでドローンとしては世界初のことです!

ドロナミックス

貨物ドローン航空会社

2014年にブルガリアで誕生したドロナミックスは、より早く、より環境に優しく、より

低料金で荷物を届ける方法を見つけたいという2人の兄弟の願いから生まれ、どこにでも

誰にでも同日配達を可能にすることを使命としています。

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創立者のランジェロフ兄弟(画像:ドロナミックス)

ドロナミクスは、貨物用に特化した大型・長距離ドローンの開発・運用を行うリーディン

グカンパニーです。 主力製品であるブラックスワンは、350kg(770ポンド)の荷物を

最大2,500km(1,550マイル)の距離で運ぶことができ、航空貨物などの代替輸送手段

よりも最大80%高速、50%安価、最大60%低排出ガスで輸送できます。 これにより、医

薬品から食品、電子商取引からスペアパーツまで、さまざまな産業で長距離の即日配送が

可能になります。

ドロナミックスは12カ国のアーリーステージファンドやエンジェル投資家からプレシリー

ズAで合計4000万ドルの資金を調達し、欧州の主要なイノベーションプログラムで権威

のある欧州イノベーション会議(European Innovation Council)の下で欧州連合から

共同資金援助を受けています。

旗艦航空機、ブラックスワン

この輸送を可能にしているのは、貨物ドローン・ブラックスワンです。

貨物専用に設計されたブラック スワンは、最大 2,500 km の距離で小型貨物バンと同じ荷

物を運ぶことができます。

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翼幅:16メートル/52フィート、全長8メートル/26フィート

高さ:4メートル/13フィート

セスナ172と同じ全長ですが、翼幅は5メートルも長い機体です。

ペイロード:350kg / 770ポンド、容量:3.5 CBM / 125 立方フィート

航続距離範囲:2,500 km / 1,550 マイル

高度:20,000フィート、スピード:時速200キロ / 時速125マイル

どこにでも着陸可能 – 最短 400 m (1/4 マイル) のストリップに着陸可能

ドローンポートは最小限のインフラストラクチャしか必要とせず、未使用の飛行場、空港、
港、物流センター、工場敷地に設置できます。必要なのは、長さ 400 メートルを超える舗
装または未舗装の滑走路だけであり、これまで利用されていないルートを提供し、これまで
手頃な価格の同日配送にアクセスできなかった地域社会や企業を確実に結び付けることがで
きます。
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移動式コントローラー(パイロット)が操縦(画像:ドロナミクス)

航空貨物を含む他の輸送手段と比較して、全体のコストを半分にし、配達時間を最大 80 パ

ーセント短縮し、排出量を最大 60 パーセント削減することを目指しています。同社のドロ

ーン ハブ ネットワーク内を飛行し、電子商取引、ヘルスケア、生鮮品、エンジニアリング、

鉱業などの業界で時間厳守の配送に注力しています。

同社は自律飛行によってこれらの旅行コストを削減することができ、1ポンドあたり2.50ドル

未満、つまり既存の同日航空貨物サービスよりも50パーセント安い料金で配送を提供できる

ようになりました。

成長するネットワーク

ヨーロッパをローンチ市場として、当社のドローンポートのネットワークを通じて新しい

直接ルートを作成しています。今年末にも商用飛行が開始される予定です。

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同社は、昨年EUのドローン貨物航空会社向け「小型UASオペレーター証明書」を取得しま

した。「マルタ運輸民間航空総局」によって授与されたこのライセンスにより、ドロナミ

ックスは目視外での運用を含め、EU加盟国を横断して飛行することができます。イタリア

のマルタはおそらく同社の欧州事業の拠点となり、イタリアと並んで初の商用便の就航地

となるでしょう。

初飛行、配送の未来に道を開く

2023年5月25日、ブルガリアのバルチク空港で旗艦機「ブラックスワン」の初飛行に成功

しました。

民間航空会社のパイロット2名による遠隔操縦により、10分未満で16マイルを飛行しました。

初飛行に成功したブラックスワン(画像:ドロナミックス)

この飛行試験の成功により、今年後半に開始される欧州での商業飛行に向けた同社の許可

貨物ドローン技術の検証が行われ、変化する消費者ニーズに応え迅速かつ費用対効果の高

いソリューションとして各業界に貢献します。

「ブラックスワンの機体がどのようなものかを最初に想像した日から、私たちはこの飛行

に向けて取り組んできました。 今日、私たちは歴史を作り、私たちのドローン技術の有効

性を実証できたことを誇りに思います」とドロナミックスの共同創業者兼CTOのコンスタ

ンチン・ランゲロフ氏は述べています。

IATA および ICAO 指定子コードを取得

ドロナミックスは、これらのコードを保護した最初の貨物ドローン航空会社になりました。

国際航空運送協会 (IATA) の指定コードは「OY」で、会計プレフィックスは「651」です。

一方、3 文字の航空会社指定子「DXE」と電話コールサイン「ブラック スワン」は国際民

間航空機関 (ICAO) によって割り当てられています。

IATA コードにより、他の IATA 航空会社との商用相互通信契約のサポートや、デジタル

フライト情報プロバイダー OAG を通じたフライト スケジュールの公開が可能になるなど、

ドロナミックスが航空会社として正式に認められるようになります。IATA の 2 文字の航空

会社指定コード「OY」は、定期便と不定期便の両方の便名を確立するために使用されます。

それに加えて、会計プレフィックス「651」により、ドロナミックスは航空運送状 (AWB)

発行できるようになります。

ICAOコードは世界中のパイロットや航空管制官によって広く使用されているものです。

コードは、飛行計画、航空交通管制との通信、NOTAM を介した情報の配布において役割を

果たします。

ちなみに

日本航空は、ICAO:JAL、IATA:JL

全日本空輸、ICAO:ANA、IATA:NH(前進の会社、日本ヘリコプターからきています)

スカイマーク、ICAO:SKY、IATA:BC(これは意味が無いそうです)

2レターはあくまで「民間」のものなので、航空会社がおこなう業務で使われることが多い

です。たとえば、手荷物を預け入れる際に付けられるタグには目的地の空港名とともに、

2レターコードによる便名が記載されています。そのため、搭乗客が目にする機会が多いの

は2レターコードとなるわけです。

3レターは「公的」な意味合いが強く、たとえば「国」が担当する航空管制、航空管制を行

うための飛行計画提出時などに利用されることが多いです。

2レターの場合、国内線など近距離中心の運航会社に対して、同じコードが割り当てられる

ことがあります。しかし、3レターであれば同じコードが重なるということはありません。

まとめ

ドロナミックスは、世界で初めて航空会社と同等の権利を与えられたことになります。

つまり、航空機と同じ扱いなのです。そのため、地上からの管制誘導に従ったり、航空路

(指定された経路)を飛行しなければなりません。それは、一方で航空法(EASA)に

守られているという安心感があります。我々、パイロットは毎回のフライトの時に事前に

航空情報を確認しなければなりません。その航空情報(NOTAMと呼ばれるもの)のの中に

ドロナミックスのブラックスワンが適時入ることになります。「ブラックスワン××」とい

うコールサインが聞こえる日が待ち遠しいです。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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