737NG のウェアラブル ヘッドアップ ディスプレイ

飛行機

皆さんこんにちは!

ボーイング737NGにパイロット自身が装着(かぶる)形のヘッドアップディスプレイが

承認されました。

FAA、737NG のウェアラブル ヘッドアップ ディスプレイに STC を付与

ボーイング 737NG のユニバーサル アビオニクス ClearVision

FAA は、ウェアラブル ヘッドアップ ディスプレイ (HUD) を備えた AerAware 拡張フラ

イト ビジョン システム (EFVS) をボーイング 737NG に取り付けるための補足型式証明書

(STC) を承認しました。AerAware EFVS は、HUD メーカーである Universal Avionics

と、STC プログラムを主導した AerSale とのパートナーシップを通じて開発されました。

STC には、デュアル SkyLens ヘッドウェアラブル ディスプレイを備えたユニバーサルの

ClearVision EFVS が含まれており、強化された視覚 (赤外線)、合成視覚、および複合視覚

システム画像を提供できます。ディスプレイはユニバーサルの EVS-5000 マルチスペクト

ル カメラから供給され、SkyLens システムのユニークな特徴は、パイロットが固定 HUD

の視野に制限されず、あらゆる方向の画像を見ることができることです。ユニバーサルに

よると、737NGのClearVision STCは「最低視程要件の50パーセント削減を達成した世界

初のEFVSであり、ウェアラブル[HUD]を備えた完全なデュアルパイロットEFVSソリューシ

ョンで認定された最初の航空機である」ということです。

「ClearVision は、視程の悪い状況でのタッチダウンとロールアウトに至るまでの EFVS 運

用の認定を受けており、ほとんどの空港へのアクセシビリティを向上させ、混雑した空港で

の進入能力を向上させ、遅延の減少につながります」とユニバーサル アビオニクス CEO の

ドロール・ヤハヴ 氏は述べています。「AerAwareは、100機を超えるボーイングビジネス

ジェットを含む数千機の737NGの低視程運航中の状況認識を大幅に向上させ、進入時の自然

視認性要件を軽減し、安全性を高める唯一の商業的に実行可能な改修ソリューションとして

機能します。」

ヘッドアップディスプレイ(HUD)の利点

飛行機だけではありません。最新の自動車にもHUDが使用されている車種も出てきました。

HUDの利点は、前だけを見てその視界の中に速度などの情報が視点を動かさずに確認でき

ることです。

メルセデス・ベンツ「Sクラス」の「ARヘッドアップディスプレイ」

自動車のHUD、様々な情報を表示することができます。(画像:くるまのニュース)

元々、HUDは戦闘機に使われたのが最初です。私が乗っていたF-4EJファントムもパイロ

ットの目の前にHUDが付いていました。

630 best F4 Phantom II images on Pinterest | Airplanes, Fighter ...

ファントムのコックピット。中央上にあるのがHUD。

HUDには、飛行に必要な速度、高度、方位などが表示されます。また、射撃や爆弾投下

などその場面に応じた情報が表示されるのです。

ボーイング787のHUD

航空機のHUDは、下の計器情報が集約されていますのでパイロットは前だけを見て操縦に

専念できます。その威力を発揮できるのが着陸するときです。着陸する滑走路と飛行機の

ピッチ、バンク、速度など必要な情報が視点を動かさずに見れることはとても助かります。

特に天気が悪いとき(視程が低い)などは便利です。

AerAware™ は、リアルタイムの航空機システム データ、高度なマルチスペクトル カメラ

イメージング、および 3D 合成視覚を、パイロットの一方または両方が着用できる人間工

に基づいた頭部ウェアラブル ディスプレイ上に組み合わせています。この技術の統合に

より、同時に「外部世界」の参照と飛行甲板の表示を明確に視認できるようになり、パイ

ロットは進入、着陸、展開の全体にわたってその広い視野の合成風景画像を活用できるよ

うになります。

AerAware™ を使用すると、着陸進入のかなり早い段階で、必要な視覚的進入と着陸の基

準がパイロットに明らかになります。これにより、パイロットは公開されている自然視覚

計器のアプローチ最小値を下回ることが可能になります。AerAware™ は、視界が公表さ

れている自然視覚機器の接近最低値を大幅に下回っている場合でも、空港への航空機の

運航ができることになります。

最新戦闘機のヘルメット型HUD

米Rockwell Collinsは、米軍などで採用されているジェット戦闘機「F-35 Lightning II」

のパイロット向けヘルメットの新モデル「F-35 Gen Ⅲ ヘルメットマウントディスプレイ

システム」です。バイザーに各種情報や映像を投影するシステムを搭載しており、パイロ

ットは機体を“透かして”後ろや下などの状況を目視できるのです。

F-35用ヘルメットの新モデル(出典:Rockwell Collins)

このヘルメットは、情報をAR的に表示するのが最大の特徴です。飛行や作戦に必要な情報

を、昼間だろうと夜間だろうと天候に影響されないよう視認しやすく表示できます。

さらに、同ヘルメットはパイロットの顔の向きに合わせて、F-35の機体外部に搭載された

6台の赤外線カメラで撮影した映像をバイザーにリアルタイム投影できます。パイロットは

機体を透過して周りを見回せるので、さまざまなミッション遂行に効果を発揮することが

できます。また、F-35の垂直離着陸(VTOL)機でも役立ちそうです。

ARでさまざまな情報を表示(出典:Rockwell Collins)

まとめ

HUDの技術の向上は、事故を減らすことにも役に立ちます。今回、開発承認が行われた

ボーイング737NGのウェアラブル ヘッドアップ ディスプレイは、パイロット個々に

情報を提供してくれます。パイロットは、首を動かしても必要な情報が資格から入って

くるのでとても楽になります。

また最大の利点は、このHUDにより悪天候の着陸基準が緩和されより悪条件での運航が

可能になるために欠航が大幅に減少し、無駄な燃料を使わなくて済みます。ひいては

地球温暖化防止、CO2削減にも繋がります。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

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